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感想・レビュー・書評
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これ読む前に「寒い国から帰ってきたスパイ」「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」を再読したんだんけど、そのおかげか、翻訳のおかげか、ル・カレ先生のわりにはわかりやすく感じたし、「寒い国~」「ティンカー~」の裏事情とか解説にもなってものすごくおもしろかった!
「寒い国~」「ティンカー~」で描かれたイギリス諜報部の作戦で犠牲になった人たちの子どもたちが、何年も経ってから諜報部を相手どって訴訟を起こそうとする、っていうストーリーも、なんか現代的でよくできてるなーとか最初に思った。今っぽいとか感じる。昔は、ほめられること、立派なことと思われていたことが、時代に合わなくなるというか、コンプライアンス的にどうなの?という感じみたいな。その訴訟のために、引退した老スパイが呼び出されて真相や裏事情を説明させられるっていう。それが「寒い国~」「ティンカー~」の解説になって楽しいっていう。
でも、わかりやすく感じたとはいえ、やっぱりすごく複雑な話だし、過去にあったことを思い出しながら語って時系列もごっちゃになりがちで、「寒い国~」「ティンカー」読みながらとっていたメモを見ながら、さらにこの作品のメモもとって考えながら読んで、勉強か!と思ったけど楽しかった。でも、すべては理解していない気はする。なにか読み逃している気が。。。
で、結局、訴訟どうなったのか、もいまひとつはっきりしなかったような気もするんだけど。訴えた人(アレック・リーマスの息子)が捕まって訴訟がなくなるような流れかも。。。
作戦のために罪のない一般人含めだれかを犠牲にするしかなかったことは悲劇だけれど、国のため大儀のためにはそうするしかなかったっていうことになる。それですべてよし、とはスマイリーは思っていなくて、そのために深く傷ついているのだけれど。
スマイリーって、スマイリー三部作とかいわれるように、中心人物・主要人物なんだけど、実際に出てくる分量はすごく少ない気が。いつも話題にはなるし、登場人物みんなに愛されているけれど、退職したとか、傷つきすぎて引きこもっているとか、どこにいるかわからない、とか言われている場面が多い。で、最後に姿をあらわして、とても重要なことを言うっていう。
今回も、多くの人を欺いて犠牲にして、なんでこんなことをしているのかっていうと、「世界平和のためだ、それがなんであれ」って言うところにぐっときた。「ヨーロッパを闇のなかから新しい理性の時代に導くことだ。その理想はまだ持っている」。
結局わたしもスマイリーを愛さずにはいられない。。。
以下ネタバレメモ
時系列順に
スパイたちの遺産より 寒い国の前日譚にあたる話
・アレックス・リーマスが情報源<チューリップ>を離脱させ、フランスまで連れてきたあと、ピーター・ギラムが<チューリップ>のイギリスへの入国のつきそいをするが、入国後<チューリップ>死亡。実は、シュタージ幹部ムントが情報漏れをおそれて<チューリップ>を殺害したのだった。その場でムントが捕まり、スマイリーがムントを英側二重スパイにリクルートした。
・スマイリーの指示で、ピーター・ギラムが西ドイツの共産党員リズ・ゴールドを誘惑、図書館員にさせて、そのあとアレックス・リーマスと知り合うようにする。リーマスは知らない。→寒い国の<ウィンドフォール>作戦
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寒い国の<ウィンドフォール>作戦
実際は、ムントが二重スパイではと疑いを持った、シュタージのフィードラーを失脚させるための作戦。
ムントを失脚させる作戦と思い込まされているリーマスが、イギリスを裏切ったと見せかけてシュタージのフィードラーに協力してフィードラーにムントを告発させる。が、それはムントを陥れるフィードラーの悪だくみである、という証拠としてリーマスとリズ・ゴールドが利用される。リーマスとリズ・ゴールドはベルリンの壁を越える間際で犠牲になって死ぬ。
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ティンカー~の<テスティファイ作戦>
・チェコ高官がサーカス内の二重スパイの名を明かすのとひきかえにイギリスに亡命したい、というスマイリー主導の作戦で、スマイリーのもとジム・プラトーが密使となるが、それはビル・ヘイドン(二重スパイだった)がしくんだ罠で、ジムがヘイドンに相談したせいでヘイドンがスマイリーの作戦に気づき、ジム・プラトーは撃たれソ連側に捕まって拷問される。のちビル・ヘイドンの手回しでイギリスに帰還。
その後、スマイリーが、ヘイドンをあぶりだし捕まえる。
・ジムがヘイドンを殺害。
・ソ連情報部幹部カーラ→部下アレックス・ポリャコフ→ビル・ヘイドン という情報の流れ。
・ビル・ヘイドンが二重スパイとわかったあと、スマイリーがカーラを西側にこさせ、その後南米に保護。一年後カーラ自殺。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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