この地獄を生きるのだ うつ病、生活保護。死ねなかった私が「再生」するまで。 [Kindle]

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  • イースト・プレス
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感想・レビュー・書評

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  • 本を読んで泣いてしまったのは久々だ。普通に働けることの喜びを思い、自分の生活と重ね合わせて感じ入ってしまった。この本は生活クラブの「本の花束」で紹介されていて興味を持った。「本の花束」の紹介文は、自分の言葉で書かれている感がリアルで、いつも読みたくなる。この本のタイトルと表紙では、いつもの私なら興味を持たなかったと思う。生活クラブのおかげで良い本に出会えた。

  • 想像と違った,のかな?
    タイトルに惹かれたのだが,あまりに救いがないと思った。

  • 日本社会の弱者のせきららで壮絶な体験記。とても他人事とは思えない。

  • うつになり、生活保護を経て自立。
    働くことは自らを助けるのだと思った。
    精神だから働けない、生保でいいじゃん!って、それでもいいのだけど、働く選択肢は当然。ふつーに選べる社会に。

  •  ブラック企業に勤めて鬱になり、生活保護を受けた女性のお話。
     病気であるという弱さに付け込む仕事は怖い。
     そして人は回復するのだなぁというしみじみとした感動がある。
     生きてるってすごい。

  • 精神障害と生活保護、どちらも実態はよくわからないことが多く、メディアで攻撃されているが。その実態が垣間見えて少し理解ができた感じです。生きにくい世界でよく自立できて。読み終わってうれしくなる本です。

  • すごく良かった。生活保護を受けていても、生きている
    「だけ」。そんな状態から、NPO法人でのボランティアを通じて再生していく様が良かった。やっぱり人間は社会との繋がりとか、生きがいが必要だよね。

  • どういう経緯で普通の人が心を病むのか、社会の構造や景気の落とし穴にぽっこりはまってしまうことがよくわかった。また、なんといっても、本来であるなら、そういう人たちを助け上げる立場である精神科病院や役所がまったく本人にとってエンパワーメントするものになっていないということに愕然とした(すべての病院や役所がそういうわけではないかもしれないが、少なくとも著者の経験の場合は病院や役所そのものが、社会的な穴に落ち込んだ人をそのまま穴に押し込めている役目をむしろ積極的に推し進めるものとなっていた)。そして、著者がその負のスパイラルから脱出するきっかけが、病院になにげに置かれていたNPO法人の雑誌であったこと、そして、そのNPO法人に(募集をしていたわけれもないのに)ダメ元で編集経験があるので雇ってくださいと電話したことというのが、本のなかでは見逃しそうな小さな一文だけど、著者の人生を変える大きな転機だったってことに注目した(今まで著者は、病院が就職先を探してくれる、役所の生活保護ワーカーが探してくれると他力だったが、ここだけは自分から電話をかけるという能動的な行動に移している!)。当人が社会で生きていくためのエンパワーメントってなんだろうとつくづく考えされられた本。

  • 生活保護について、理解が深まった

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著者プロフィール

1977年茨城県生まれ。短大卒業後、エロ漫画雑誌の編集に携わるも自殺を図り退職、のちに精神障害者手帳を取得。デビュー作『この地獄を生きるのだ』(2017年、イースト・プレス)が話題を呼ぶ。『家族、捨ててもいいですか?』(2020年、大和書房)、『私がフェミニズムを知らなかった頃』(2021年、晶文社) など著書多数。

「2022年 『マイノリティだと思っていたらマジョリティだった件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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