星を墜とすボクに降る、ましろの雨 (ハヤカワ文庫JA) [Kindle]

著者 :
  • 早川書房
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レビュー : 1
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感想・レビュー・書評

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  • ネタバレ含む。
    読みやすくそれなりにコミカライズなどしたら萌える内容だしということで星3つ。

    地球大気で燃え尽きないクラスの隕石、流星群が大挙して落ちてくるようになった近未来、地球を守るため、衛星高度あたりに浮かぶ人口の島で、それらを破壊する政府備品のスナイパーであるボクっ娘主人公と、その整備士の恋愛譚。

    異世界と魔法の時代にまだこの手のストーリィも生き延びていたかという感。ハヤカワのJ青背もすっかりラノベになったなぁ。

    主人公は備品であり人権がないので、ストーリィ上おとずれる脳以外の完全機械化(破壊衛星化)を免れる道がない。

    自分の創造物である備品に歪んだ恋をしているヘタレの整備士(法律上手を出せないとかふざけたことをぬかす)もまた、効果的な現実への対抗策を考えることなく安易に逃亡の道を選ぶ。

    あぁ、高校教師じゃん、最後は初めて見る地球の海に2人で漕ぎ出して入水心中かと思ったら、主人公は恋した整備士を守り、己の本能の声にも叶う組織に戻っちゃうわけですよ。で、整備士はまたその衛星になっちゃった彼女の整備士に返り咲く訳です。

    もはや革命の時代ではなく、誤った組織や制度といった環境内での最大限の幸せを求め、その中でウルトラ清いお付き合いをする訳です。サイコパスの常守を見習えと言いたい。

    さよなら肉体、さよなら性欲。昭和的価値観から、現代中国的な環境への従順の時代が来たかとおじさん感慨深く読みました。

    …歌舞伎浄瑠璃だったら絶対死んでるこの流れで生き残る物語が受け入れられるというのは、今のこの便利さに満たされた圧迫感の中での超長期的抵抗でもあるのかと、果たして考えていいかどうか、うーん、やっぱ違うよなぁ。

    抗え若者よ。

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