婚約者の友人 [DVD]

監督 : フランソワ・オゾン 
出演 : パウラ・ベーア  ピエール・ニネ  アントン・フォン・ラック 
  • KADOKAWA / 角川書店
3.39
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感想 : 7
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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4988111253248

感想・レビュー・書評

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  • 結構 面白かった 何だか 最初は婚約者のフランツに 焦がれていたのかと想像してしまった
    「8人の女たち」のフランソワ・オゾン監督が、エルンスト・ルビッチ監督作「私の殺した男」の原作としても知られるモウリス・ロスタンの戯曲を大胆に翻案してオリジナルストーリーとして昇華させ、モノクロとカラーを織り交ぜた美しい映像で描いたミステリードラマだそうだ。モノクロとカラーを使ってるのが とても凝っていて 余計に鮮明なイメージが植え付けられた。最初はドイツとフランスで色分けしてるのかと思いきや、そうではなく…とても素敵に使い分けされて 素敵な効果を表していた。音楽も素晴らしい。1919年、ドイツ。婚約者フランツをフランスとの戦いで亡くしたアンナは、フランツの両親と共に悲嘆に暮れる日々を送っていた。ある日、アンナは見知らぬ男がフランツの墓に花を手向けて泣いているところを目撃する。アドリアンと名乗るその男は戦前のパリでフランツと知り合ったと話し、彼が語るフランツとの友情に、アンナもフランツの両親も癒やされていく。アンナはアドリアンに次第に惹かれていくが、実はアドリアンはある秘密を抱えていた。アドリアン役にピエール・ニネ。パウラ・ベーアがアンナ役を演じ、とても お似合いの2人だったのに 苦しんでるわりにアドリアンは結局 お金持ちのマザコンだったのか?って思わざるを得ないラストが悲しくて、女性は悲しい事を心に留めて…悲しいけど 現実的 でも、きっかけがないと次に進めないんだろうなぁ。でも、なかなか いい映画だったと思う。

  • もっとミステリー色が濃いのかと思っていたので少し肩透かし。美しい白黒とカラー映像の切り替え演出と登場人物の心情がマッチしていて良い作品ではあるが、少し弱い。パウラ・ベーアの凛々しい気品のある美しさはアンナ役にピッタリ。

  • モノクロ映画久しぶりに観たけど、この時代のことを想像するってなかなか難しい。すごく思慮深い作品だった。切なく、悲しい。

  • ・2018の映画初めがこれでよかった
    ・絶対下高井戸シネマでやってくれると思って待ってて最終日にギリ来られた…
    ・内容は、なんか自分を誘拐したひとを好きになっちゃうあの現象みたいだなーとおもた
    ・伏線回収前が前編、伏線回収語が後編て感じだった
    ・芽生えちゃうんだな恋は…生きる気力が湧いてくるシーンだけ色づいてて、アア…て感じだった
    ・フランソワオゾンのことだからまたアドリアンの性癖にクセがある系かとおもったらなんかそこは特に驚きがない結果でフームとなった
    ・やらなきゃやられる状況で撃ってしまったのはしょうがないとして、余計な嘘つかなきゃいいのに深入りしなきゃいいのに誘いを受けなきゃいいのに…赦しとは…どう赦されたかったのよ…あとそれなら最後まで嘘つき通せよ…それだと赦しにならないのか…と悶々
    ・神父は「優しい嘘なら神も許す」って言ってたけど優しい嘘も重ねすぎたら破綻が見えるしお前らのその繰り返し先を見据えない嘘はなんなのよ…フランツのこと思い出したげてーーーというラストでした、それでいいのかアンナ…
    ・なにはともあれ観られてよかった〜フランソワオゾンの映画はメインキャストが絶対美形だから眼福…

  • FRANTZ
    2016年 フランス+ドイツ 113分
    監督:フランソワ・オゾン
    出演:ピエール・ニネ/パウラ・ベーア/エルンスト・ストッツナー
    http://frantz-movie.com/

    第一次世界大戦後のドイツ。アンナは戦死した婚約者フランツを忘れられず毎日墓参し、診療所を営むフランツの両親と今も同居していて娘同様に大事にされている。ある日、フランツの墓に花を供えて泣いている男をみかける。その男アドリアンは診療所を訪問、戦争で敵対していたフランス人である彼を当初父親は追い返すが、やがて戦前はフランス留学をしていたフランツの友人であるという彼にアンナも両親も心を開き、亡きフランツの面影を重ねはじめ・・・。

    原作はフランスの劇作家モーリス・ロスタンの戯曲『私の殺した男』、すでに1932年にエルンスト・ルビッチが映画化しているそうですが(私は未見)、そちらはフランス人青年のほうの視点で描かれており、今回フランソワ・オゾンは、女性側(アンナ)の視点で描いてみたとのこと。実はこの『婚約者の友人』を観るうえでは、ルビッチの『私の殺した男』はタイトルだけで一種のネタバレになってしまう(苦笑)

    まあ知らずとも、フランス人青年アドリアンの訪問の真の理由は観客にはバレバレだし、オゾンは大変わかりやすく、このクラシックなモノクロームの映画の中で、登場人物のついている「嘘」「妄想」の部分だけカラーにしてくれている。つまり、アドリアンはフランツの友人などではなく、戦場でフランツを殺した張本人であり、フランツの持っていた婚約者アンナあての手紙をみて罪悪感に苛まれ、償いをし、赦しを請いたくて彼女を訪ねたのだ。

    ここまでは一種の「美談」かもしれない。殺した相手のことを知るにつれ、もし戦争などなかったら本当に友達になれたかもしれない親近感を覚えてしまったであろうアドリアンの複雑な心境を思うと切ないし、彼に惹かれ始めていたアンナが真相を打ち明けられショックを受けるも両親には話さず一人で受け止めるのも切ない。正直、映画はここで終わるものと思った。ところがこれは単なる折り返し地点だったことが一番の驚愕!

    真相を告げたアドリアンが去ったあと手紙が届くが、アンナが書いた返事は宛先不明で戻ってきてしまう。彼を探しにフランスへと旅立つアンナ。彼がかつてフランツと見たと嘘をついたルーブル美術館のマネの絵が「自殺」だったことを知り、不安のなかアドリアンを訪ねまわるアンナ、その過程で彼女はおそらく、彼を愛し始めていることに気づく。しかし再会したアドリアンは裕福な家庭のお坊ちゃんで婚約者もいて、平穏な生活を営んでおり・・・。

    フランスに来たアンナがドイツ人だとわかると冷たくするフランスの人々、国歌を歌い今もドイツを憎む人々、これはアドリアンがドイツにやってきたときにドイツ人から受けた扱いと全く同じ、手紙をたよりにアンナを探し当てたアドリアンと同じように、アンナも手紙だけをたよりにアドリアンを探し出す。鏡のようにシンメトリーを描く二人の旅。しかし結末は、アンナにとってだけ残酷だ。

    一般的に殺人は罪とされるが、戦場では手柄になる。にも拘わらず罪悪感を覚え償おうとしたアドリアンは、前半では誠実で繊細な人間だという印象を受ける。もちろん彼は心優しい人間だ。しかし後半、裕福な家庭で婚約者や家族の愛情に守られている彼の姿に、贖罪の気持ちが本心だったとしてもしょせんエゴ、自己愛にすぎなかったと思い知らされる。彼は自分が救われたかっただけだ。それを伝えられたアンナがどれほど傷つくかは考えていない。真相を打ち明けずに帰るという選択肢も彼にはあったはずなのに。

    フランス人アドリアンのドイツへの旅は本人にとって満足な結果に終わったけれど、ドイツ人アンナのフランスへの旅は不本意な結果に終わる。傷心のアンナはしかしフランツの両親に「アドリアンと再会してパリで毎日楽しく過ごしています。楽しすぎていつ帰れるかはわかりません」と幸福を示唆する手紙を書き送る。それは彼らを傷つけないための嘘で、たとえアンナが二度と帰国しなくても、彼らはアンナがフランスで幸福に暮らしていると思ってくれるだろう。

    ラストシーン、マネの「自殺」の前でアドリアンと会っているアンナ、彼女は「この絵を観ると生きる勇気が湧いてくるわ」と言う。だがこの場面は、モノクロ(現実)ではなくカラー(嘘)だ。そのことに気づいたとき、愕然とした。つまりアンナはアドリアンとは二度と会っていないし、あるのは生きる希望や勇気ではなく「絶望」だけということだ。義両親にあんな手紙を書いた以上彼女はドイツには戻らないつもりだろう。アドリアンの贖罪は、いずれ婚約者を忘れて生きていくはずだった女性まで破滅させただけだった。なんともオゾンらしい皮肉な結末・・・。

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