3男1女 東大理Ⅲ合格百発百中 絶対やるべき勉強法 (幻冬舎単行本) [Kindle]

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  • 奈良県在住の専業主婦の方が著者。子供4人(上男の子3人、末娘1人)を最も難しいと言われている東大医学部に入学させたことで有名になった。
    最初聞いたときは、子供の頑張りを自分の手柄のように言うなんて・・と眉をひそめたが、本書を読んで全く考えが変わった。
    お子さんが、4人も最難関大学に合格できたのは、第一に父の遺伝(父も東大卒)、第ニに母の英才教育、第三に子供たちの努力と言える。

    世間では批判もあるようだが、見習うべき子育て論は多々あると感じる。
    特に、勉強勉強ばかりで子供をがんじがらめにしていないところに好感を持てた。

    子供への声かけは「具体的にすること」。「片付けなさい。静かにしなさい。ちゃんとしなさい」など抽象的な指示を与えても、子供は混乱するだけ、「これをあそこにしまいなさい、ここはお外だから大きな声を出したらだめ」など、子供でも理解できる具体的な指示が大切。
    忘れ物が多い子に対しては、「気を付けなさい」ではなく、「あなたは忘れ物が多いから、必ず前の日に確認してね」など。
    子供に話しかけるときは感情や気分でものを言わずに頭に具体的な計画をもって子供に指示する。

    学力向上に必須なのは、睡眠時間をたっぷり取ること。徹夜で勉強は本末転倒になってしまう。
    3歳までに、絵本1万冊の読み聞かせを目標にしてきた。子供が「もう1回読んで」とせがむ本は特に大切に。
    勉強をする習慣をつけるためには、ハードルを低く設定すること。寝そべって勉強してもOK。

    灘校のお母さん達の共通点は子供のことをよく見ている。必要以上には干渉しないが、決して目を離さない。そして子供のことを信頼している。母親自身が自立していることが多く、母同士で必要以上に群れない。
    子供は親の姿勢をみて育つ。学習態度やサボったときの言い訳の仕方まで親に似てしまう。

    現代日本における子育ての誤った思い込みについて
    ①自立主義、甘やかしてはいけないという思い込み。親が自立の名のもとにあまりにも手を貸さないのは間違っている。
    ②努力主義、答えを見てはいけない。楽をしてはいけないという思い込み。分からないものは分からないと開き直って、さっさと回答を見て次に進んだほうが効率的な場合もある。
    ③子供には勉強よりも大切なものがあるという思い込み。確かにそのとおりだが、学校の授業内容についていけなかったら、その後学校が楽しいと思えず、子供時代の長い時間を過ごす授業が苦痛になる。理解できるように親が手助けをするべき。放任主義は、放棄主義と紙一重。

    著者の判断基準は、何事も0か100か。子育てをしながらキャリアを積むというのを諦めて、子育てに100%力を注いできた。子供に対しても同じように接してきた。
    子供が小学校を卒業するまでは一切ゲーム、テレビをさせなかった。少しだけと許しているうちにズルズルと引き伸ばされるのがオチだから。
    何事も2つをうまくやるのは難しく、両方とも中途半端になるおそれがある。

    文字、言葉は文化の基本だから正しさにこだわること。赤ちゃん相手でも「ぶーぶーだよ」と言わずに「車だよ」と言う。
    子供にものを頼むときは「タオルとってきて」ではなく、「お母さんは今○○で手が離せないから、タオルとってきて」と言う。
    「親しき仲にも礼儀あり」は親子間でも通じる言葉。例え相手がまだ子供であっても。よその家の子に言えないことは自分の子供にも言わない。

    子供が遊びに熱中している時は黄金の時間なので、なるべく中断させないこと。
    決まった時間、ノルマを達成したのに、まだ時間があるから、あと○○ね、と追加するのは、子供の意欲を削ぎ、親への信頼感を揺るがせる。

    著者の家のリビングにはテレビがない。必然的に勉強習慣、読書習慣が身についた。テレビやDVDというのは際限なく時間が奪われてしまう。

    ひらがなをいい加減に書く子は何でもいい加減に済ます子になる。数字の0-9は丁寧に何回も書かせる。
    小学校低学年において以下3点は親の責任で必ず習得させる。①ひらがなを丁寧に書く②一桁の足し算③九九。
    読書は本来、娯楽としてするものだから、学力や国語力の向上には直結しない。読解力を上げるためには、文章問題を繰り返しさせること。
    それでも読書習慣をつけさせたかったら、子供よりまず母が習慣づけること。

    受験勉強に恋愛は不要。テレビ、スマホというのは自分でスイッチを切ればそれで終わるが、恋愛はそういうわけにはいかない。
    18歳までは親の責任のもと、一生懸命育てて、18歳を過ぎたらさっと身を引くというのが、著者の子育てにおける美学。

  • 色んな評価はわかれる佐藤ママだが、子ども4人を東大理3に入れたのはオリンピック選手を育てる並の偉業であると思う。
    子どものマネージャとして徹底的に勉強をサポートする姿勢は尊敬する。
    徹底的に受験に必要な物を取捨選択しながら、優先度を付けながら、子どもの環境を整えることは、どこまでできるかわからないが親として必要だなと感じた。

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著者プロフィール

作曲科・ピアニスト。国立音楽大学作曲学科卒、同大学院作曲専攻音楽理論コース修了。

「2018年 『女声合唱とピアノによる日本の歌 郷愁に寄せて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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