宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八 [Kindle]

著者 :
  • コルク
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  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (288ページ)

感想・レビュー・書評

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  • ロケットや宇宙探査の歴史、そして地球以外の生命体の存在可能性へと話題が展開していく。タイトルからすると後者がメインなのかもしれないが、前半が秀逸。ロケットの父と呼ばれるゴダードの時代にロケットが最新技術とは古ぼけた技術だと思われていたこと、ソ連のフォン・ブラウンと言えるセルゲイ・コロリョフのことなど。中でも驚いたのは、アポロ11号の月面着陸計画に際して、月着陸船が月面に降りた間も司令船が月軌道を回り、後で月着陸船とランデブーするという「月軌道ランデブー・モード」が斬新なアイディアであったことだ。アポロ11号がデフォルトになっていて、それが当然と思っていたが、当初は誰にも理解されず、ジョン・ハウボルトなるNASAの技術者が粘り強く主張したおかげでサターンVロケットで月面着陸ができたということを初めて知って興奮した。
    本書によれば、著者はNASAで火星探査のローバーの自動運転プログラムを担当しているらしいが、技術者の枠にとどまらず、地球外の生命体や、知的生命体とのコンタクトにまで想像力を及ぼし、しかも、それを論理的・科学的にまとめていて、相当の知力と文筆力を持っているらしい。個人的には、著者と反対に、宇宙には少なくとも他の知的生命体はいないのではないかと思っているのだが、人類よりもはるかに進んだ知的生命体によって銀河インターネットが構築されているというアイディアは、想像力の産物に過ぎないとしても面白かった。

  • 第二章の技術者の話、「月軌道ランデブー・モード」のジョン・ハウボルトと「プログラム・アラーム1202」のマーガレット・ハミルトンのところだけ読んだ。このエピソードはとても面白いエビソードだった。その他の章は時間がかかりそうだったので保留にした。

  • 今年1!

    とても面白かった!ロマンがある。

    そしてなんか悩みとか抱えててもちっさい問題だなぁと思えるかも(今はそんなに悩みないからかもしれないけど)

    イマジネーションを膨らませる、とても重要だと感じた。2020年11月に子供版が発売されるようなので子供に読ませたい。

    短い人生の中で地球外生物との接点は、可能性としては限りなく小さいけど、あったらいいな。

    マーズ2020ローバーの打ち上げは2020年7月(来月)成功するといいな

  • 宇宙にロマンを感じさせる本。
    宇宙に生物がいるかの判定をどのように行うか…その難しさを知ることができた。

  • 宇宙について学べる良い本。

  • 月面着陸も惑星探査も知っている。
    それらの結果だけは耳に入ってきていた。だが、そこに至る過程は知りたいとも思ってなかった。
    フォーカスの当て方が上手いのだろうか、今に至る道のりの険しさがよくわかった。時に涙してしまうほど感動してしまった。民間人が宇宙産業への参入を真面目に語れる現状は多くの人々により勝ち取ってきた賜物のように思えた。
    結果だけ知って「へぇ、凄いなぁ」なんて思ってたが、至る過程を少しだけでも知れた今となっては、人類万歳!!って気分である。
    この本を読めてよかった

  • 比喩などを使っていわゆる「簡単な」説明をするのが上手いなあと思った.あと,好奇心の煽り方.ちょっと宇宙興味あるけどなんも知らない,とかあんまり興味も無い人にも勧められそう.

  •  NASAのJPL(ジェット推進研究所)で火星探査ロボットを開発している日本人技術者である著者が、宇宙開発の歴史から地球外生命探査の最前線までを、ロマン溢れる筆致で解説している。読んでいて常にその熱意が感じられるほど、ワクワクする気持ちが文章に満ちている。自分自身も含めた宇宙開発の技術者たちを駆り立てる「なにか」の存在を信じ、日々の仕事に埋もれることなく情熱を持ち続けられるとしたら、とても羨ましい。

     ボイジャーの軌道変更に関するエピソードなど、知らなかった話もたくさん。こちらもワクワクしながら読み進められた。私が生きている間に地球外生命とのコンタクトが実現するとは思えないけれど、ずいぶん昔にやめてしまったSETI@homeをもう一度インストールしてみようかと思う。

  • Imagination is more important than knowledge.
    (イマジネーションは知識より大事だ)
    アルバート・アインシュタイン

    この本のキーワードは、誰しもが感じる「何か」。筆者はそれを「イマジネーション」としている。

    宇宙人なんていう言葉はもうSF映画の中にしか残っていないと思っていました。でもこの本を読んでいくうちに、大人になって忘れていた「もしかしたら本当に宇宙人はいるんじゃないだろうか」という素直な気持ちが蘇りつつあります。

    この作品の最初は宇宙開発の歴史から始まります。そしてその主人公(たち)は、普段日の目を見ることが少ない技術者たちです。宇宙の話をするとき、真っ先に話がいくのが宇宙飛行士でしょう。そう映画の主人公のほとんどは宇宙飛行士です。技術者などのスタッフは、その他大勢としてモブ的な出演しかしていません。

    しかし、宇宙飛行士だけが宇宙に関わる仕事をしているわけではないし、彼らだけで宇宙の全てを知れるわけではない。その話を読んでいるだけでも胸が熱くなります。


    NASAで働いている清掃員の言葉も感動します。大統領に何の仕事をしているのか問われたその清掃員は胸を張って

    「人類を月に送るのを手伝っているのです」

    と答えたそうです。話は少し変わってしまうかもしれませんが、どんな仕事でも誇りを持って行わなければならない、と強く感じます。誇りと使命感を忘れ、過ごす日々は今日で別れを告げたいと思います。

    宇宙開発の黎明期の話が終わるとついに本題である、「宇宙の命」を発見する話に繋がります。人類が探索できている星はまだ数千億分の8だけです。そしてそれも完璧にできているわけではない。つまり、人類は宇宙について無知なんです。

    勘違いしないでもらいたいのは、無知であるということがいけないことではないということ。この本でもそこは少し描かれています。論語にもあるように無知の自覚は無知の克服の出発点である、ということ。そしてユヴァル・ノア・ハラリの『ホモデウス』からの引用で最大の科学的発見は、無知の発見であった、ということ。

    無知であるということがわかったということも科学的な発見の大きな一歩。でも人の気持ちというのはすんなりとはいかないもの。人々はセンセーショナルなニュースを期待してしまいます。勿論莫大なお金をかけているわけですから、なにも発見できなかったということに価値を見出すのが難しいのは当然です。

    でもそこに夢を、ロマンを、そして人類の未来を見出すことはできないでしょうか。著者の小野さんは言います。ちょっとのタイミングのズレで数万年前の文明であったり、数万年先の未来を行く文明が存在する可能性がある、と。

    我々の旅は本当に孤独なものなのでしょうか。我々はまだ、宇宙大同盟に加われていないだけかもしれない。本当に他には生命はいないのかもしれない。

    都市伝説業界ではまことしやかに語られている、人類は宇宙人にいじられている(宇宙人により進化させられた)説。それが事実だとは言えませんが、そうだったらイマジネーションが膨らみますよね。

    我々はホモ・サピエンスからホモ・アストロルムへと進化していく過程にあります。願わくば、私が生きているうちにそういう時代がきて欲しい・・・・

    夢が膨らみ、ロマンのある素晴らしい本でした。

  • ワクワクしながら読んでます。面白かった。久し振りにオクトーバースカイが観たくなった。

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著者プロフィール

小野雅裕(おの まさひろ)
大阪生まれ、東京育ち。2005年東京大学工学部航空宇宙工学科卒業。2012年マサチューセッツ工科大学(MIT)航空宇宙工学科博士課程および同技術政策プログラム修士課程終了。慶應義塾大学理工学部助教を経て、現在NASAジェット推進研究所に研究者として勤務。2007年、短編小説『天梯』で織田作之助青春賞。2014年に著書『宇宙を目指して海を渡る』を刊行。2017年『宇宙に命はあるのか』を刊行し、第6回ブクログ大賞人文・自然科学部門を受賞。

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