脳科学捜査官 真田夏希 (角川文庫) [Kindle]

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  • Unlimitedのタイトルチョイスの中の
    一冊だが、実はちょっと前から気になっていたシリー
    ズ。著者は鳴神響一、コレがシリーズ第一作にあたる。

    妙齢の美人警察官・真田夏希は、博士号を持つ心理学
    のエキスパート。臨床心理士時代に挫折し、神奈川県
    警の科学捜査研究所へ転職。あまりに高学歴なことで
    彼氏が出来ず、婚活にいそしむ毎日を送っていたのだ
    が、友人に紹介された男とデート中、近隣で爆破事件
    が。その捜査に巻き込まれることになって・・・という
    内容。

    いわゆるプロファイラーの物語。作中にかなり難解な
    専門用語が出てくるため、とっつきにくい印象がある
    のだが、文体が軽快な上にユーモラスなので、けして
    読みにくいタイプの本では無い。

    とはいえ、ちょっとした中途半端さが残ってしまって
    いるのも事実。登場する各キャラはそれなりに魅力的
    だからこそ、誰かにもう少し突出した能力を与えれば、
    物語に深みと緊迫感が出てくる気がする。シリーズは
    まだまだ続いているので、今後そういう展開になるこ
    とを期待する。

    警察犬と心が通じていく場面の描写は良かったなぁ・・・。
    僕はこういうのに弱いんだ、結構(^^;)。

  • シリーズがある様なので読みます。

  • 何と賢い犬なんじゃ、と主人公のが真田ちゃんよりアリシアが気になる。このペアで今後も活躍するのか?

  • シリーズもののようです。

  • 子供の頃の従姉妹と祖母との逸話は感動的だった。
    みなとみらい地区を思い浮かべながら読んでいたが、最初の空き地がどのあたりなのかよくわからなかった。
    そういえば昔、本牧の方にシネコンがあったような、、、、
    13巻まであるらしいが、とりあえず2巻は読んでみる。飽きたらやめると思うが、最新巻だけ読むのはありだろうか。

  • 脳科学捜査官・真田夏希シリーズ1作目
    脳科学と心理学に精通した異色のキャリアを持つ捜査官が主役の警察サスペンス。しかしその始まりは幸せホルモン・オキシトシンの恒常的な分泌のために婚活に勤しむアラサー女性のデート現場から始まります。とてもお洒落でモテそうなのに警察官というディスアドバンテージのマイルドな着地を試みる姿勢には泣けてきますが、相手をすぐに脳科学的に分析してしまう癖も、自ら条件を難しくしているようにも思えます。
    さて事件においてはSNSを通じた犯人との接触、メシウマ・クソコラ・クソリプなどネットスラングにも精通した展開にはかなり時代の最先端な日常的雰囲気が感じられます。そこでの炎上誘発や心理学的な群集心理の分析はとても面白く、人の不幸や正義のマウントによる精神的快楽は現代人にはなかなか耳が痛くなる話でもあると思いました。分析は出来ても事件解決には非力な主人公を補完すべく配置された警察犬アリシアの存在も絶妙だったと思います。

  • #読了 #鳴神響一 #脳科学捜査官真田真希

  • 硬いタイトルと文体のポップさと物語で語られる暗さがアンマッチで、それに妙な面白さを感じた。

    特別捜査官として採用された主人公が心理学から連続爆破犯と対峙する。
    自分の努力や能力を社会が認めてくれないと思い込むのは大小あれど誰にでもある心理で、その鬱憤をどう昇華していくかは各々に違う。
    ほんの少しの選択の違いで人生は大きく逸れていく。

    ド直球な話の展開は、やや興を削がれた感ではあるけれど、心理学的な分析や文献は興味深く読めたし、シリーズ化しているようなので人間関係がどう発展していくかもちょっと興味をそそられる。

  • 主人公は神奈川県警で導入された特別捜査官の枠に心理分析官として配属されたばかり。警察官として大して訓練を受けたわけでもないので右も左もわからない状況、そんな中でマシュマロボーイと名乗る人が爆発事件を起こす。手がかりも少ない中、犯人の心の闇に迫る。犯人との頭脳戦は面白かった。そして地雷探知犬として働くアリシアとのコンビもよかった。鑑識が苦手なところ、犬が苦手なところをそれぞれカバーし合ってしるのっていいね。僕的にはもうちょいじわっと犯人を追い詰めて欲しかったかなぁ。

  • 夏希さんは魅力的な女性だけれど、単にヒロイン化したり秘密を持たせるのではなく生い立ちやトラウマをあからさまに描写したのは、犯人の動機に説得性をもたせるためなのだろうか。ヒロインに魅せられれば魅せられるほど、それだけ犯人の末路と履歴が辛く切ない。でも、ラストのアリシアと夏希それぞれの変化に未来への希望を感じさせて読後感は爽やか。面白かった。

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著者プロフィール

中央大学法学部政治学科を卒業後、神奈川県内の小学校で学校事務職員として勤務。2014年3月に小説執筆に専念するため、フリーとなる。社会保険労務士、行政書士の資格を持つ。熱烈なフラメンコファンであり、多くのアーティストを応援している。2014年 『私が愛したサムライの娘』で、第6回角川春樹小説賞受賞。15年同作で、第3回野村胡堂文学賞受賞。

「2023年 『脳科学捜査官 真田夏希 エキセントリック・ヴァーミリオン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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