日比谷パーク法律相談事務所の久保利先生の自伝。
縁があって、数少ない機会だが、共に仕事をする機会があったので、読んでみた。
正直、法曹界のことには疎いので、久保利先生の業績を知らずに過ごしていたのはやや恥ずかしさもある。
ただ、逆に知っていれば恐縮してしまう恐れもあったから、ある意味ではよかったのかもしれない。
久保利先生は元々は森総合法律事務所に所属されており、株主総会の総会屋対策で実績を積まれていったようだ。
そこから、会社法やJ-SOXあたりに話題になったコンプライアンスやコーポレートガバナンス指導に昇華されていった。
メインが訴訟という形で、受けていたのも珍しかったらしい。たしかに弁護士の花形は民事でなく刑事であり、当時はそんなに注目されていなかったのだろう。
そんなDNAを受け継ぎ日比谷パークに分化されているので、なるほどどうりでと思うシーンが多かった。
またご一緒する機会は願わくばないほうがいいが、もしあった場合はさらなるリスペクトが必要そうだ。
■目次
第1部 全身弁護士クボリ
- 第1章 弁護士になるまで
- 第2章 歩いた後に道ができるーー弁護士と起業家精神
- 第3章 孤独なトップランナー
第2部 闘争業としての弁護士
- 第4章 ライオンと防弾チョッキ
- 第5章 疾風怒濤のバブル戦記
- 第6章 革命から辺境からーー弁護士とイノベーション
- 第7章 攻めのガバナンスを求めてーー東電賠償請求・1票の格差訴訟
- 第8章 私の人物論