ゲームの王国(下) (早川書房) [Kindle]

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  • 上巻のポル・ポト政権時代から一気に時代が飛んで下巻では近未来が舞台になる。舞台が未来といっても、そこまで現在の世界からテクノロジーが進んでいるという程でもなく、SF的ガジェットとして出てくる「チャンドゥク」も現在のVRゲームの延長線上にありそうなものに感じる。ムイタックとソリヤそれぞれの子供たちも登場し、それぞれの道を進むムイタックとソリヤが描かれる。ソリヤは不正のないカンボジアと作って「ゲームの王国」を達成しようとし、ムイタックは身内を殺された復讐のためにチャンドゥクを開発する。最終的に二人は子供の頃にやったゲームの続きがやりたかったんだ、という幕引きなんだろうけど、そのために二人はとてつもない遠回りをして、多くのものを失ってしまっている。そういう意味では、「いつまでも無邪気な子供のままではいられない」ということなんだろうか。

  • 子供の頃遊んだ人たちはどうしてるだろうか。あのころゲームで遊んだ楽しさは今も輝いている。

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著者プロフィール

1986年千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程退学。2015年『ユートロニカのこちら側』で、「ハヤカワSFコンテスト大賞」を受賞し、デビュー。17年『ゲームの王国』で、「山本周五郎賞」「日本SF大賞」を受賞。22年『君のクイズ』で、「日本推理作家協会賞」長編および連作短編集部門を受賞。23年『地図と拳』で、「直木賞」を受賞する。

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