シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感 (幻冬舎新書) [Kindle]

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  • 幻冬舎 (2018年1月17日発売)
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みんなの感想まとめ

他人を引きずり下ろす快感、いわゆるシャーデンフロイデについての脳科学的な解説が展開されており、読者はその心理的メカニズムや社会的背景を理解することができます。著者は、私たちが時に非合理な選択をする理由...

感想・レビュー・書評

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  • ・シャーデンフロイデは他人を引きずり下ろしたときに生まれる快感のこと。フランス語。
    ・この感情が生まれるとき、愛情ホルモンとして知られるオキシトシンの分泌がある。
    ・私たちは自分が損をしてでも相手に一撃与えたいと言った、明らかに非合理的な選択をする。例えば戦争のときの特攻部隊。
    ・この感情は自分たちの社会を守らなければいけないという帰属意識によって強まる。例えば、稲作の集団は帰属意識が強い。
    ・社会のルールなどがきっちり決まっているほど、逸脱した人に対する厳しい制裁を下す傾向がある。
    ・嬉しいことが起こるよりも、周りに不幸なことが起こる方が刺激が強い。
    ・このような環境を作り、残虐な集団を作り出したのが、ナチスドイツとも言える。
    ・喜びや快感は相対的なもの。満たされている状態を作ることでコントロールすることができる。

  • 正義の名のもとに相手を叩き潰す快感に関する脳科学的な解説 様々な事例があり読みやすかった。

  • シャーデンフロイデとはドイツ語で、フロイデ=喜び、シャーデン=損害・毒という意味を持つ。ヒトは安らぎや癒しを感じると体内でオキシトシンが分泌され、神経伝達物質に影響を与える。また「愛と絆のホルモン」とも言われ、母子に密度の濃い愛着関係を形成する。オキシトシンは向社会性を高めることも知られており、ルネ・スピッツの実験によると、抱きしめる、撫でる言葉をかけるなどの愛情に基づく養育行動による刺激を完全に剥離されて育った場合、ヒトでは半数以上の子供が成人する前に亡くなる。

    オキシトシンは愛情ホルモンとして人と人との絆を強める一方で、妬みや恨みといったネガティブな感情を形成する。

    集団でひとりだけ目立っている、ひとりだけ得をしている人などが妬まれる対象となる。ヒトはそれを異質なものと捉え排除しようとする。それはその個体に対して憎しみがあるわけではなく既存の集団や社会を守ろうとする社会正義が発端だ。加えて「正義を全うしたので良い気分になる」というドーパミンが分泌される。それが本人へのご褒美となる。
    また集団の構成員の誰かが、その指摘の間違いに気づいたとしても自身が異質の側に回るのが嫌で見て見ぬふりをする。そして同じように制裁を加える。それが同調圧力というものだ。自分自身の判断でAとわかっていることでも周りでBを選ぶ人が多数になると、自分の考えではないがBを選んでしまう。ヒトは集団を形成することで生存確率を高め、生き延びてきた種であると考えられている。生存確率を下げるネガティブ要因は集団の崩壊に繋がるため排除する、それが集団での正しい判断とされてきた。

    倫理的であることは誰もが認める正しさだ。「間違っていることは許せない」「私は正しい」それが高じて「悪を攻撃する私は素晴らしい!」となるのに時間はかからない。他人に関心がある人ならではの間違った倫理観の使い方である。他人を排除することで自らの欲求を満たすことこそ間違えていると気づくべきではないか。

    他人を引きずり下ろすことに快感を覚え始めたら危険信号だ。

  • 炎上という話題を聞かない日はない。みんな人に厳しいな(それも赤の他人で、虚構であるところの芸能人に)と常々感じていた。
    その構造を中野さんの観点から分析、考察した一冊。興味深い点がいくつもあった。
    自分も職業柄気をつけなくてはいけないなと考えさせられるところが多数。

    有名な実験が何個もでてきたため、勉強にもなった。

  • Wikipediaによればシャーデンフロイデ(独: Schadenfreude)とは、自分が手を下すことなく他者が不幸、悲しみ、苦しみ、失敗に見舞われたと見聞きした時に生じる、喜び、嬉しさといった快い感情であるらしい。そして他人を不幸へ引きずり下ろし快感を得ることは誤りである、と。副題……

    Togetterや増田の副読本として紹介したい。こう考えるのは俺が見ている記事に偏りがあるからだろうか。なぜあの手の対立や炎上記事にみんなコメントしたがるのか、それを知りたければこの本を読むのが一番いい。

    ただ、参考文献についての言及がほとんど無いため、どこまで本当のことを書いているのかとは思ってしまう。

  • 第16回ビブリオバトル〜明石の陣〜テーマ「忘れる」で紹介された本です。
    2018.12.13

  • 再読。マニピュレータ鬱陶しい。

  • 2023年11月5日
    新書なので文字数も少なくて読みやすい
    知識は専門家だから真似できないが、この分量の本を完成させるのは出来る気がした

    2023年12月17日、返却日ギリギリで読んだ
    p20、オキシトシン男子=男性にトラウマあるので良いと思ったが稼ぐ力も少ないのはダメだな(笑)

    そこまでしか読めなかったので続きはいつか。。

    【続き】
    オキシトシンの代わりになるサプリないのかな?ストレス下がって環境にも適応できていい気がする。鬱とオキシトシンの関係はどうだろう?注射したら軽減するのだろうか?オキシトシンの分泌量を後天的に増やすにはどうしたらいいのか?愛と絆のホルモンであるオキシトシンの説明があり、その後、これが人を引きずり下ろす快感「シャーデンフロイデ」に関わると結びつく結びつく。

    子供が健康に育つには、抱き締める・撫でる・優しく触れる・言葉を掛けるなど愛に基づいた養育行動の刺激が必要で、ないと死ぬ場合も。出産の時に母親にオキシトシンが分泌量されるのに遺棄したり育児放棄が起きるのは何故だろう?

    女性は性行為で子宮頸部の刺激でオキシトシンが分泌する→だから女性はヤルと情がわくのか。自分だけ惚れてしまい、不幸な経験あるけどあれは私のせいじゃなかったんだ。オキシトシンの働きを阻害する物質って何だろう?

    オキシトシンが強すぎて母が子供離れできない、立派な大人になっても共同体だと思ってしまう。

    P48 オキシトシンによって向社会性が強化された人々が自分が所属する集団の違和感に気付かなくなり、染まる中でも染まらないのが向社会性を持たないサイコパスだと言う。サイコパスやっぱ必要だよね。FDAとノバルティスが出てきた。人間にもAVPRを注射とかしたら不倫や浮気が減らせたら儲かるのにね。

    P55 セキュリティホール出てきた。世の中で起こるアンチ活動とかの理屈が分かって興味深いし今後の役に立つ。P63 男性はテストステロン多いから気が済むまで他人を攻撃してボロボロになると満足するのが止められなくなる→私もテストステロンが多いのかな?P70 大災害の後、笑顔の写真をアップしたら叩かれる=サンクション(制裁)→私も高校同級生に20歳頃、11.11にポッキーの日だ!とブログあげたら「3.11で苦しんでいる人がいるのに不謹慎」と怒られ、私の味方だったはずの友人もそっち側について裏切られた事がある。青学まで行ったのに若いな青いな頭が悪いなと思った。私もこの同級生の規範意識の被害者なのである。

    選択肢の多さが人の幸福度を下げる。これは婚活してる男女に役立つ情報だな。

    P94 日本人は人に迷惑をかけるなと言われて育てられるがフランスでは迷惑をかけながら育つという考え方。私も後者。昔知り合ったホテルマンの地方出身者は「人に迷惑をかけてはいけない」信者だった。もちろん、過剰な迷惑はいけないが、生きる限り人は持ちつ持たれつで迷惑をかけずに生きるのは不可能だし意味が無い。

    日本が集団や社会性を重視する理由は、①工程が多い米作文化②地震災害が多くて助け合いで乗り越える必要がある。

    日本には100年超える会社が10万社以上あるらしい。それだけ社長がいるなら凄い事。

    >AppleマイクロソフトGoogleで働く人は100年後も会社が存続してると思ってないのでは?自分が死んだ後の会社の事など興味無いはず→それは違うのでは?

    Twitterと昔の宮大工や仏師には似通った点があって、承認欲求はあるけど名前を出す事で受ける攻撃を回避してる。

    最後通牒ゲームで私なら1000円貰えるだけでも貰えないよりいいから取り分なんてどうでもいいけど、取り分が少なくて拒否する人は協調性が高く公平とかを大事にすると書いてあり、なるほど私は協調性ないから納得。

    P112 日本人は圧倒的にセロトニントランスポーターの型でSSが多く、いい加減に物事を考えるのが苦手な国民性。なるほど、だから生きるのが辛いのか、それは遺伝子のせいだったのね、遺伝子って偉大。まるでハリガネムシに寄生されて水に飛び込むカマキリのよう。>「移民国家では、リスクをとってでも新天地に向かう」不安を感じにくいタイプが生き延びた。この表現好きだな。

    P123 >反体制的な人々が社会的に容認されにくいのは、その社会の倫理に従わないためであり、人にどう思われようと、自らが正しいと考えるモラルを貫き通してしまうからだ。こうなりたい。

    P128 >より集団への帰属を深く認識させることにつながる、独自の挨拶なども考案されました。この挨拶は、第3者が見ればやはりナチスが行っていた独特の挙手するスタイルを思わせるものです。→光通信の「ぞす!」はナチスの戦略からパクったのか。

    P155 >元来人は争うことは好きで争うことによって生き延びてきた今、この世にいる私たちは皆生き残ってきた人間の子孫です、生き残るために戦って勝ち抜いてきた素性のDNAを持ってるわけで、基本的に争いを好むのは当然のことです。人間は元々戦うことが好き、VRが発達したことでゲームの世界が大きく変わろうとしたが、VRになろうと、昔ながらのゲームセンターであろうと人々が好んで楽しむコンテンツは戦闘ものです。雪合戦もドッチボールも鬼ごっこも囲碁も将棋も全て争い事で勝ち負けを決めるものですし、ネットゲームで人気があるのは仲間と組んで敵と戦うタイプです。→なるほど。

    P158 >多数決で物事を決めていく民主主義で勝つには、自分と同じDRP-2を持った人間を増やすために子孫を残すのが一番だという結論に行き着くので、聖書に教える産めよ殖やせよ、という指針はやはり正しかったのかもしれません。→やはり聖書読むか…

    戦うのが好きだっていうのは、人間の本能であって、その本能も生き残りのために身につけてきたものである地震などの災害で、自分以外の家族がみんな死んでしまった人は怒りのぶつけようがないが、通り魔殺人などで子供を失った親が犯人に対して怒りをぶつける映像に対して持つ感想は今後この本を読んだことによって変わりそう

    P167 >復讐心が神の教えに適してるものという人間心理を利用すれば意図的にテロリストを作れる。それに加え、脳科学に詳しい人間がいれば、様々な手を使って復讐心に駆られた選手を作り上げることができる。→人間心理を操ることが集団を動かす肝。愛と正義を掲げてる、アンパンマンは、人間の本質をついてるんだけど、それによって無意識に人を攻撃する人間が量産されているのかもしれない。

    読了。(2024/01/24 06:59:43)

  • 天邪鬼でみんなが盛り上がったときにはなぜか引いてしまう私のような人は肌で感じていることが、実験結果と考えられる理論で紹介されているのでスッキリする本。

  • 他人を引きずり下ろしたときに生まれる快感、「シャーデンフロイデ」について解説した本。

    愛や正義は甘美なるもの。甘美なものである故、それにおぼれてしまうと「過剰な嫉妬」という暴走状態になる危険性があります。現代社会はネット・SNSの発展によって暴走のトリガーはそこかしこに仕込まれているのです。

    暴走しないようにするには、シャーデンフロイデを理解することから。まずは本書を読んでシャーデンフロイデについて理解を深めていきましょう。

  • 以前から『仲間意識』や『絆』というものに欠如していることで悩んでいた私は、本書を読んでそんな自分を受け入れられるようになりました。
    コンサートやスポーツ観戦で同じような格好をして熱狂したり、同じ出身地や血液型ということで親しく付き合う集団に、何となく嫌悪感を感じていました。
    そして、本書で解説されているように、自分たちとは違う価値観の人たちを排除しようとしたり、糾弾しようとしたりする。でも、それが「正義のための行動」だと考えれば、容赦なく相手を責めます。
    これまでどこかの集団に深く関わったことがなかった私は、心のどこかで寂しさを感じながらも、『仲間意識』という酩酊に溺れて残虐な行為を起こすことなく来られて良かったと安心しました。
    心の揺れ幅が大きければ、愛情は深ければ深いほど、同じ分だけ憎しみに豹変してしまいます。その揺れ幅をできるだけ小さく保つか、あるいは豹変した自分を俯瞰的に見る訓練が必要でしょう。

  • もっともらしいが、本当か?

  • A person with high cooperation does not tolerate the injustice of the other party.
    (協調性の高い人は相手の不正を許せない)

  • 他人の不幸を喜ぶ感情であるシャーデンフロイデを考察している本
    よく理解できました

  • ・心理学者でもなんでもない私でも知っているような非常に浅い知識
    ・論理的とは言い難い展開方法
    ・差別やヘイトを助長する危険性を指摘した直後、差別及びヘイトを喚起させるようなネタを、憶測だけを根拠に使用していること(事件について不勉強が過ぎる)

    以上の点から読書を続ける価値を感じられず、中断することとなりました。
    無念ではありますが、著者と合わなかったのだなと思うことにします。

  •  ネットリンチについての見解が興味深い。自分が関係しない事柄に匿名で社会正義を執行する→周囲から賛同が得られたら気持ちが良くなる→言われた相手に反撃の手段はない。ノーリスクハイリターンですな。そりゃ止められねえわ。と思いました。

  • 読みやすくて理解しやすいので、尚更きちんとしたエビデンスが欲しかった

  • 内容もタイトルも良かったのだが、論文の引用や参考図書が一切ないのはいかがなものか。新書ではなくブルーバックスレベルのものを期待した私がいけないのか。
    認知心理学、行動経済学、認知経済学、いろいろあるけど興味深い

  • 脳科学者の中野信子が、文字通り「メシウマ」についての心理を分析した一冊。

    シャーデンフロイデ以外の部分も含めて、勉強になった。

  • 「シャーデンフロイデ」とは、他人を引きずり下ろしたときに生まれる快感のこと。成功者のちょっとした失敗をネット上で糾弾し、喜びに浸る。実はこの行動の根幹には、脳内物質「オキシトシン」が深く関わっている。オキシトシンは、母子間など、人と人との愛着を形成するために欠かせない脳内ホルモンだが、最新の研究では「妬み」感情も高めてしまうことがわかってきた。なぜ人間は一見、非生産的に思える「妬み」という感情を他人に覚え、その不幸を喜ぶのか。

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著者プロフィール

脳科学者、医学博士、認知科学者。1975年、東京都に生まれる。東京大学工学部卒業後、同大学院医学系研究科修了、脳神経医学博士号取得。フランス国立研究所ニューロスピンに博士研究員として勤務後、帰国。現在は、東日本国際大学教授として教鞭を執るほか、脳科学や心理学の知見を活かし、マスメディアにおいても社会現象や事件に対する解説やコメント活動を行っている。著書に『サイコパス』『不倫』(ともに文藝春秋)、『人は、なぜ他人を許せないのか?』(アスコム)、『脳の闇』(新潮社)などがある。

「2023年 『賢くしなやかに生きる脳の使い方100』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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