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みんなの感想まとめ
美しい言葉で描かれた幻想的な世界が広がる作品は、連作短編として三枚の絵画を基にした物語が展開されます。各話は緩やかに繋がりながらも、捉えどころのない雰囲気が漂い、読者は物語の中で迷子になりがちです。し...
感想・レビュー・書評
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美しい言葉で、幻想的な世界を物語るものがたり。いわゆる幻想小説というジャンルに分類されている作品で、一言一言に言葉以上の意味を込めているかのような丹念さを感じた。その分、ものがたりの中に入っていくことに集中しなければ途端に迷子になるような心もとなさもある。三枚の絵画から話は始まり、連作する短編はそれぞれの絵画に対応した物語となっている。各話がゆるく繋がり、しかし霞のような捉え所の無さから「明確な解釈」を阻まれているようでもあった。全体を纏う希死念慮にも似た頽廃的な空気と、反して「繋がり」「目覚める」ことを希求する"物語の構造"は相反しているように見えて実はそうではない。ことはむしろ逆で、「終わる」ことと「始まる」ことが美しく結びついている情景を描くことで「生」というテーマが浮かび上がってくるようだった。世界が寂しくなっていく光景と、再生することで世界が輝きだす光景は、私たちが一年という月日に対して感じるそれと似ている。
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『銅板』
『閑日』
『竈の秋』
『トビアス』
『青金石』
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不思議な小説だった
時間も場所も、ふわりふわりと行ったり来たりするから頭の中もふわふわしてしまって
物語の世界に取り込まれるような感覚に陥る
冬寝室で冬を眠って過ごし、春を迎える
題材としてとても魅力的
時間をおいてまた読みたい -
〇白河夜船
〇「冬を避けているのではないのか」 「違う。ただ知らないだけ」 「どうするのだ、これから」 「眠くなったら、また眠ると思う」 小娘はふたたび微笑した。「それまでは起きていたい。できる限りのことを知りたいし、覚えていたい。何もかも」
〇春が来たらいっしょにもっと遠くへ行こうね
〇わが上に翻したる旗は愛なりき
黄色のハイライト | 位置: 2,213
〇その歯痒さを宥めようなどと けっしてしない ものこそ、優れたフィクションなのです。 -
冬眠者が出てくる連作集。文章自体は読みやすいが、登場人物と物語の流れを掴みにくい。久しぶりに感想を述べることも難しいくらい難解な小説だと感じた。しかし、最後になって表題のラピスラズリの意味がわかって腑に落ちる。もう一度読み返すべきだと思うが、またの機会にしよう…
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駅の停車場近くにある深夜のギャラリーに飾られている不穏な版画から、ヨーロッパの城に住まう「冬眠者」たちの物語が幕を開ける。冬眠中は年をとらないためにいつまでも若く見える城の主たちと人形、彼らに仕える召使たちが入り混じり、さらには、城に住まうゴーストたちと、枯葉の中に埋められて生きながら朽ちたかつての城の主たち…まるで一本の映画を観ているかのような不穏さと劇的な展開に魅了される。
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幻想的な小説。冬眠する者がいる世界。そして冬眠者を世話する召使たち。いつの日か、両者が交代する日が来るようだ。
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p.2020/7/27
著者プロフィール
山尾悠子の作品
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