- Amazon.co.jp ・電子書籍 (237ページ)
感想・レビュー・書評
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バスタブにゆったり浸かりながらkindleで読了。平日夜のリラックスタイムに読む本としては良かった。
コーヒーの発祥にイエメンが中心的な役割を果たしていたり、17世紀には英国が「コーヒー先進国」だったり、意外な事実が世界史と重ねて解説してあって、コーヒーの歴史がよくわかる。週末の朝は、豆をひいてペーパードリップでコーヒーを淹れているのだけれど、その香りと共に、その数奇な歴史に思いを馳せることが習慣になった、と語るのはちょっと気取りすぎか(笑)
ところで、ワタシがこれまで飲んだコーヒーの中でいちばん美味しかったのは、ジャマイカのブルーマウンテン。あるご縁で、ブレンドされる前の純度100%のブルーマウンテンをいただく機会に恵まれたのだが、あの上品な香りはいまだに忘れられない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
コーヒー史を、体系的かつ詳細に知ることができた。膨大な調査量とまとめ力に脱帽です。
近代の、文化・ビジネスにおけるコーヒーの役割についての章がとても興味深かったです。 -
コーヒーの通史を解説する本。
カフェインの作用を求めてコーヒーを摂取していた時代から嗜好品への移り変わり、ヨーロッパ諸国への伝播、その後の発展と、一通りの歴史が抑えられている。
前半のアフリカ大陸・イスラム世界の話では、馴染みのない地名や人名が多く、都度地図アプリなどで確認しながら読む必要があった。
時代が近現代史に降るにつれて、読みやすくなっていったように思う。
コーヒーの存在が一度歴史から消えていたことや、様々な焙煎方法が生まれた理由、世界情勢とコーヒーの関係などを知ることができて、面白く読めた。 -
コーヒー好きな人がとてもこだわりを持っていることは知っていたが、そもそもコーヒーにはどのような歴史があるのか知りたくて読んだ本。
アフリカから始まり中東や中南米に広がっていったコーヒーも当初は嗜好品としてではなく、カフェインの作用を求めた飲み方をされていたようだ。
今では当たり前のようにカフェインの作用を求めて飲んでいるのだけれど、発見された当初はとても画期的で眠気を飛ばして仕事をするにはもってこいのも発見だったのだろう。
今でこそ、味や香りを楽しむものに変わってきてはいるものの、何かの本で読んだ、人類は調味料依存症だという言葉を思い出した。 -
『コーヒーが廻り世界史が廻る 臼井 隆一郎著 中公新書』が文学作品みたいなものであるなら、こちらは得た知識を誰かに語るために読む蘊蓄本ですかね。
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いわゆる商品作物の歴史を追ってく本は最近たくさん出版されているがどれも面白い。苦くて初心者受けしなさそうな珈琲がなぜ飲まれるようになったのかが理解できた。
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コーヒーを人類が飲み始める経緯や、近年のサードウェーブコーヒーの裏事情まで、コーヒーの歴史がぎっちりと詰まった本。
コーヒーという飲み物が世界史に大きく影響を及ぼしていたという事実に驚くしかない。この本はコーヒーの歴史書というよりは、コーヒーを切り口とした人類史として読める。
純粋に歴史書として面白いので、コーヒー好き以外の歴史好きの方も楽しんで読めるだろう。 -
タイトル通りコーヒーに関する歴史の紹介。飲料として飲まれるようになった時代と地域、それが世界中に伝わった経路、各国における普及の仕方の特徴、そして20世紀以降の生産国と消費国の関係や、新たな流行などまで。
コーヒーはただ美味しい飲み物というだけでなく覚醒作用を持つため、ある時は薬として重宝され、ある時は有害物として中傷されることもあった。また、列強によって植民地の商品作物として強制的に栽培させられた人々もいれば、良質な品種は血眼で争奪戦が繰り広げる人々もいた。さらに戦略的に流通をコントロールする生産者と安く入手しようとする消費国の業者など、さまざまな人々がさまざまな思惑で関わってきたようだ。
酒や麻薬のように裏社会の関与があったわけではないが、それでも十分に波乱万丈の商品史だろう。今後もコーヒーは多くの人の嗜好と思惑を飲み込みながら変遷していくと思う。 -
珈琲の誕生から、産業としての歴史、そして最近の“サードウェーブ”まで一冊で網羅した作品。珈琲入門書としてこれはもう、必読の書だ。
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16世紀、17世紀のイスラム圏(イエメンやオスマン帝国)では、コーヒーの普及や禁止が権力を握るのに利用されていたあたりの歴史では、なじみのない地名が多いため地図アプリを開いて読みました。