「おいしさ」の錯覚 最新科学でわかった、美味の真実 (角川書店単行本) [Kindle]
- KADOKAWA (2018年2月22日発売)
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感想 : 9件
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みんなの感想まとめ
食の体験は味覚だけでなく、視覚、聴覚、嗅覚、触覚といった多様な感覚が影響を与えることを探求する内容です。著者は、食事の場の雰囲気が美味しさにどのように作用するかを、科学的な視点から具体的な事例を交えて...
感想・レビュー・書評
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事例がたくさんありよい
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ガストロフィジクス(食の物理学)というと馴染みはないが、その場の雰囲気が味に影響を与えるというとイメージが湧くだろうか。
色、音、形、匂い、触感などが味わいにどのように影響し、そしてそれを突き詰める最先端のシェフたちの存在は、100年近く前、アートを総合芸術として複合させていこうとした人々にも行き着く。
それぞれの事実や料理の提供の面白さを知るのと同時に、自らの感覚の不確かさを知る。
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パラグラフリーディングできない
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たとえば口の中についての科学的な話や香りの話だけでなく、
食事の際の雰囲気とか、時系列が味の記憶にどのように影響するか(最初と最後の品が残りやすい)など、
また20世紀初頭のイタリアの未来派など歴史的な面など、幅広く書かれていた面白かった。
この本を読んで実践すること:
香りは、食べる前に鼻から吸う香りと、食べてから口腔内から鼻に抜ける香りは別物として説明されており、言われてみれば…と再認識。今後はそれを区別して味の解像度を高めたい。 -
味に関係のない要素なんてないのだなと実感した。こういった本を読むと、ますます自分の感情・情動というのは誰かのデザインの産物であり、自発的なものではないのだなという気になった。よくいくお店にもこのような工夫があるのかも…?と日常が楽しくなる一冊だった。本書の後半はあまり“おいしさ”とは関係なくて、少し残念だった。
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イグノーベル賞を受賞したチャールズ・スペンスが著者。イグノーベル賞は、ノーベル賞のパロディーでめっちゃ面白いのでみるのをおすすめ。人々を笑わせ考えさせた研究者に与えられる。
チャールズは、「機械音でパリパリ音聞きながら、湿ったポテチを食べる新鮮に感じるんだぜ!」という研究結果で受賞した。んなアホな。
料理は舌で感じるわけではなくて、香りや手触り、音などの影響が大きい。そしてそれ同様に背景が重要であることを信じられない細かい具体例や研究結果から考察を行っている。
ただし、根拠は多角的ではないので、知っておくと面白い程度に思ったほうがよいはず。
高級店とかいくときに、いろんな目線で美味しさを分析できるようになるので、人生がほんのり豊かになる。
過去作の『センスハック』もめちゃめちゃ面白くて、感覚をハックすることで生産性や売上を上げる方法が書いてあります。 -
著者は「コンピュータで合成したパリパリ音を聞きながらポテトチップスを食べると、実際よりも新鮮に感じる」という研究でイグノーベル賞を受賞した人物。笑い飛ばされることが多いイグノーベル賞だが、もちろんやっている本人は真剣で、そんなガストロフィジックス研究の集大成としてまとめられたのがこの一冊。
従来から、舌が感じる味よりも、香り(アロマとフレーバー)が味覚に占める割合が高いことは知られていたが、著者たちはそれを視覚、触覚、聴覚にまで敷衍して、ついには総合芸術的な全体としての「体験」としての味覚を論じる。
訳者あとがきにあるように、視覚(様々な絵や形の器を用いる)、触覚(手掴みで食べたり、歯触りを重視する)、そして割烹(オープンキッチン)によるエンターテイメントは日本料理では長らく当たり前のものとして扱われてきたものばかりで、なにを今さらという話もある。近年の日本食ブームは、そのあたりに秘密があるのかもしれない。
