ドイツ電撃戦に学ぶ OODAループ「超」入門 (Panda Publishing) [Kindle]

  • パンダ・パブリッシング (2018年2月20日発売)
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感想・レビュー・書評

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  • PDCAに次ぐ新しい概念

    スピード感ある行動ができるのは魅力的
    ビジネスにはとても大切

  • 今まで一番わかりやすい1940年フランス戦役の本だ。

  • 最初の方のOODAの解説がわかりやすく、また集団での行動のシンクロに関するOODAループの適用による解説も興味深かったです。

    後半は第2次大戦におけるドイツ軍の侵攻の話だけとなり、OODAループの話がほとんどなくなってしまったのが残念ですが、その話自体もそれはそれで面白かったです。

    ドイツの話に特化することなくもう少し幅広い事例を取り扱ったり、あるいはドイツの話でも、OODAループを用いた解釈がもっとあったりすればなお良かったと思います。

    最初の方だけなら☆5ですが、後半の部分で1個減らして☆4です。

  • ジョン・ボイドが提唱するOODAループを、できるだけジョン・ボイドの意向に沿って解説しようという本。ちなみにOODAループは「ウーダ・ループ」と発音する。

    PDCAサイクルとは違い、もっとシンプルに人の行動を観察、方向づけ、決断、行動の順で説明している。勝負に勝つには自分のループは速く回し、敵には観察を増やしてループを阻害せよとある。

    その例題がドイツによるフランス侵攻。

    この部分、たいがいの書物は「ドイツがベルギーを通過して電撃戦でフランスを降伏させた」程度の説明しかない。

    本書はより詳しく書いてある。そもそも「電撃戦ドクトリン」というものが存在せず、マンシュタインとグデーリアンが偶然の要素込みで実行して結果電撃的な勝利になったというもの。

    ドイツ軍は連合軍の思惑通りオランダから海沿いに進行する、と見せかけて、アルデンヌの森から機甲部隊を含む主力が突入。手薄なフランス軍の隙を突いて海岸へ突進し、北上して、連合軍を挟撃する。金床とハンマー作戦。

    このうち、アルデンヌを抜けてフランスに突入したドイツ軍が攻撃的OODAループを回し、一方フランスはOODAループをうだうだ回そうとしているところに次々と新しい情報が舞い込み、ループの回転が止まり壊滅的敗北を招いたとある。

    松村劭氏によると電撃戦は敵国の頭脳を破壊するとあるが、それの具体的な内容がここに示されていた。

    こうしてみると、「電撃戦」はフランス攻略でだけ成功し、アシカ作戦とバルバロッサ作戦は両方とも破綻したことになる。地続きじゃないアシカ作戦はともかく、バルバロッサ作戦はやりようによっては成功したかもしれないが。

    総統が電撃戦がうまくいったので「自分が何かを成し遂げたと勘違いし、作戦に口出しするようになった」という教訓は苦笑。

    ここからすると、1939年のポーランド侵攻は電撃戦ドクトリンのでの字もない時期なので、ポーランドの騎馬兵に案外手こずったのではないかという推測が出てくる。

    およそ歴史というのは、まず概略を知るにしても、細部を知るとその概略に色々修正が入るものだ。

  • とても感銘を受けた、DHBRに掲載されていた名和先生の論文の中に、OODAループについての言及があったので、OODAループってどんなものだろうと思って読んでみた。
    もともと軍事戦略の用語なんですね。元になったのは、第二次大戦のドイツ軍のフランス進攻である、電撃作戦。
    これはこれで、読み物としては面白いのだけれども、読もうと思った動機とは、少しはずれていた。

  • OODAはウーダと読みます。

    ウーダループとは人間は周囲を観察して、行動をとるまでにどういった段取りを踏んでいるのかを図式化したものです。

    現場にウーダループを、まわしてもらい、権限を委譲したドイツ軍
    指揮官のウーダループのもと、上からの指揮系統で戦ったフランス軍

    どちらが強いのでしょうか。

    多数の情報を同時に処理するには限界があります。現場に権限を委譲し、ループを回す人を増やして判断していった方が理想的です。

  • OODAの説明はあまり詳しくない。超入門と書かれているので仕方がないか。後半の戦争の事例で登場させようとしているようであるがほとんどOODAの説明が登場しない。ビジネスにも使えるとされているが、ビジネスの実例が全くない。

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著者プロフィール

夕撃旅団(ゆうげきりょだん)
管理人アナーキャが主催するウェブサイト。興味が向いた事柄を可能な限り徹底的に調べ上げて掲載している。著書に『ドイツ電撃戦に学ぶ OODAループ「超」入門』(パンダ・パブリッシング)がある。

「2020年 『アメリカ空軍史から見た F-22への道──ボイドの孤独な戦いと制空戦闘機の完成』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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