カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで [Kindle]
- 翔泳社 (2018年2月7日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (420ページ)
感想・レビュー・書評
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### 振り返りの目的
1. 「プロセスのカイゼン」仕事をよりうまくやれるようになるために、実施する。
2. 条件や制約がよくわからないような、また展開が予測しにくいような「不確実性の高い状況」の下でも前進していくため。
### 一人朝会
ひとり朝会を始めるようになってわかったことがある。今日やるべきことは何かを理解し、決められるということは、逆にいうと、何を明日に回しても良いかという判断ができるということだ。 今日のタスクのマネジメントは、明日のタスクのマネジメントでも
### インセプションデッキ
インセプションデッキでは、10個の問いに答えることで、プロジェクトのWhyやHowを明確にしていく。いずれも、チームにとってタフな問いかけとなるだろう。答えづらい内容だからこそ、プロジェクトの初期から正直に、向き合っておくべきなん
### トラックナンバー
トラックナンバーとは、プロジェクトやチームにおいて「トラックにひかれるとプロジェクトが立ち行かなくなったり、チームの活動が困難になる人数」のことだ。当然、この数が少ないほどリスクが低い
### 星取表(スキルマップ)
チームのメンバーがどのようなスキルを持っているかを見える化して、俯瞰するための道具
### パーキンソンの法則
仕事の量は完成のために与えられた時間を満たすまで膨張する、という法則
### CCPM
CCPMとは、各タスクには個別のバッファを持たずに抑えた見積もりをして、全体としてのバッファを持ってプロジェクトを管理する方法です。個々のタスクが遅れた場合、この全体バッファであるプロジェクトバッファから消費していくという考え方詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「プロダクトバックログが積みあがるのは良いんだけど、それ、全部やらんとあかんの?」
ホントにその通り。 -
評判良いみたいだし、半額セールだったんで買って読んでみたけど、別に読む価値のない本だった。
この本、お話の部分いるんだろうか? お話部分の内容が酷すぎる。アジャイル開発で幸せにということなんだろうけど、内容が予定調和的な都合の良いものなのは仕方ないにしても、主人公、言われるままにほとんど何も考えず無条件に受け入れて感激してるだけだし、立ちはだかる困難を乗り越えるのも方法も別にアジャイルに限った話ではないようなものばかり。アジャイル開発のキモは短いサイクルでの開発からリリースの繰り返しにあると思うけど、この話にはリリースの話は全くといっていいほど出てこない。
アジャイル開発そのものは有用なものだろうと思うし、解説部分は悪くはないと思うけど、この本読んだだけなら、アジャイル、アジャイルいう奴は宗教だと思われても仕方がないな。 -
この本は、自分を変えてくれた本だと思ってます。
内容は、一人、チーム、チームに関わる人の順で、カイゼンする事から始め、チームビルディングや、他チームや顧客へ越境していくストーリーを描いた本になります。
特に、チームを良くしたい。最高のチームを作りたいという方に読んで欲しい、1冊です。
また、スクラムを勉強している人にも読んで欲しい本。
スクラムは運営方法のフレームワークですが、そこには組織論が必要で、それを紐付けてくれる本でもあると思います。 -
積読状態だったが、会社で著者の新井剛氏の講演を聴いて読んだ。
第一部 自分で始める。
第二部 チーム開発
第三部 第三者との関わり
色々なプラクティスが紹介されていて参考になった。
物語が終わるころ、この物語で使われてるプラクティスをまとめてツールボックス的なものできないかなぁと思っていたら、最後にしっかりまとめてあった。 -
現場の様々な問題をどうアジャイルのプラクティスで解決していくかをストーリーだてて表現。
ここまでハマるかはおいといて理論と実践の橋渡しとして面白く読めた。 -
「それで、あなたは何をしている人なんですか?」
本書は、上記の言葉から始まる、アジャイル開発の指南書である。
教科書的な面白味のない内容でなく、ストーリーと共に教えが展開されていく。
「上司が非協力的」「ウォーターフォール派からの否定」「アジャイルだと遅くなるから嫌」
など、よくあるシチュエーションをアジャイルで解決していくのである。
おかげで最後まで楽しんで読める。
また紹介されている内容も、ファイブフィンガーやモダンアジャイルなど、新しいものが多い。
日本の、現代の現場に沿ったものになっている。
とても実践的であり、きっと現場で役立つだろう。
そして、肝心のストーリー。
これが大変面白い。
個人間、職種間、チーム間、会社間にある様々な壁……。
それらを苦労しながらも、なんとか「越境」していこうとする姿には、きっと胸が熱くなるはずだ。
その根底にあるのは、「始めるべきだと思ったら、今すぐ始めよう」という思想だ。
遅すぎるなんてことはない。失敗しても問題ない。たった一人でも構わない。
それは、この本の裏テーマと言ってもいい。
冒頭で「あなたは何をしている人なんですか?」と言われた主人公の江島は、何も返せないことに気づく。
こうすべきだ、なぜこうしない、と言い散らしているだけで、なにも「動いて」いなかったことに。
そして決意ともにこう答える。
「まだ何もしていません。これからやっていきます」
物語はここから動き出す。
今後はこの本が、アジャイル開発のスタンダードになっていくだろう。
アジャイルで開発している現場にいる人なら、絶対読んで損はないはずだ。
強くオススメできる一冊。 -
ストーリーとそこで使われている手法の解説が交互に出てくる構成。読み進めるにつれて、ストーリーの中で出てくる主人公がスーパーエンジニア化して、あまり共感できなかった。また、手法を適用したらすぐさま問題が解決するっていうのもあまりピンとこない。書籍の中での物語なので、あまり目くじら立てる必要性はないと思うが、出来過ぎ感を強く感じた。
本書で用いられている手法とかはみんな知っているんだけれども、実際にプロジェクトに適用するとどうもうまく使いこなせていない気がする。例えばスタンドアップミーティングも単にやったことだけの報告会。第三者が何をしているかは関知しないし、問題の報告はない。それってやる必要ある?って思ったりする。それこそ外部の有識者に入ってもらって何が駄目なのかを指摘してもらうのがいいのかなと思ったりする。
本書で語られている手法やストーリーでどう改善するのかを知るのは良いことだし、実際に取り組むのも良いと思う。ここで取り上げられている手法も銀の弾丸ではないので、それをどうやって使いこなせるかが本書を読んだ人の課題じゃないかなと思う。