トウガラシの世界史 辛くて熱い「食卓革命」 (中公新書) [Kindle]

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  • 中央公論新社 (2016年2月25日発売)
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みんなの感想まとめ

トウガラシの起源とその世界的な広がりを探る本書は、食文化におけるトウガラシの重要性を解き明かします。南米から始まり、どのようにしてアジアやアフリカに根付いたのか、その過程が詳細に描かれています。特に、...

感想・レビュー・書評

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  • https://note.com/chocofunk/n/nc7b900b3c89e
    トウガラシの起源から、どのように世界に流通しそれぞれの地域に根付いていったのかが解説されている。

    本タイトルを見て真っ先に思ったことは、そういえばトウガラシの原産地は南米だがなぜ中国や韓国ではここまで食文化にトウガラシが不可欠な存在になっているのだろうか、という疑問だった。
    まえがきで早速そのことについて触れてあり、本書を通して疑問が解決された。

    結論、やはりほかの作物と同様に大航海時代にヨーロッパの国々によって南米からほかの地域に持ち込まれたとのこと。
    なので当然、最初はヨーロッパで流通し、その後にアジアなどへ回っていくのだが、不思議なことにヨーロッパよりも圧倒的にアジアの各地域のほうが文化に密接につながっている。

    アジアやアフリカなどで深く根付いている理由は気候やもともとの食文化が影響しているそうだが、大航海時代以降に時間をかけて世界に渡ったにしてはあまりにもトウガラシの存在が大きすぎるように感じる。

    実際、トウガラシの伝播から急速に文化に取り込まれた地域は多いようで、中国はトウガラシ文化の国で歴史が長いかと思いきや、実はここ100年程度の話だそう。

    韓国もキムチなど辛い物好きの印象だが、一説では日本から朝鮮へ伝えられた可能性も高いとのこと。18世紀にはいるまでトウガラシを使ったレシピが出てこないらしい。

    たしかに戦国時代には南蛮貿易が行われていたので、大陸からではなく海路でトウガラシが伝わった可能性は高い。和食にはあまりトウガラシのイメージはないが、江戸時代には観賞用、あるいは薬として広く普及していたらしく、日本にトウガラシが伝わったのはアジアのなかではかなり早かったといえる。

    各地域でのトウガラシとのかかわりが書かれていて非常に面白かったが、惜しむらくはメキシコなど原産地の南米の文化にあまり触れられていなかったこと。

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著者プロフィール

1943年生まれ。京都大学大学院博士課程修了、農学博士。現在、国立民族学博物館教授、総合研究大学院大学併任教授。専門は民族学、民族植物学、山岳人類学。1968年よりアンデス、アマゾン、ヒマラヤ、チベット、アフリカ高地などで主として先住民による環境利用の調査研究に従事。1984〜87年にはペルー、リマ市に本部をもつ国際ポテトセンター社会科学部門客員研究員。主な著書に『インカの末裔たち』(日本放送出版協会、1992年)、『ジャガイモとインカ帝国』(東京大学出版会、2004年)、『ラテンアメリカ楽器紀行』(山川出版社、2005年)、『雲の上で暮らす——アンデス・ヒマラヤ高地民族の世界』(ナカニシヤ出版、2006年)、編著に『世界の食文化——中南米』(農産漁村文化協会、2007年)。アンデス・ヒマラヤにおける高地民族の山岳人類学的研究により今年(平成18年)度の秩父宮記念山岳賞などを受賞。

「2007年 『アンデス高地』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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