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Amazon.co.jp ・電子書籍 (228ページ)
障害者さんの感想
2023年11月11日
この本は、山と渓谷社から出版された、東雅夫氏が編集した山の怪談・物語のアンソロジーです。登山家や山岳人が実話として語った、山での不思議な出来事や遭遇を集めたもので、夢枕獏や深田久彌、岡本綺堂などの有名な作家の作品も含まれています。全26話からなり、各話は10ページ程度の短編で、気軽に読めるのが魅力です。 私はこの本を読んで、山の神秘や恐怖を感じるとともに、山に対する敬畏や愛情も感じました。山は人間の営みとは別の世界であり、そこには人知を超えた力や存在が潜んでいるのかもしれないと思わせる物語が多くありました。例えば、「木曾御岳の人魂たち」では、山頂で見た人魂の正体が、戦争で亡くなった兵士たちだったという衝撃的な結末があります。また、「山の神の怒」では、山の神に怒られたと思われる不可解な現象に遭遇した登山者の話があります。これらの話は、山には人間の理解や支配を超えたものがあるということを示しています。 一方で、山には人間の心や感情も映し出されるということも感じました。例えば、「谷底の絃歌」では、山で死んだ恋人の幻を見た男の話があります。また、「夢」では、山で見た夢が現実になったという話があります。これらの話は、山には人間の心の奥底にあるものが現れるということを示しています。 この本は、山の怪談・物語の名作を集めたものであり、山に興味のある人はもちろん、怪談や幻想文学が好きな人にもおすすめです。山の裏側にある不思議や怪異を垣間見ることができる本です。
東雅夫(ひがし・まさお) 神奈川県生まれ。アンソロジスト、文芸評論家。『幻想文学』と『幽』の編集長を歴任。 著作に『遠野物語と怪談の時代』(角川選書、第64回日本推理作家協会賞受賞)、『なぜ怪談は百年ごとに流行るのか』(学研新書)、『クトゥルー神話大事典』(新紀元社)、『文豪たちの怪談ライブ』(ちくま文庫)、『日本幻想文学大全』『世界幻想文学大全』(編著、ともに全三冊、ちくま文庫)など。 「2025年 『幻想と怪奇の英文学V 関西疾風編』 で使われていた紹介文から引用しています。」
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