- Amazon.co.jp ・電子書籍 (200ページ)
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
映画で見るゴジラと怪獣たちよりも絶望感がすごい
-
アニメ版ゴジラの前日譚。ゴジラがいないゴジラ映画の世界で、怪獣が好き勝手やった後に、敵としてゴジラが出た、という感じ。ファイナルウォーズっぽい部分あり。続編につながるとのこと、引き続き楽しみ。
-
まず。アニメーション映画「GODZILLA-怪獣惑星」が凄く良かった。前半の陰鬱さから、三種族それぞれのやむにやまれぬ極限でのアクション、そいてラストへの、暗く熱い展開は、アニメーションである人類パート、3Dである怪獣パートが上手く使い分けられて、好印象であった。
さて。この映画を見るにあたり、または見た後に、ぜひお勧めしたいのが本作。
ノヴェライズではありません。むしろマルチ展開と言うべきなのかと思う。
映画本編では、植民船が飛びたつところから始まりますが、本作ではその植民船が飛び立つ直前までが扱われる。
怪獣黙示録とある通り、ゴジラを怪獣王として据えながら、そこに至る、あるいは連なる、様々な怪獣が次々に登場する。
たとえば……。
カマキラス、アンギラス、ラドン、ヘドラから始まって、ビオランテやジラなど。
個人的にはマンダの項目に燃えた。
そう、マンダとは『海底軍艦』に登場する海龍である。従って、当然、マンダ殲滅の決め手として潜水艦が登場するのだ。
異星人の技術を応用して「日本で」建造された「轟天級」の三隻は、一番艦が轟天。指揮艦はジングウジ一佐!
但しこの項目は、轟天号の副長(イタリア人)視点で語られる。
燃えます。但しこれは、私が単純に海底軍艦が好きだから、たとえばドリル式のなんたらに恍惚となってしまうとか、そういう事なのだと思うw
おそらく、どの怪獣についても、それぞれマニアックな追求がされていると思われる。
ヘドラの扱いも非常に面白かった。根強い人気怪獣であるらしいヘドラだが、有名なプロフィールは、「公害から生まれた」という事。
作品の世界観は、従来ほとんど日本をのみ舞台としていた怪獣ものが全地球的に広がったところで、今現在公害で最も悪名高いのはどこ、そう共産党中国。実に、うわ中共らしい……という扱いがなされている。
そう、本作の魅力は、舞台がグローバルであり、かつそこに二種類の異星人もコミットしてくるという事で、その壮大な世界観を、様々な断片的エピソードで構成しているという事だ。
それは、ある情報部員による聞き取り調査のうち公式報告には使用できなかったものを非公式にまとめた、という体裁になっており、様々なプロフィールを持つキャラクターが、それぞれの視点で自分の体験を語るというスタイルでつづられている。
従って、一般市民もいればウォール街のエリートもいるし、当然軍人もいるかとおもえば、宗教家も、官僚もいる。難民もいる。
従って、世界観に対する切り口が百人百色であるところが大きな魅力なのだ。
いや~怪獣って全然知らないんですよね、という読者でも、十全に楽しめる作りであるし、前述の通り、この怪獣、作品が好き……というようなものがある人は更に楽しめるだろう。 -
『GODZILLA 怪獣惑星』を見る/見た人なら★★★★★
映画の前日譚となる。最初の怪獣であるカマキラス登場から地球脱出直前までの話。様々な立場の人にインタビューする形式となっている。
映画を見る前にこれを読んだほうがいい。本当なら本編でやるべき内容なのだろうが、映画でやるとダレるので本にしたのが正解か。1クールアニメだったら0話でやりそう。