- KADOKAWA (2017年10月26日発売)
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感想・レビュー・書評
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2017年1月14日に放送されたNHKスペシャル「MEGA CRISIS 巨大危機 脅威と闘う者たち 第3集 ウイルス“大感染時代” ~忍び寄るパンデミック~」を書籍化したもの。制作者が何を考え、取材をどのように進めたかといった舞台裏の話も出てくるが、基本的には番組の内容を書籍にしたものと考えて良いと思われる。
新型インフルエンザなど大半の人が免疫を持っていない感染症が急激に広まった場合、対策を怠れば何十万人という犠牲者が出る可能性がある。日本は島国で比較的安全と思われがちだが、人や物の往来はこの数十年で激増しており、遠くアフリカや南米で発生した新型感染症がいきなり日本に持ち込まれることもありえる。飛行機が地球を半周するのに1日とかからないし、たった一人の感染者からあっという間に広がるのがパンデミックの怖いところだ。
本書が指摘するリスクにおいて重要なのは、日本人の危機意識が低すぎるという点だろう。2003年SARS流行や2009年の新型インフルエンザ流行の際は、医療関係者や政府が適切に対応したことや多くの人がマスクをするなど対策を取ったことで、日本国内の被害はわずかに抑えられた。しかしその結果「騒いだ割にはたいしたことがなかった」という印象を持ってしまった人も少なくないだろう。この慢心が次のパンでミックで命取りになる危険があるということだ。
とは言っても日本人の行動パターンからすれば、よくわからないものに対しては過剰なまでに反応するので、それほど心配ないのではないかと思われる。新型インフルエンザ流行の時は大阪にいたが、電車でマスクをしてない奴は非国民といわんばかりの圧力があった。将来またワクチンも治療法もないウイルスが発生した!と聞けば、やはりそういう反応になるだろうと思う。右へならえ体質が染み付いた日本人の習性は、そういう時に真価を発揮するだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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