解毒 エホバの証人の洗脳から脱出したある女性の手記 (角川ebook nf) (角川ebook nf) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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  • エホバの証人の親を持つ2世信者の著者の体験記。

    いやはや、何とも・・・若くして苦しむ2世信者。
    長い長い時間が犠牲になったのだ。
    いわゆる「まとも」ってなんだろう、とういうことを考えることすら知らない子供たちが犠牲になっている。
    抽象的だけど、そう、まとも。

    著者の立場になって考えるなんてことは到底できない。
    しかし、理由は何であれ、抑圧や洗脳の中に閉じ込められている人たちは犠牲者なんだろうと思う。
    その呪縛からの脱出は困難を極める。特に閉鎖的な宗教は他を排除する傾向から、脱会者を裏切者扱いにする。
    ちょっとわかる。宗教じゃなくてもそういうコミュニティはある。

    著者は自分の人生を生きようとしている。
    これからも困難はあると思う。それでも奪われた時間の反動は大きいはず。物書きも上手。
    私も「まとも」に生きたい。

    読者としては最後の手紙はニヤニヤしちゃった(笑)
    ほんとは笑っちゃいけないんだけど・・・・・・。

    読了。

  • 生まれながらにしてエホバの証人の世界にどっぷり浸かった人の体験記。10代の頃、勧誘されたことがあるので、読んでみたくなった。
    少しでも教義に疑問を持つと、排斥されるらしい。私を勧誘してきた人が来なくなったのは、答えられない疑問をぶつけたせいだったんだろう。入信前に排斥されちゃった。
    子供たちが賢くなって教義に疑問を持つのを恐れて、大学進学は必死に妨害するとか。著者は幸いにも、中学生の時に「洗脳を解くカギ」を与えてくれる先生と出会えた。

    著者は生まれたときから自己決定権を奪われていた。常に「周りの事情に合わせて動く」という生き方をしてきた。ハルマゲドンの恐怖、コミュニティーから排斥される恐怖が強く、母や教会の言いなりになっていた。
    信者でなければ母親に愛されなかった著者がとても可愛そうだ。父親は家族入信のきっかけになったものの、まともな人で家族を愛していて良かった。
    著者の現在の姿が気になる。

  •  現実を直視できるものだけが幸福を手にすることができる。大人はまだ自己責任を問う余地があるが、宗教二世は選択肢がない分、痛ましい。そして幼少期に教会に連れて行かれていた自分も、宗教から少なくない影響を受けているのが自覚できた。

  • 宗教二世の話

    物心ついた頃からエホバの教育。
    10代前半で信者。
    あともどりできない。

    まさに虐待。
    とても生々しくて
    都合のよいように解釈するのに、
    人には厳しいグレーゾーンなしの
    宗教だとわかった。

  • すごくリアルで新興宗教のいびつさが伝わってきた。
    NHKの逆転人生で著者が出演

  • 宗教2世の存在を初めて知った
    カルト宗教の内部メカニズムがとても良く出来ているのだとわかった

  • エホバの証人の家に生まれた子の話。
    「ドアの向こうのカルト」などに比べると非常に主観的に書かれていると感じる本。
    エホバの証人の思考は、善か悪か、白か黒か、中庸はないという。
    著者自身にこれをすごく感じた。

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著者プロフィール

1977年、東京都生まれ。物心がついたころには家族ぐるみでエホバの証人に入信していた。エホバの教育を受けて育ち、21歳でエホバ信者と結婚するがDVに苦しみ離婚。その後、エホバではタブー中のタブーである再婚をしたことで「排斥」という処分を受け、家族と引き裂かれることに。2度目の結婚でもDVを受け、離婚。ストレスでアトピー性皮膚炎を発症し入院。それでも洗脳が解けず一人で集会に通い続ける。しかしあることをきっかけに洗脳が解け、アイデンティティを取り戻していく。

「2016年 『解毒 エホバの証人の洗脳から脱出したある女性の手記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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