AI vs. 教科書が読めない子どもたち [Kindle]

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  • 東洋経済新報社
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感想・レビュー・書評

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  • ブログ『7931のあたまんなか』に読書メモを書きました。

    親として危機感を持って読んだ本 ~ 新井紀子『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』読書メモ
    http://wed7931.hatenablog.com/entry/2018/03/09/161637

  • わかってたことだが、今のAIの限界と、でも、そんなしょぼいAIでもある一定層以上の能力は持っているということが書かれた良書。自分も代替されないようにNP風に「おっさん」アップデートしよう(笑)

  • 分かりやすかったし、AIについても知れた。

    シンギュラリティがくるくると言われているけれども、AIが理解し共感するような時代は当分来ないのだなって思った。

    AIというとなんでも出来てしまうという気がしてしまうけど、得意なこと苦手なことがあるんだなぁと。

  • これだけの志と、これだけの分析力と、これだけの文章の面白さがある本がそこそこ売れているということがまず嬉しい。でもまだ足りないので、皆さんぜひ買いましょう。

    現在AIの本がたくさん出版されていて、捻くれ者な僕は「またAIか」と知ったようなことを思いつつ、それらの本を読んだことが全くないんですが、伊集院光さんがツイッターで、ラジオに出演されたこの本の著者の新井紀子さんのことをつぶやいていたのが妙に気にかかり、電子書籍のサンプルを開いてみたら、導入からすでに尖まくりのパンチライン炸裂でした。
    購入して読んでみましたが、本としてとても面白い上に、おそらくほとんどのAIに関係する本とは異なる視点からAIの事を解説していて、さすが数学者というか、問題を証明していく過程を読むような気持ち良さがありました。


    めちゃくちゃざっくり言うと、この本の中では将来AIに代替されてしまう人というのは読解力が身についてない人、という仮定のもと、実際に中高生に読解力を測るテストを行ったことが書かれています。
    そのテストの問題も掲載されており、それを自分で解くのも自分の読解力を測られているようでヒヤヒヤしてとても面白いんですが、このテストによって読解能力を判定した上で、その能力の高低の原因を突き止めるべく、アンケートを取ったことが書かれている部分がさらにめちゃくちゃ面白かったです。

    アンケートからは、読書習慣も得意科目も塾通いの経験も、特に能力を左右する原因なのかはわからなかったそうなのですが、ここで作者の新井さんは、そもそも読解力を図る基本的な問題に答えられない中高生には、「自分は読書が本当に好きなのか、数学が得意なのか、客観的に判断できていないのかもしれません!」と、最高に笑えると同時に背筋が寒くなる結論?をつけています。

    それでも作者の新井さんは、この状況をなんとかしたいと、この本を書き上げたことが後半になるにつれ分かってきます。
    まさにこの本に書かれているような未来を生きなければいけない我々に必読の書ではないかと思います。

  • AIの本質が分かりやすい。最終的に数式に表せるタスクはコンピュータが代替できる。しかしそれは決して多くない。常識、行間、感情…。人は日々数式には表しづらいとても複雑な処理をしている。そして、これから残っていく仕事は、それらを多く活用するもの。
    という仕事における基礎力になるのが読解力。だけど、その読解力がいまの日本に相当足りていない事実に驚愕する。何とかしなければ。
    という流れがすっと入ってきた。読んでいておもしろかった。

  • AI、AI技術について、著者が東大合格を目指しているプロジェクトの東ロボくんを中心にまとめた本。
    内容は、現在のAI技術状況、世の中で考えているAIを実現するのは困難であること、一方で学生の読解力が低いこと、将来のAI技術により奪われていく仕事と人間にしかできない仕事についての構成。
    前半は繰り返し同じようなことが書かれていたが、要は人工知能はあくまで人工であって教え込まれたものでないと分からない。応用させて考えることはできないので、どう教えるか、どう考えさせるかのアルゴリズムが重要で難しい。全般的な内容は面白かったので、前半の繰り返しがなければ、、、と思った。

    数学とは、論理的に言えること、確率的に言えること、統計的に言えることは、実に美しく表現できるがそれ以外は表現不可。というのは初めて知った。3つだけで、今の色んなアルゴリズムを作っているなんて凄い。論理的な表現は社会人になって学んだこともかなりあるので、学生教育に論理思考について取り込みのは大賛成。
    AIによってなくなる仕事もあるが人間にしか出来ないこととして、柔軟性、想像力を養っていかなくてはいけないというのは他でも言われているとおり。

  • 東大に合格できるAIを作るというプロジェクトを
    長年行なっている数学者である著者が、AIの将来を説く。日本におけるAIの専門家だけあって説得力がある。著者ははっきり言うが、所詮はコンピュータは計算機であって、計算できないことはできない。だからシンギュラリティ(コンピュータが人間を超える点)なんて来ない、と。決められたフレームの中での計算やデータに基づいた回答を出すことは得意だが、そもそもAIは意味を捉えることができない。そこが人間とAIの最大の違いだ。問題文における単語や文章の配置などからデータをもとに回答を予測し、確率が高いものを回答するという仕組みで成り立っており、問題文自体を理解しているわけではない。
    しかし、この本の怖いところは、その人間の優位性である意味を理解するということが今の子供たちができなくなってきているというのだ。自ら作った読解力のテストを中高生に行い、データに基づいた内容なので説得力は十分。
    読解力が無ければ教科書に書いてある意味がわからない。問題文の意味がわからない。そんな人間が将来大人になっても、できる単純な仕事はAIにとって代わられていると警鐘を鳴らす。シンギュラリティは来ないかもしれないが、仕事がなくなる人は確実に出てくるので、今からでも読解力を高めるべき。これは遠い将来の話ではない。

  • 人間って言うほど賢くないよね。論理的思考ができる人なんて実は少ない。なので、逆にシンギュラリティは来ると考えてしまう。

  • まだ、後半を読んでいる途中なのだけれど、あまりに感情に訴えてくる内容が書いてあったので、少し落ち着くためにここに書きたい。

    会社に入ってから、新技術や業界動向などについて、勉強会や説明を求められることがあり、常に「読めばわかる」し、著述されていることは伝えるためにキチンと記されているものなのだから「読むのが一番」であり、端折って伝えることのメリットが分からず、戸惑うことが多かった。

    だが、この本に書かれている、この内容が理解できないのであれば、彼らには「読めばわかる」わけではなく、本当に、読んでも分からないのだ。愕然とする。
    時間がないから、安易に、サボるために、読まないし理解しないのではなく、本当に理解できないのか。

    前半のシンギュラリティに関する技術的実現性については、昨年から「AIをしろ」という謎司令を受けて業務に取り組んでいる自分には、声を大にして「そのとおり!解ってくれ!どうか理解して!!」と上司・経営層に涙ながらに訴えたい内容が明確に分かりやすく記されている、すがりつきたくなるような本だと思っていた。

    AIを実装するために、業務の内容をまとめて、自然言語を解釈して業務仕分けをするための分類案やシナリオを現場の人達に作成してもらったら、見た瞬間、実装して動かす前から、「これでは役に立たない」と、自分には思われる内容だった。

    ルール化ができず、特徴的な単語が出てくると、整合性も全体の分類もなく、恣意的直感的に割り振りカテゴライズするために、回答も分類も矛盾に満ちており都度変わるのだ。機械どころか、人間も「どっちだよ!?」という内容を伝えてくる。

    けれど、業務を識っているのは彼らであるし、新参者がどこまで口出しをしてよいのかわからず、なぜ、それが役に立つと彼らが考えるのかも全く理解できず、AIに関する諸々のことを彼らに説明しても「通じない」。
    彼らはこの本に書かれている「推論」「同義文判定」「具体例同定」は確実に「できていない」。
    それでも、仕事なので、その使えない学習データを使用してAIライブラリを使用したシステムを構築し、案の定、業務に直接的に寄与できるかという観点で「使えていない」。

    私一人では、膨大な学習データの整備は難しい。
    膨大な業務内容と関連データを学習させるために整理・整備する必要があると考えているのだけれど、頭数はいても能力が完全に不足している。

    この本で未来の危機として語られていることは、すでに、現実なのだろうと思う。
    現時点の「AIを活用」するだけの人間的能力を持っている人が圧倒的に不足している。

    ちなみに、愚痴だが、「通じない」ことに対するストレスというのは、あまりに大きいのである…

  • 統計的定量データ読むと、読解力の低さに寒気がする。論点になるのは、AIに代替されない職業で求められる能力がそもそも人間側に備わっていないのではないか。終章で未来のヒントに、ほぼ日が挙げられていたのが興味深い。

    確率と統計は似ているようですが、アプローチの仕方がまったく反対です。確率は理論から結果を予測しますが、統計はデータが先にあって、データの分析で仮説を見つけるのです。43%

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プロフィール

新井 紀子:国立情報学研究所共有知研究センター長・教授。東京都出身。一橋大学法学部およびイリノイ大学数学科卒業、イリノイ大学5年一貫制大学院数学研究科単位取得退学(ABD)。東京工業大学より博士(理学)を取得。専門は数理論理学。数学以外の主な仕事として、教育機関向けのコンテンツマネージメントシステムNetCommonsや、研究者情報システムresearchmapの研究開発がある。2011年より人工知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトディレクタを務める。2016年より読解力を診断する「リーディングスキルテスト」の研究開発を主導。主著に「ハッピーになれる算数」「生き抜くための数学入門」(イーストプレス)、「数学は言葉」(東京図書)、「コンピュータが仕事を奪う」(日本経済新聞出版社)、「ほんとうにいいの?デジタル教科書」(岩波書店)、「AI vs 教科書が読めない子どもたち」(東洋経済新報社)など。一般社団法人 教育のための科学研究所 代表理事・所長。

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