知的戦闘力を高める 独学の技法 [Kindle]

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  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (270ページ)

感想・レビュー・書評

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  • この本を読むまではリベラルアーツを「社会人が身につけるべき一般的な教養」という薄っぺらな認識で捉えていたけれど、この本を通してその実際の姿はもっと厚みがあり、人間の自由を下支えする根源的な学問であるということがストンと腹落ちした。他にも知的戦闘力を向上させるためのモジュール論とそれを構成する11のジャンルについて、筆者なりの具体的なビジョンを織り交ぜつつ、それに対応する今読むべき選書が提示されているのが嬉しい。
    世界の歴史はマウントを取りたがる専門家と世界にイノベーションをもたらした独学者の苛烈な戦いで説明できるという結びの見解が面白かった。この本を読んでからピーター・ティールの本を読むとまた面白いかもしれないね。

  • インプットしたものを抽象化して、武器になるような形で覚えることで初めて、必要な時に引き出せるようになる、と。

    身の丈にあったインプットをすること、はすごく納得感がある。。。

    買って、読み返そう

  • 学習(インプット、アウトプット)系の中ではマシ。企業年数の減少、キャリアの新陳代謝、社会の変わり様から、今後は多岐に精通する人材が求められると論じている点がGood。自慢ばかり啓発書より現実的。

    また独学の4つの段階に「孫子の兵法』に共通する部分があったことから、信ぴょう性はある。

    学習系の本はいくつかあるのでマンネリかもしれない。だが、学習の幅が広がり、今後のキャリア形成において独学の重要性は広がっている。なので無視できる内容じゃないはずだ。

  • 私のしていることは「ブリコラージュ」だ、と教えてもらい、秘密が解けると薦められて、そのまま読了。
    興味深い話が図解なども交えながらロジカルに説明されており、面白かった。この著者は私のようなタイプの人にとっては大変助けになる、と勧めた人は教えてくれた。
    自分では絶対に選ばない本であって、たまに人に勧められた本を読むのも楽しい。

  • 著者の大きな戦略が「人文科学と経営科学の交差点で仕事をする 」と知って、なぜ著書に惹かれるのか納得した。知的戦闘力を上げる、という目的が明示されており、武器をもらったという実感がある。

    ・自分が追求したい 「テ ーマ 」に方向性を持つ
    ・自分が追求したい 「論点 」はなにか
    ・ブリコラージュの感覚をもつ
    ・無目的に興味の赴くままに 、ひたすらインプットする時期が必要
    ・①歴史 ②経済学 ③哲学 ④経営学 ⑤心理学 ⑥音楽 ⑦脳科学 ⑧文学 ⑨詩 ⑩宗教 ⑪自然科学
    ・リベラルアーツは自由の技術
    ・リ ーダ ーの仕事は 、異なる専門領域のあいだを行き来し 、その領域の中でヤドカリのように閉じこもっている領域専門家を共通の目的のために駆動させること。口出ししないという遠慮が進歩を蘇我氏する
    ・音楽は全体構想の良し悪しを直感的に判断できる力を高める。良い戦略は、全体として美しい音楽のような調和を持っている
    ・宗教を学ぶ意味 は 、ある宗教に所属する組織や個人の思考様式 ・行動様式を理解すること

  • 知的戦闘力を高める→一度学んだことが生涯の武器にはならない時代、常に新しいものを取り入れるべき
    イノベーションによる「産業蒸発」→「人生三毛作」
    「クロスオーバー人材」の必要性→高等教育は❌独学しかない

    独学はシステム
    戦略→インプット→抽象・構造→ストック
    ☆覚えない→情報鮮度はすぐに落ちるので意味がない
    記憶の外部化
    ☆自分に関係のない情報は入れない
    ゴミを入れればゴミが出てくる→「フロー・リーディング」(遅読家のための読書術)とは反対?
    良い本をじっくりと読むことが知的戦闘力を高める→「限界を超える読書」と通じる

    経験の束から仮説的に公理系を導く(抽象化)
    公理系からいくつかの命題が導かれる(構造化)
    命題を経験と照らし合わせ検証

  • 半年間、停滞していた読書習慣を復活させる契機となった一冊。

    前半は、「独学」について「① 戦略」「② インプット」「③ 抽象化・構造化」「④ ストック」 という4つのモジュールで構成されるのシステムとして、それぞれの考え方を説明。
    又後半は、リベラルアーツを学ぶ重要性を説明し、著者の推薦図書を挙げている。

    前半は、インプットした知識を仮説として「抽象化」し、他の知識・情報と関連づける「構造化」の考え方が、私にとって新しい視点であった。また、インプットの目的によって読書ノートの要・不要の考え方が参考になった。
    後半のリベラルアーツの説明は、ジャンル選定が私と同傾向であったため、推薦図書が参考となった。

    私の読書習慣の形骸化を防ぐためにも、定期的に読み返したい一冊。

  • 『知的戦闘力を高める 独学の技法』(山口周著/ダイヤモンド社)vol.435
    http://shirayu.com/blog/topstory/skill/6521.html

  • なぜ独学が必要なのか? それは社会が猛スピードで変化しているからである。 いま学んでいることがイノベーションによって駆逐され時代遅れの知識になってしまう日もそう遠くはない。 変化の著しい現代に生きる私たちに多くの示唆を与えてくれる一冊である。

  • https://bnl.media/2018/04/BNLBooks-VOL6.html?utm_source=mailmagazine&utm_campaign=201804&utm_medium=email

    ■なぜいま「独学」が必要なのか
    ①:知識の「旬」が短くなってきている
    少し前であれば一度学んだ知識を、そのままずっと仕事で使うことができたかもしれない。現在では知識が「旬」である期間は短くなってきている。これからは過去の知識にとらわれることなく、自ら仕入れた新たな知識でアップデートをくり返すことが求められるのだ。

    ②:イノベーションの実現による産業の蒸発
    イノベーションの行きつく先は産業の蒸発である。
    アップルがiPhoneを世に送り出したのは2007年。末端価格換算で3~4兆円にもなる国内携帯電話市場のシェアは一変。アップルはその半分以上をごっそり奪いとり、パナソニックや東芝、NECなどは携帯市場から去らなければならなくなった。
    産業構造に大きな変化が生じると、自分の専門領域やキャリアを変更しなければならない人が出てくる。スムーズにキャリアを変更できるかどうかは、独学の技術の有無に大きく左右される。

    ③:人生三毛作時代の到来
    人生100年時代の到来にともない、現役として働く期間も70歳~80歳に長期化する。
    一方で、企業が活力を維持できる期間は短くなってきている。つまりいずれ大きなキャリア変更を経験する可能性が高い。
    そのとき旬の企業や事業へうまく乗り換えられるかどうか。それによって将来、仕事から得る「やりがい」「経済的報酬」「精神的な安定」に、大きな格差が生じるだろう。

    ④:クロスオーバー人材の需要
    「領域横断型の人材が足りない」といわれている。領域横断型とは「スペシャリストとしての専門性」と「ジェネラリストとしての広範囲な知識」を兼ね備えた人材のことだ。
    イノベーションが生まれるためには、これまで異質のものとされてきた2つの領域をかけ合わせられる人、つまりクロスオーバー人材が必要なのだ。
    そしてすでに大学を卒業している人が、広範囲にわたる知識を獲得しようとするならば、その手段は独学だけなのである。

    ■4つのモジュールで形成される「独学のメカニズム」
    独学の技術は(1)「戦略」、(2)「インプット」、(3)「抽象化・構造化」、(4)「ストック」という4つのモジュールで形成される。
    インプットだけが着目されがちだが、それでは世のなかを生き抜くための知的戦闘力向上は手に入らない。高い知的戦闘力を得るには、4つのモジュールを全体的なシステムとして捉える必要がある。

    ①:戦略
    重要なのはインプットの「量」ではなく「密度」である。自分の戦略に適合する情報のインプットに集中し、それ以外は遮断していく。多くの人が知っている情報は、差別化の要因にならない。
    ★私たちの時間には限りがある。だからこそ「なにをインプットしないのか」を決めるのが重要になる。

    ②:インプット
    インプットの素材は書籍に限らなくていい。テレビや新聞、雑誌、ネット上の情報も活用するべきだ。同様に映画や音楽の歌詞、アート作品も貴重な情報源となりうる。
    加えて常に意識すべきなのが、自分自身を「アンテナ」に見立てながら日常をインプットしていくことである。街中にある看板、行き交う人々のファッションなどからも、多くの学びが得られるはずだ。
    インプットが広範囲になればなるほど、「学びの稼働率」は上昇する。独学システムの生産性を高めるためにも、独学する時間の絶対量を増やすことは必要不可欠だ。
    ただし書籍やネット上の情報は他人が思考して生産したもの、つまり「劣化コピー」のインプットということも忘れてはならない。
    ★あくまで重要なのは、情報を組み合わせることで生まれる、独自の示唆や洞察である。
    だからこそ自分の五感を通じて得たインプットは、それだけで独自の価値がある。そうしたインプットをもとに知的生産を行なえば、他者との差別化も簡単にできるだろう。

    ③:抽象化・構造化
    知識をいくらインプットしてもそのままでは活用できない。そこで必要となるのが「抽象化・構造化」である。インプットした知識から、ビジネスや実生活で使える示唆や洞察を抽出する工程だ。
    ★抽象化を通して知識は「知恵」になる。仮説とは「問い」である。そしてこの「問い」こそ、独学の生産性を高めてくれるのだ。
    さらに抽象化された仮説を、別の知識や情報と関連づけることも重要である。抽象化によって得られた仮説を、すでにあるテーマと紐づける。そうすることによって、新たな情報の組み合わせが生まれる。これが構造化だ。

    ④:ストック
    抽象化・構造化した知識は、いつでも引き出せるように保存して管理しなければならない。
    独学で得られた知識には、すぐに役立つものもあれば、おもしろいがいつ役に立つのかわからないものもある。個性的なアウトプットというのは多くの場合、「いつなんの役に立つかわからない知識」から生まれるものだ。
    ★検索やタグを活用することで、抽象化・構造化した知識をいつでも引き出せるようにしておくことが重要である。


    ■独学の方針は「テーマ」で決める
    「戦略を立てる」とは、「なにについて学ぶか」そして「なにを学ばないか」を決めることである。

    仮にひとつのテーマにある程度精通しようとするなら、入門書と専門書をそれぞれ最低5冊は読みこまなければならない。
    なお独学というと、歴史や哲学などの「ジャンル」から入る人が多いが、独学の方針を決める際はジャンルではなく「テーマ」で決めたほうがいい。
    ★ジャンルとは誰かが体系化した知識の枠組みだ。そこからは独自性のある示唆や洞察は生まれにくい。あくまで重要なのは自分が追求するべきテーマである。ひとつのテーマを考えるときは、さまざまなジャンルとの組み合わせを考える。そこから示唆と洞察が生まれるのだ。

    ★自分の「強み」に沿ってジャンルを選ぶ。
    テーマは自分の興味や仕事に沿って決めればよい。一方でジャンル選びについては、ユニークな組み合わせになるよう心がけるべきである。ジャンル選びをする際は、「自分がすでに持っているもの」を、いかに活用するか考えるといいだろう。自分の強みというのは、自分にとって「できて当たり前」のことだ。そしてその強みにこそ、他者との差別化を図る貴重な要素が隠されているのである。

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著者プロフィール

山口周(やまぐち・しゅう)
1970年東京都生まれ。独立研究者、著作家、パブリックスピーカー。ライプニッツ代表。
慶應義塾大学文学部哲学科、同大学院文学研究科修了。電通、ボストン コンサルティング グループ等で戦略策定、文化政策、組織開発などに従事。
『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』(光文社新書)でビジネス書大賞2018準大賞、HRアワード2018最優秀賞(書籍部門)を受賞。その他の著書に、『劣化するオッサン社会の処方箋』『世界で最もイノベーティブな組織の作り方』『外資系コンサルの知的生産術』『グーグルに勝つ広告モデル』(岡本一郎名義)(以上、光文社新書)、『外資系コンサルのスライド作成術』(東洋経済新報社)、『知的戦闘力を高める 独学の技法』(ダイヤモンド社)、『武器になる哲学』(KADOKAWA)など。2019年7月4日、『ニュータイプの時代』(ダイヤモンド社)刊行。

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