1985年の無条件降伏~プラザ合意とバブル~ (光文社新書) [Kindle]

  • 光文社 (2018年1月20日発売)
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みんなの感想まとめ

経済の歴史とその影響を深く考察する内容が魅力の一冊で、特にプラザ合意を通じて戦後日本の復興と経済成長の過程が描かれています。読者は、当時の社会情勢や為替が経済に与える影響について新たな理解を得ることが...

感想・レビュー・書評

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  • プラザ合意のこと、まったく知らなかった。戦後日本の復興力と経済力、為替が経済に与える力、いざというときに冷酷な諸外国。この本を読んでプラザ合意が起きたころの社会についてたいへん勉強になった。今、米国と中国でプラザ合意2.0が起きるのではないかと言われている。その際は日本のようにならないように、中国には元高の目標値など細かな合意をしっかりと設けていただきたい。

  • 著者の意見が必ずしも正しいとは思わないようにしつつ、新しい視点を得られていい。

  • 書かれている内容はその通りなのだろうなと思った。それ故に、そしてこの本が執筆された数年後にアベノミクスが失敗に終わったことにより、もう日本に未来はないとも思った。作中でデフレの原因として批判されている考え方ではあるが、質素倹約に自分は努めたい。無駄金は使わず、自己防衛のために貯蓄をして、それを投資に回していくつもり。

  • 慶應ビジネススクールの質疑応答を書籍化した型式になっているため、非常に読み易い。内容も国際経済学初学者でも理解し易くなっており、入門書として最適だと思う。

    ▪︎国際経済学においては国際経営論が重要な関連分野に位置付けられる。
    例えば…
    70年代に第二次オイルショックでアメリカのガソリン価格が高騰して、燃費の悪いアメリカ車が売れなくなったとき、需要が日本車にシフトしたため、アメリカの企業は日本企業をアンチ•ダンピングで提訴した。
    (日本の自動車会社は不当に安い価格でアメリカに輸出していて、アメリカの企業は被害を受けてると政府に訴えた)
    結果、日本企業はアメリカでの現地生産にシフト

    ▪︎関税同盟は、加盟国の域内の関税が撤廃されるだけでなく、域外の国への関税率も共通にしなければならないという縛りがある。

    ▪︎FTA(自由貿易協定)とEPA(経済連携協定)には違いがある
    EPAは、投資や経済協力など関税以外の分野も積極的に連携を進めるという意味

    ▪︎WTOの役割
    関税の引き上げを禁止し、ブロック経済化が起こりにくい状態を維持している。
    1995年にできた、パネル(紛争を調停する裁判所のわうなところ)による紛争処理の機能は重要な役割を担っている。

    ▪︎国際収支において、国境を越えていくものは基本4つ。物、サービス、所得、移転
    移転は、日本からの無償の行為に対して、ありがとうを受け取るという解釈をする。

    ▪︎ミドルインカムトラップ…一人当たりのGDPが一万ドルを超えても、さらに継続的に成長し、先進国の仲間入りをするのは極めて高いハードルがある。
    ロシア、タイ、ブラジルなどがはまっているが、中国はどうなるかが注目

    ▪︎日本経済にとっては、労働と資本の増加だけでなく、技術革新による生産性向上が重要になってくる

  • プラザ合意での円の切り下げによる輸出企業の業績悪化に対応するため金融緩和政策が取られ、余ったマネーが不動産市場に流入し不動産価格が急騰、それに対応するため総量規制を導入したことがバブル崩壊に繋がった

    と理解していたが、そもそもプラザ合意後の円高を歓迎するムードがあったとは知らなかった。むしろ円高をより進めるために金融引き締めを続けていたということも驚きであった。あくまでも日米貿易摩擦の解消による日米関係改善を最重要視していたということがよく理解できた。

  • バブル崩壊以降の日本経済の長き低迷の起点は、1985年のプラザ合意にあったことを考察した本。

    プラザ合意前からコロナ禍前までの現代日本の経済史と日本経済の問題点をざっくりと把握できます。

  • (2023/146)1985年のプラザ合意から、円高不況、バブル、バブル崩壊、失われた20年と日本の経済が辿ってきた道を振り返り、そしてアベノミクスへと繋げる(本書は2017年に書かれている)。円高の中で進んだ生産の空洞化も、日本経済の大きな構造変化で、これも長引いた不況の根っこになった。平易に書かれており、流れをざっと見るのに相当適している。年齢にもよるだろうけれど、オッサンには当時の空気感を思い起こさせ、そうだったと首肯する内容。「明日は今日よりいい」と思える国にはまだ戻れていないと思うが。。

  • 失われた30年の源流は、プラザ合意とそれに伴う円高誘導、円の増量に伴う金余り、そこから来る不動産投資ブームとその不良債権の焦げ付きである。

    日本経済を見てきた筆者の指摘は概ね言われている事通りと思った。思っていた本とは違った(もっと政治の動きを具に追う本かと思いました)のと、新聞記者っぽい情緒的な一冊でした。

    池上彰の現代史に関する本を読めば事足りる内容かな、と。スルスル読めるのは良いと思う。

  • 経済は苦手ながら1985年生まれとして読まねばと思って購入。自分で思っていた以上に色々あった年だったことに驚いた。学生時代現代社会の授業で何となく用語としてしか入ってこなかったプラザ合意、貿易摩擦、円高不況など数々の事象が線になって繋がり、現在のアベノミクス、トランプ大統領の政策の根幹を成すものが垣間見え理解の一助となった。
    中でも「国際協調」の日本と海外での捉え方の違いについて、大学時代に自分が目指して挫折した分野の答えが出たような感じがして、個人的に大きく納得した。

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