取締役の心得 [Kindle]

著者 : 柳楽仁史

• 総合法令出版 (2014年8月4日発売)

感想・レビュー・書評

[tetitoさんの感想 · 2021年12月29日]

取締役に興味があったから

[taromaruさんの感想 · 2017年11月13日]

重役ならば、「未知」という「壁を味わう」たくましさが最低でも必要


勉強につぐ勉強と
実績を積み上げてきた結果
最短コースで取締役に就任したものの
特別な研修や求めもなく

結局今後はなにを行えばよいのか
具体的な指針がないまま
過ごすことに焦っていた私。

そんなときに
偶然立ち寄った本屋にて
本書に巡り会えたのはまさに奇跡！

というか引き寄せの法則
だったのかもしれません。

読み終えたときに
本書に書いてある取締役に求められる
行動を自然と取っていたことに
気が付き、裏打ちされた安心感がありました。

それと同時に、
まだまだ自分に不足している箇所も
明確になりました。


著者も言及していますが、
巷には、
一般社員や管理職向けの教育プログラムはあれど、
取締役に関して学習する場や機会は
ほとんどなく、あってもリーガル的な部分。

中小企業に至ってはそれさえも皆無です。


崖から突き落とされ独自で
暗黙知も含めた勉強を手探りで
していくほかありません。

そんな中、本書では
「そもそも論の取締役とはなにか？」に始まり、
「組織論」や「リーガル視点」からの取締役について。
また、取締役に迫りくる
「トラップやいざというときの対応」について。
さらには、「トップとの人間関係」や
「できる取締役の共通要素」など
取締役のバイブルと呼べる
程の構成内容となっています。


トップとの関係、部下との関係、
立場や視点の違いからの様々なズレや
摩擦に対して
取締役はどうあるべきなのか。


一方で、取締役に対して
何をどのように伝えればよいのか悩むトップの
代弁者として機能を本書に付加しているため
右腕を育成したいトップにも活用できる
良書であると思います。


ただし、当たり前ですが、
「実践なきところに成功はなし」

トップも重役も本書を読むだけでは足りず
実践し続けてはじめて、成功がやってきます。

まさに「頼まれごとは試されごと」
難易度高き課題を前に己の忍耐と覚悟が試される。