いつかの人質 (角川文庫) [Kindle]

  • KADOKAWA (2018年2月25日発売)
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みんなの感想まとめ

事件の発生とともに、犯人が明らかになり、関係者のその後が次々と展開されるストーリーは、テンポよく進行し、読者を引き込む魅力があります。特に、物語の後半ではスピードが少し落ちるものの、全ての伏線が巧みに...

感想・レビュー・書評

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  • 礼遠の思考が理解できなかった。
    優奈の漫画に対する情熱や執着はわかるし
    だからこそ礼遠の側にいるのが辛くて苦しいのも
    共感できた。
    ただ礼遠は何がしたかったのか、、
    考えが飛躍しすぎるし、本末転倒なのではと感じた。
    愛子がひたすら可哀想。

  • 事件が起き、すぐに犯人が分かり、関係者のその後がどんどん明らかになり…と、テンポ良く進んでいって面白いし引き込まれる!
    6割弱くらいからどんなオチに…?と少し物語の進むスピードもダウンしたこともあり、失速した感じはあるけど、終わってみればすべての伏線がちゃんと回収されててすごい。
    どうやらこの作者さんはオチを決めてから、計算づくで物語を組み立てていくみたい。
    どうりで隙がなく進んでくわけだ。

    個人的には最後の最後の終わり方が少しねっちょりだけどあっさりで、あれっ、終わった。という気もするけど、キャラクター的には一貫してる姿勢だから納得っちゃー納得。
    たぶんそのキャラを私が好きじゃないからだなw
    性格好きになれなくてイライラした!

  • 初っ端からダメなやつだった。誘拐したかったんじゃなくて仕方がなかったんだというふうに持っていきたかったんだろうけど、もうイライラして仕方なかった。ビンゴに当たったのに当たった人の人数が多くて景品がもらえなかったら可哀そうだとは思うけど、そこを諦めさせるのが親の役目では?どうして何かくれませんかと言えちゃうんだろうか。あと、子供がついて来ちゃってることどうして気づかないかな、母親?子供もいくら母親が急いでるからって、手を引っ張るなりして気づかせればいいのに。お話に入るまでイライラしっぱなしで、あとは飛ばし飛ばし読んだけど、全然興味がわかなかった。この人の本はもう読まない。

  • 3歳の時に誘拐され、誘拐中に階段から落ちて失明した中1女子が再び誘拐される。

    3歳の時の誘拐犯の娘が若干メンヘラで、漫画化志望で、有名漫画家が旦那。漫画を描きたくないといいつつ、そんな境遇に悦に入ってもいる。

    離婚届を書いてホストに通って借金にしてみて、失踪してみる。住み込みのパチンコはで働いてみる。など。

    旦那は一途で真っ直ぐすぎて気持ち悪い。真っ直ぐすぎるので、失踪した妻を探す。警官に頼っても探偵に頼っても見つからない。なので、11年前の女の子を誘拐して犯人は妻であるように仕向けた。そーすると見つけれた。という話。

  • 初めは重苦しい内容になるかと身構えたが、その後次々に視点を変えながら展開される内容がおもしろく、一気に読み終えてしまった。
    意図せず愛子を連れ帰ってしまった場面、自分だったらと考えると肝が冷える思いだった。
    そして誘拐される愛子。この世代の女の子のリアルな友人関係の煩わしさ、誘拐中に当たり前に感じるであろう恐怖の描写に共感しつつ、この歳の自分には絶対になかった芯の強さや行動力に感心させられた。この強さは、経験からくるものなのか、障害によるものなのか、両親を心配させまいという意識からくるものなのか。どうしたらこうもかっこよくなれるのだろう。
    誘拐犯のこの行動が、私には初め深い愛に感じられてしまったが、ここまでしてしまう程のものを愛と呼べるのか。その後幸せになる未来が見えないのだから、相手のためではなく、どこまでも利己的なものに思える。これはもう愛ではなく執着だろう。

  • 途中引き込まれたけど全体的にドロドロした話だった。気持ちが暗い時に読んだら心荒みそう...

  • ハンディを背負った少女が誘拐される恐ろしさとか、家族間のでろでろを描いたものかと思えばそんなことはなく、結構ハートフル?な感じで少しがっかりはした。
    でも、そういうものだと思えば、夢をあきらめられないことの残酷さや、被害者一家の葛藤みたいなのが繊細に書かれていて面白かった。
    一番の被害者である愛子をかなり同情的に見ていたので、犯人の動機の薄っぺらさにドン引きしてしまった。もう少し、犯人側の目線というか、動機に深みが欲しかったなと思ったけど、自分が納得できないだけなのでこれはこれでリアルなのかもしれない。
    優奈の方も、仕事で忙しかった母親が自分にかまってくれないから、、、みたいなところを掘り下げるのかと思いきや全然違う方向で気を病んでいたので前半部分(1回目の誘拐)の意味が果たしてあったのか、なんか腑に落ちなかったなあ。

  • 誘拐が2回って。うんざりしそう。

  • まさかの展開に驚愕間違いなし。
    幼い頃の悪意のない事件がラストに繋がるまでの展開に圧倒されました。
    最後まで真犯人を悟らせない読者へのミスリードは見事。一つだけちょっと違和感があったのは、家出した方もされた方も、度が過ぎていて現実味が少ないことでしょうか。犯人を見つけるまでの展開が緻密なだけに、その違和感が残りました。
    それでも圧倒される展開でした!

  • 「誘拐された娘が全盲になって帰ってきた」というあらすじに惹かれて読み進めた

    それ故に、正直アイコを階段から落としてお先真っ暗になるところが面白さのピークかなとも感じた。
    でも、面白くて数時間で読み切ってしまったのだけど笑

    トリックも、予想通りではあったが作中に嘘が一切ないところはとても気に入った。でも、犯人がただ優奈を愛した異常者であるという事の証明にもなってしまい、その設定には少し拍子抜けした部分もあったので難しい。

    優奈の魅力も最初の名前の蟠りを解いた点がクライマックスで、なんで優奈の事をそんなに好きになったんだろう、と疑問。それもコンプレックスと異常性がうまいこと噛み合ったと言ったらそれまでなのだが。
    不気味な礼遠について、もう少し探って欲しかったなと思いつつ。

    愛子は感じた違和感含めて人間味があって、強くてとても良かっただけに、舞台装置のような役割に徹しているのがとても寂しい。

    なんだかんだ言っているが、とても読みやすく楽しかった。愛子視点の視覚情報が一切ない話は、読んでいるだけで感じたことのない不安が湧いてきてとても良かった。

  • 2度の誘拐の被害者となってしまう愛子
    泣いていた子(愛子)を助けようとしたことが結果的に自分の仕事優先で自分の娘(優奈)のことすら忘れてしまう典子。その結果愛子は全盲となってしまう。
    時が経ち愛子は自我が芽生え、優奈は礼遠と結婚。そこでまた愛子は誘拐される。
    全盲者の描写が面白かった。

  • 犯人の声についてずっと書かれてなかったからカギなんだろうな〜とは思ってたけど本当にそうだったのは拍子抜け
    礼遠は変わってる通り越して頭おかしいし優奈は漫画に対してさんざん諦めたいみたいなこと言ってたのに最後また結局希望持ちはじめてるし、愛子ができた人間ってのだけが救いだよ

  • 二回誘拐される愛子。二回とも身代金を要求されるものの、お金が目的でも愛子が目的でもないというのはおもしろかった。目の見えない人の描写も興味深かった。

  • 読み応えのある作品であった。

    12年前に起きた偶然の誘拐事件と今起きた誘拐事件の被害者が同じであるというストーリー。

    レオンが犯人だとは思わなかった。また、その動機も中々に共感しにくい。事件の容疑者になれば、警察が動くかもしれないかと思ったからだそうだ。

    ミステリーではあるが、人間性の変化が1つ主題であると思う。目の見えない主人公は事件後、両親に守られて生きてきた、しかし、それは社会で生きていくためには外さなくてはいけない枷でもあった。自分からしっかり反論できるようになった主人公は心の成長を遂げたであろう。

    夢についても考えさせられる。才能がないと言われた時、そして、パートナーがその仕事についていたらどんな気持ちになるのであろうか。

  • 作者さんは性悪説を信じているのだろうか。面白かった。

  • kindle unlimitedにて。
    おもしろかった。
    各登場人物の視点が切り替わりつつ、登場人物の事後回想を交えながら進行する。
    自分の子も何があっても一瞬でも目を離したらダメだなと再認識。
    なぜ12年前に愛子はついていってしまったのか、子どもの真意は大人には思いあたらないだろう。
    犯人にも少し同情してしまった。相手のためを思って言っていたことが、相手にとっては重荷でしかないこともあるので、日々の言動に気を付けよう。
    と、書いた後にどんでん返し、伏線回収が待っていた。
    おもしろかった。

  • 最初の話が展開されると思ったら解決してて、第2の事件が起こる…という建付け。面白かったけど想像出来る展開ではあったので、トリックを楽しみに読むと物足りないかも。
    狂ってる感じの人が好きならまずありかも

  • 12年前誘拐され失明した少女が再び誘拐された。 著者の緻密な描写により加害者被害者それぞれが抱える内心的混沌が巧みにその姿を明滅させながら物語を展開してゆく。 同じ全盲の身として特に異常時の“見えない恐怖”は十分過ぎるほどわかるだけに監禁の場面では思わず戦慄。

  • 3歳の幼女が誘拐されるという事件が起こる。その後、女の子は発見されるが、頭部に強い衝撃を受けたことにより失明してしまった。それから12年後、中学生になった彼女が再び誘拐され、容疑者として浮かび上がったのは先の事件の犯人の娘だった。警察が向かうも、彼女は半年ほど前から姿を消しており、彼女の夫が行方を捜している最中だった。
    二つの事件はどうつながっているのか…

    次々と入れ替わる登場人物視点で話は進み、合間に知人らのインタビュー証言のようなものが挟み込まれる。この著者の前回読んだものもこのような手法だったけど、お得意のものなのかな。
    物語の発端となった誘拐は、小さな親切心と、大きなうっかりと、重なった不運によって起こったもの。何か一つでも変わっていればと状況的に同情の余地もあるが、その結果落ち度のない被害者『愛子』が背負わされたものはあまりにも大きい。
    そして二度目の誘拐、端的に言ってしまえば、失踪した妻を警察に探させるために容疑者にするといった、あまりにも自己的で理解できない動機によるもの。前事件の犯人の娘である『優奈』は、漫画家ではあるが出版したのはデビュー作のみ。しかも画は夫の『礼遠』が描き、ストーリも元の形がないくらいに直されたもの。本心では自分でも才能のなさを痛感していて、でも他に理由をつけて辞めようとするものの、礼遠は理解できず善意で彼女が続けられるように取り計らっていく。ちりばめられたエピソードから、礼遠は言葉をそのまま受け取ってしまう人物だということがわかる。その他のことは人並み以上だし芸術系の職種なので、多少変わった人で済んではいるが、度を越してしまえば『発達障害』と診断されるかもしれない。実際、自分にとって大切な優奈のため(と思っている)には、他人のことなど傷つけてしまうのだから。
    これは、誰に心情を寄せて読むかで、だいぶ印象が変わってくる話だと思った。
    ラストは希望ととらえるのだろうか、私的にはホラーかと思ってしまった。

  • 過去に誘拐された少女が十二年の時をへて再び誘拐された――と聞くと面白そうで読んでみました。
    途中で犯人が誰か想像はついたものの、その動機に関しては見事に外しました。犯人をにおわせる伏線も、確かに気付かなかった、上手いなと思わされました。
    ただ、結局オチとしては犯人がただおかしな人なだけだったなと……。被害者の宮下一家だけはキャラクターがリアルで、かつて被害者だった家族が一歩先に踏み出すことができたと成長を感じられる反面、それ以外の登場人物はキャラクターが浮いていたのと、エピローグに持ってこられた人物のせいで、何の話だったのか(誰が主人公だったのか)ぼやけてしまったような……。関係ない他人というのは関係のないところを生きているので、それもまたリアルというものかもしれませんが、なんだか釈然としませんでした。

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著者プロフィール

1984年東京都生まれ。千葉大学文学部卒業。出版社勤務を経て、2012年『罪の余白』で、第3回「野性時代フロンティア文学賞」を受賞し、デビュー。16年刊行の『許されようとは思いません』が、「吉川英治文学新人賞」候補作に選出。18年『火のないところに煙は』で、「静岡書店大賞」を受賞、第16回「本屋大賞」にノミネートされる。20年刊行の『汚れた手をそこで拭かない』が、第164回「直木賞」、第42回「吉川英治文学新人賞」候補に選出された。その他著書に、『悪いものが、来ませんように』『今だけのあの子』『いつかの人質』『貘の耳たぶ』『僕の神さま』等がある。

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