「ハードウェアのシリコンバレー深セン」に学ぶ−これからの製造のトレンドとエコシステム (NextPublishing) [Kindle]

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  •  深圳は香港に隣接し、経済特区として急激に発展したことで知られる都市だ。ちょうど本書が発行された直後ぐらいに深圳を訪れた日本の若者がネット上に書いた記事が注目を集めた(現代ビジネス「日本が中国に完敗した今、26歳の私が全てのオッサンに言いたいこと」)。中国をよく知る人々の間でも評価が別れた記事だが、さすがにわずか数日滞在しただけではその奥深くまで理解することはできないだろう。

     私自身も広州に住んでいた頃は仕事で何度か深圳に行っている。ただし本書にあるような「ハードウェアのシリコンバレー」と呼ばれる電子機器関連の工場や店舗の多いエリアにはあまり行かなかったので、いわば深圳の真髄には触れることができなかった。

     本書の著者は2001年から深圳で電子機器の製造業に従事し、現地で独立起業して社長になった人物だ。深圳に住み、深圳のエコシステムの内側に入り込んで成功しており、ガイドとしては申し分ないだろう。著者が深圳で事業を展開してきた経緯に沿って深圳のなんたるかを解き明かしていく。

     あくまでも一人のビジネスマンが体験に基いて考察したものであって、ジャーナリストが多数の関係者を取材して全体像をまとめたわけではない。しかも著者は日本人、つまり当地においては外国人であり、中国人ビジネスマンとは異なる評価になっているかもしれない。その辺りは差し引いて考える必要がある。

     また、深圳の人口はほぼ東京に匹敵する。東京で20年働いたからと言って東京経済の全てを知り尽くせるものではないだろうし、まして深圳は東京とは比較にならないほど猛スピードで変化し続けている都市だ。本書にあることが深圳のすべてではない。

     それでも今私たち日本人が得ることのできる情報としてはかなり充実した内容なのではないだろうか。中国経済という混沌とした世界の中でも特に活気あふれる場所の具体的なあり方をぼんやりとでも把握しておくことは、多くのビジネスマンにとって刺激と参考になると思われる。

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