まんがでわかるまんがの歴史 (カドカワデジタルコミックス) [Kindle]
- KADOKAWA (2017年11月4日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍
感想・レビュー・書評
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第52回アワヒニビブリオバトル「マンガ」で紹介された本です。
チャンプルー
2019.05.07詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まんがの歴史をまんがで学ぶ本
手塚治虫すげーぐらいの認識だったが、
そこには手塚先生の前後に脈々と続く時代背景と人々がいて作られていることを学んだ。
# ポイントまとめ
- 書き方編: ディスニーから学んだ「まんが記号説 」
- 1920年代ディスニーを中心とするハリウッドアニメーションが日本を飲み込んだ
- 「肉体」と「内面」をもつ日本のキャラクター
- 少女まんがは別の系譜: ミュシャのアール・ヌーヴォーの絵などから影響を受けている
- 大正時代、新聞連載まんが「正チャンの冒険」
一大メディアミックス、身体性の発見
- 大正アヴァンギャルド: まんがは現代アートだった。
- KADOKAWA: メディアミックスの会社
- 「桃太郎 海の神兵」:戦時下の文化映画としてのアニメーション、戦艦のリアルズムと記号的キャラの融合
- 日本まんがのキャラ特徴
1. 記号性 <= ディズニーより
2. 死んだり成長したり <= 戦争の経験より
3. 心をもっている <= 戦争の経験より
映画的手法 <= エイゼンシュテインの文化映画経由
ストーリー = 小さな物語と大きな物語の葛藤
- 罪と罰: 手塚の実験
- 新宝島
- 手塚の実験を受け継いだ2グループ:
岩森章太郎らトキワ荘グループ
辰巳ヨシヒロら「劇画」グループ
- 70年頃まんが: 身体と内面を表現の対象として認識しながら、悲劇的な結末に終わっていく作品が多数生まれた
漫画好きの人にオススメしたい。