続・僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう (文春新書) [Kindle]

  • 文藝春秋 (2018年2月20日発売)
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感想・レビュー・書評

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  • 本が付箋だらけになった。

    私はずっと、何か道から逸れるのは怖かった。真っ直ぐに、ただ真っ直ぐに、目の前の道を進んできた。後悔はない、後悔しないようには歩いてきたつもり。でも、「逸れる怖さ」をずっと抱いてきたことについては認めざるをえない。
    ちょっと遅れをとったっていい、大人になってから始めてもいい、いくつになってもチャレンジできる。わかっていても、いざ自分がやろうとすると躊躇してしまうのはなぜだろう。
    石橋を適当に叩いてとりあえず渡ることも、時に必要かもしれない。

    この本を手に取ったとき、唯一名前を存じ上げていなかったのが「平田オリザ」さん。
    でも、読み終わる頃に一番付箋が付いていたのはこの章だった。「コンテキスト」。これがうまく伝わらなくてモヤモヤしてしまうことがあったけど、これはずっと自分の文章力のなさが一番の問題だと思い、もっと大事なことにきづいていなかった。私は話のコンテキストを汲み取れていただろうか。言葉にできない、苦しさは知っているはずだったのに、自分が聞く立場の時に理解しようと心がけていただろうか。
    今気づけてよかったと、ポジティブに受け止め、気づきを与えてくれた本書に感謝。

    また、理学を修めた身として、大隅先生との対談はとても興味深かった。今世の中で何が起こっているのかを知るためにひたすり調べたくなるけれど、知識を入れるだけになってはならない。自分で選択をしなければいけない。これはまさに今、意識しなければならないこと。
    「科学は常に人に役に立たなければならないのか」については、ずっと頭にあるモヤモヤではあった。この本には素敵な答えが記載されていた。役に立つかどうかにとらわれない、ワクワク感があるからこそ、物事は発展していくんだ、!

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著者プロフィール

1947年12月18日大阪市生まれ。
東京教育大学(現・筑波大学)文学部哲学科在学中より漫画を描き始め、1972年から連載を始めた代表作『ベルサイユのばら』は空前のヒットを記録し、宝塚歌劇団の舞台でも上演されるなど、漫画の枠を超え幅広い層に永く愛される。
現在は活動の幅を広げ、劇画家、声楽家としても活躍の幅を広げている。

主な作品
『ベルサイユのばら』
『オルフェイスの窓』
『女帝エカテリーナ』
『天の涯まで-ポーランド秘話-』
『栄光のナポレオン-エロイカ-』
『おにいさまへ…』

「2013年 『聖徳太子(7) <完>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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