白日の鴉 条川署クロニクル (光文社文庫) [Kindle]

  • 光文社 (2018年1月20日発売)
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みんなの感想まとめ

テーマは人間関係や信頼、そして真実の追求で、物語は後半に向けて一気に展開し、緊張感と興奮をもたらします。登場人物たちが互いに協力し合い、困難を乗り越えていく姿は、読者に勇気を与え、最後まで諦めない姿勢...

感想・レビュー・書評

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  •  条川署シリーズ。第2作。テーマは冤罪。痴漢容疑で条川署新田真人に逮捕される。たまたま新人署員の取材で、テレビクルーが一緒にいて撮影していた。痴漢容疑にさせられたのは、薬品会社のM Rで、単身赴任の友永。35歳。痴漢された訴えたのが、女子大生春乃沙希。21歳。
    その痴漢の行為の目撃者が、中迫達郎。42歳。バーの経営者。
    友永は、「何にもやっていない」というが、被害者と目撃者がいる。
    やっていないことを証明することは難しい。
    捕まったところをテレビクルーが、撮影しニュースで流された。そしていつの間にか実名もニュースで流れる。始末が悪いのは、友永は病院長と会う約束をしていたので、警官を突き飛ばして逃げようとした。明らかに、印象が悪い。
     交番で尋問され、その後条川署に移送された。友永は頑なに無実を主張。
    結局留置場で過ごすことになる。取調室で、否認を続ける。
     留置場は、古参などがいて、ルールに厳しい。
    逮捕されて、48時間の勾留が始まる。取り調べをして、検察に勾留請求。裁判所弟勾留質問があって、10日間の勾留。さらに10日間勾留延期される。
     取り調べの際に、罪を認めれば罰金だけで、すぐに釈放されるから、罪を認めよと言われるが、否認。逮捕されると供述拒否権、つまり黙秘権の行使と弁護士を呼ぶ権利がある。
    しかし、弁護士の知り合いもなく、派遣されてきた弁護士は、無実を説明をするのは難しいと言われる。結局、20日間勾留される。検察に追及される。
     友永は「ボクはやっていません」と主張を繰り返すだけ。冤罪であることを証明できない。
     検事は「痴漢というのは、被害者の証言だけで有罪になる」という。気の毒な被害者と、善意の目撃者がいる。冤罪だと言えない。裁判官の心証は最悪だともいう。「反省しなさい」と言われる。
     そして、裁判中にも保釈が認められなかった。精神的にもボロボロになり、一時期は刑務所で、自殺さえ試みる。そして、逮捕した警察官新田真人が、春乃沙希と中迫達郎が知り合いだと知る。
    弁護士五味陣介に依頼する。五味陣介は、新田真人の真摯な姿勢を認めた。また、新田真人は、自分の捕まえた犯人を冤罪にしないということで、署員から逆に睨まれることになる。ふーむ。既視感のある物語。拘置場の劣悪な状況。序列など、リアルに描かれる。満員電車では、両手を上げて乗るしかないなぁ。恐ろしい。
     病院の医療ミスから始まった、大きな罠。金という虚飾の羽根で、飾られているが、それは金の亡者によってむしり取られ、本当の黒い姿が白日のもとに晒される。

  • 灰色の犬からの登場人物もカメオ登場。
    未読ながらシリーズ3,4で武藤、風間、五味、新田が再登場するらしいのでシリーズ5作目はアベンジャーズ的に全員集合で大きなヤマを解決して大団円を迎えてほしい。

  • 最後まで諦めたらあかん。やってないことはやってないと主張せんとなぁ。周りに協力してくれる人がいたからこそやけど。

  • 面白くて一気読みしました!

  • 後半にかけて一気に繋がって真実が解き明かされていくのが読んでてすっきりした!!!

  • 仕組まれた痴漢冤罪事件に巻き込まれた男と、彼を逮捕した新人巡査の運命を描く警察小説。主人公の新田真人は、電車内で痴漢の疑いをかけられた製薬会社のMR・友永孝を逮捕しますが、彼の無罪を主張する言葉に疑問を抱きます。やがて、友永の事件には裏があることが判明し、新田は老弁護士の五味陣介とともに真相を追求することになります。留置場から拘置所、そして法廷へと移動する友永の運命はどうなるのでしょうか?

    この本のテーマは、正義とは何か、という問いに挑むことです。新田は、友永の無実を信じて彼を救おうとしますが、その過程で自分の正義が揺らぎます。一方、友永は、自分の正義を貫こうとしますが、その結果が自分にとって本当に幸せなのか疑問に思います。そして、五味は、正義のためには手段を選ばないという姿勢を貫きますが、その背景には過去のトラウマがあります。このように、登場人物たちはそれぞれに正義の意味を模索し、苦悩し、成長していきます。

    本書を読んで、私は特に、友永と新田の関係が印象的でした。友永は、新田に対して最初は敵意を持っていましたが、次第に心を開いていきます。新田は、友永に対して最初は同情を持っていましたが、やがて友情を感じるようになりました。二人は、互いに支え合い、時にはぶつかり合いながら、事件の真相に近づいていきます。その過程で、二人の心の変化が丁寧に描かれていて、読んでいて胸が熱くなりました。

    総評として、この本は、痴漢冤罪事件という社会問題を題材にした、スリリングで感動的な警察小説です。登場人物たちの人間味あふれる描写や、事件の謎解きの展開が見事で、読み始めたら止まらなくなります。福澤徹三さんは、警察や法律の専門知識を駆使して、リアリティのある物語を作り上げています。この本は、警察小説のファンはもちろん、正義とは何かという問いに興味のある人にもおすすめです。

  • 最後ハッピーエンドでよかった。

    ジャニー喜多川の件も彷彿とさせた。
    巨大なる権力を前に人はたじろぐことしかできない。
    そこに立ち向かう者は潰される。
    それでも正義の為にすすむのか。
    警察組織・獄中・裁判・会社

    色んな人物が出てきて展開が最後まで読めなかった。

    やはり、作中に出てくる友永の心情に、感情が揺らいだ。
    痴漢冤罪は悲しい。

    ・五味さんすこ。
    ・理奈ちゃん取られて悔しそうな風間もすこ。
    ・友永の無実を信じて待っていた妻子もすこ。
    ・玉蔵と土屋がつながっていたが、土屋はただの臆病者
     ・友永が退社した時刻を伝える
     ・友永の裁判の様子を伝える
    ・弓削、中迫、痴漢女が
    ・警察官の樽先はよくわからんやった。まあ普通に悪い人

  • 警察実務の詳細は知らないけどディテールがリアルに感じられる
    留置所や拘置所も、こんな感じなんだろうなぁ

    伏線が張り巡らされていることもなく、意外な結末でもなく、終盤がバタバタだったけどその分最後まで楽しめた

  • 最後の最後にもっとスカッとしたいなという気持ちにはなったが、非常に読み易く面白い。それぞれの登場人物や出来事が1つずつ伏線として回収され繋がっていく。面白かった。

  • 痴漢冤罪で捕まったMR。その弁護士と捕まえた警察官が免罪を証明しようと奮闘する。
    看守の暴言、屈辱的な身体検査、3ヶ月の拘留……裁判前、つまり有罪にもなっていない段階で、こんな刑罰のような扱いを受けるのか、とかなりリアリティがある。
    免罪ものの実録や小説は何冊か読んだことがあったが、取調だけでなく留置所の生活などまで踏み込んでここまで書かれたものは初めて読んだ。
    リアリティがあるからこそ、あまりに理不尽な扱いに、読んでいて辛い。
    そんな辛い扱いが最初から最後の1割に達するまでずーっと続く。
    読んでも楽しい気分になれなかったので、何度か読むのを止めて、ページを開かない日があった。
    最後も、現実的にはこんなもんだよな……と思いつつも、結局免罪の人が結局金銭的にも損をかぶっていてもやっと。金も時間も尊厳もとられて……酷いものだ。
    心情描写も拘留の様子も裁判もリアリティがあり物語としても面白かったが、小説を、こんなしんどい思いをしながら読む必要があるのか?と正直思ってしまったので、内容に比べて評価低めの星3つにした。

  • 冤罪は晴れたが,主人公は大丈夫なのか?

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著者プロフィール

福澤 徹三(ふくざわ・てつぞう):1962年、 福岡県生まれ。ホラー、怪談実話、クライムノベル、警察小説など幅広いジャンルの作品を手がける。2008年、『すじぼり』で第10回大藪春彦賞受賞。著書に『黒い百物語』『忌談』『怖の日常』『怪談熱』『S霊園』『廃屋の幽霊』『しにんあそび』『灰色の犬』『群青の魚』『羊の国の「イリヤ」』『そのひと皿にめぐりあうとき』ほか多数。『東京難民』は映画化、『白日の鴉』はテレビドラマ化、『Iターン』『俠(★正字)飯』はテレビドラマ化・コミック化された。

「2023年 『怪を訊く日々 怪談随筆集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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