真実の10メートル手前 太刀洗万智シリーズ (創元推理文庫) [Kindle]

  • 東京創元社 (2018年3月23日発売)
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感想・レビュー・書評

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  • 女性記者・太刀洗万智が取材を通じて様々な事件や人の心の奥底に隠された秘密に迫り真実を追求する6つの連作短編集。


    一を聞いて十を知るどころか、千も二千も知るような女性記者・太刀洗万智。ものすごく有能でありながら、驕り高ぶることもなく、クールで人間味があまりない人物像だ。さらに、ふとした瞬間に見せる相手への心配りは、小手先のものではなく、真に相手を思いやっているからこそ生まれる発想だ。

    前作を読んでいないため、この作品でしか彼女を知らないが故の印象かもしれないが、あまりにも人間ができすぎている、というか、人間離れしたキャラクターに思え、物語にのめり込むことができなかった。しかし、真相へ迫るステップは論理的で楽しめた。機会があれば、シリーズ作品も読んでみたい。




  • 記者太刀洗万智は、他の記者と
    違った視点で事件の当事者の真実
    を探っていく。
    一つの事件も、ニュースで通一遍
    で語られるものだけでなく、当事者
    が抱えているものを追及していく。
    太刀洗ではなく当事者の一人称で
    物語が進んでいく形が新鮮だった。 


  • シリーズ1作目、2作目と違い、短編小説となっている。自分としては 1作目の主要キャラクターであるユーゴスラビア少女の兄が登場している話が一番良かった。ミステリーとしてもどんでん返しの展開があり最も楽しめた。全般を通してジャーナリストとしての大刀洗の思考と推理に関して賢明さ、聡明さが描かれており、さらに2作目と同様、ジャーナリズムの良し悪しについて深く考察させてくれる。シリーズ前作品を読まなくても楽しめるのではあるが、少なくとも1作目を読んでから本作品を読んだ方がいいと思う。


  • ドラマ化して欲しい

    杏ちゃんで是非

    シリーズ物とは知らず
    こちら先に読んでしまった

    一つ一つの物語が
    短いのにこんな読み応えがあるなんて
    贅沢な気分だった

  • 面白かった!短編ミステリなのでサクサク〜と読めた。前作さよなら妖精と同様、ミステリとしてのワクワクはありつつも全体的に暗い。あと主人公が太刀洗さんなんたけど、全て第三者目線での展開なのが印象的。さよなら妖精よりも、少し柔らかくなってる気がして(まあ社会人しかもフリーのジャーナリストともなると人あたり良くないとやっていけてないか )太刀洗さんが好きになったかも

  • 太刀洗万智という少し謎めいた女性フリーライターのミステリー短編小説である。6つの短編小説から構成され、太刀洗万智の事件に関わるストーリー構成となっている。一つ一つの小説は短いものであるが、太刀洗万智の素性や考え方と共にそこで起きる事件が解決されていく様が痛快である。
    それぞれの小説で何となく心残りというか、後に続くような感じの終わり方となっており、これが良いと感じる人も物足りない人もいるだろうと感じた。私はどちらかと言うと後者側でもう少し読んでいたい。と言う気持ちになった。
    それでこの本の作者である米澤穂信さんの別の本を早速購入したので楽しみにしている。

  • ほんの些細なことから隠れた真実にたどり着く記者、太刀洗シリーズの短編集。どの話も太刀洗の記者としての信念とは何かを考えさせるような内容で、ジャーナリズムとは、それを求める市民とはなど本当の真実とはなんなのだろうかと思った。短いながらも満足できる作品が詰まった短編集だった。

  • シリーズ物と知らずに読んだけど
    面白かった!他の関連作品も読みます。

  • 太刀洗万智が主役のシリーズ2作目です。

    一作目の さよなら妖精 に出てくる妖精のお姉さんが ナイフを失われた思い出の中に という話しに出てきます。

    6作の短編集ですが どれも 太刀洗万智の推理力というより 日常のちゃんとした感覚 から違うものを
    みつける能力 がクールです。

    ミスマープルは女性のアガサクリスティーが書きましたが 男性が書いた 太刀洗万智は ビックリです。

    この後 王とサーカス に続きますが

    太刀洗万智で又書いて欲しいものです。

  • さよなら妖精シリーズ。
    キレッキレだった大刀洗さんのその後が分かる連作。
    本人視点ではなく、記者・大刀洗に関係した人視点。
    やっぱり好きな作風。

  • さすが。読みやすい

  • ちょっとイヤミスなんだけどね。
    それがいいんだよね、このシリーズ。
    超然という表現がぴったりの大刀洗、それでも苦しみ、もがいている姿が美しい。
    とても好きなシリーズだし、キャラクターだ。
    報道の功罪に触れるテーマも興味深い。
    「ナイフを失われた思い出の中に」は傑作だ。
    シリーズ1作目の「さよなら妖精」を読むことをお勧めする。

    係わることで、全て受け止め続ける大刀洗の心が少しでも休まることと、シリーズが長く続くことを祈りたい。

  • 筆者の短編あたり率はやはり高い。

  • 第1、第3巻と読みすっかりハマってしまった太刀洗満智シリーズ第2巻。
    今回は新聞社&フリー時代の短編6篇。
    正義の為でも誰の為でもなく唯そこにある真実を取材を通し明かしてゆく若き記者。
    クールと言われる瞳の内にあったのは熱き炎と爽やかな風だった。


  • タイトルに興味をそそられて読んだがなんだか中身が刺さらずイマイチであった

  • 大刀洗万智シリーズの短編集。表題の話を除き、『王とサーカス』以降のフリーランス時代の事件を扱っている。また『さよなら妖精』に少しだけ話題があがった人物も登場している。

    相変わらずの観察眼と鋭い推理力。そして『王とサーカス』事件をきっかけに生まれた彼女の"芯"は揺らぐことなく、真摯に事件を追っている。
    短編集なのでこの本単独でも読めるが、できれば『王とサーカス』を先に読むようお勧めしたい。

  • 読んでいて出てきた妄想兼感想
    太刀洗シリーズ、のようだが前2冊の内容は忘れた
    なかなかおもしろかったが、ぐにゃんとした感じ

    ○印象に残った点
    真実を調べ微力であってもソースとして提供することで戸波夫妻への誹謗中傷を減らそうとする一方、檜原少年を救うために死者(田上)は悪意を持っていたと断定する太刀洗。彼女の何がそこまでさせるのだろうか。
    彼女にとっての情報は世界の真実は重要ではなく、受け取らせる人に(主観によって)役立つのであればそれでよいのだろう。
    他者へ影響を与えたくない系としてはここまでの信念は持てそうにない

    ○微妙だった点
    いわゆるスッキリしない要素が多い。一部は本当に意地の悪い話になっているだけに見えた(少なくとも読み解けなかった)。確かに米澤穂信的はブラック系だが、今回のは本当にうーん

  • クールだけど、奥に潜む強さ。

  • 真実の10メートル手前で、それが真実だと判断してはいけない。まだ真実にたどり着いてはいないのだから。

    真実の10メートル手前は、真実に近い所と思ってはいけない。何もわかっていないのと同じであると考えた方がいい。

  • 雑誌記者である大刀洗が様々な事件を追う物語。全6編。

    冷徹である主人公の、時折見せる人間らしさが大刀洗万智という人間の奥行きを浮かび上がらせる。

    イヤな大人の描写がリアルで読んでるこっちまでイライラしてくる。

    ハッピーエンドともバットエンドとも言えず、妙な切なさが込み上げてくる、エンディングが癖になる

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著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で「角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞」(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞し、デビュー。11年『折れた竜骨』で「日本推理作家協会賞」(長編及び連作短編集部門)、14年『満願』で「山本周五郎賞」を受賞。21年『黒牢城』で「山田風太郎賞」、22年に「直木賞」を受賞する。23年『可燃物』で、「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」でそれぞれ国内部門1位を獲得し、ミステリーランキング三冠を達成する。

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