蒼天見ゆ (角川文庫) [Kindle]

  • KADOKAWA (2017年12月25日発売)
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  • 日経新聞夕刊の一面で紹介されていたので、読んでみた。面白かったけど、絶賛するほどかな?藤沢周平みたいだけど、藤沢周平の方が文章がきれいだと思う。

    p60
    ひとは皆、弱い者だ、だからこそ、力を尽くし、件名に行きて行くのだ、と胸中でつぶやいていた。

    p77
    「さよう、世間は鸚鵡の集まりでござる。声の大なる者が言っことをおのれもくり返して唱えれば、いっぱしの見識があるようにひとが見てくれると思い、そのような自分に酔うのでござる」

    p96
    「いかなる苦労があろうとも、いつか頭の上には青い空が広がります。そのことを忘れるなという教えです。蒼天を見よ、と父上は仰せになりました」

    p115
    「母もそう思いますが、おそらく、自ら何事かをなすよりも、ひとを妬み、憎むことのほうが楽なのではないでしょうか」

    p98
    「ひとは皆、まずは自分で考えて動きたいものだ。その前にどうせよと言われれば、指図をされているように思ってしまうではないか」

    p173
    ひとの生涯はただ一瞬の光を発するためにあるのだ、とすれば、自分にとっては父の敵である一瀬直久を討つときがその一瞬になるだろう。

    p369
    「〜あっしは、家族のところに生きて帰る奴が一番偉いと思いますよ。家族を泣きの涙で暮らさせちゃあ男じゃありませんよ。あんな子供たちを見るたんびに、あっしは皆、どんなに卑怯な真似してもいいから生きて帰ってこいって胸の中で言ってますよ」
    「生きて戻る者が一番偉いか」
    「ええ、そうです。どんなにお手柄だって言ってもひとを殺すのは鬼のすることだ。鬼のまま死ぬより、せめてひとで戻ってきたほうがいいじゃありませんか」

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著者プロフィール

1951年、北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年、「乾山晩愁」で歴史文学賞を受賞しデビュー。07年『銀漢の賦』で松本清張賞を受賞し絶賛を浴びる。09年『いのちなりけり』と『秋月記』で、10年『花や散るらん』で、11年『恋しぐれ』で、それぞれ直木賞候補となり、12年『蜩ノ記』で直木賞を受賞。著書は他に『実朝の首』『橘花抄』『川あかり』『散り椿』『さわらびの譜』『風花帖』『峠しぐれ』『春雷』『蒼天見ゆ』『天翔ける』『青嵐の坂』など。2017年12月、惜しまれつつ逝去。

「2023年 『神剣 人斬り彦斎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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