「石油」の終わり エネルギー大転換 (日本経済新聞出版) [Kindle]

  • 日経BP (2018年2月16日発売)
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  •  20世紀のエネルギー供給は中東の石油が圧倒的に主役だったが、21世紀になって天然ガスやシェールオイル、再生可能エネルギーなどの台頭で調達先や流通ルートが大きく変わり、まさに大転換と言える状況が生まれている。本書はその歴史と最前線をなぞり、資源を持たない日本のエネルギー政策のあり方を検討している。

     技術的な側面と政治的な側面が交錯するエネルギーの世界がドキュメンタリー的に描かれており、読み物として興味深かった。

     書籍タイトルには「終わり」とあるが、実際は他のエネルギー源が増えても石油がすぐに使われなくなるわけではない、というのが多くの専門機関の一致した予想だという。少なくとも21世紀の中頃までは石油の需要は増加するので、どこからどのように調達するかが各国のエネルギー政策において重要事項であることは変わらない。

     21世紀の後半に主流となるエネルギーは低炭素という条件が重要になるが、日本で温暖化対策として期待されてきた原子力は、言うまでもなく2011年の福島第一原発の事故により手痛い打撃を受けた。今ある施設を再稼働させるだけならともかく、新設することはもう難しいだろう。

     その結果注目されるようになった太陽光などの再生可能エネルギーも、まだまだ主役になるには時間がかかりそうだ。すべての条件を満たすエネルギー源は存在しないので、最適なミックスの方法を見つけることが重要だと著者は結論づけている。多くのプレイヤーの思惑と利害が絡み合う世界で、日本の指導者はどのように判断を下していくだろうか。

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著者プロフィール

日本経済新聞社 論説委員兼編集委員
1989年日本経済新聞社入社。エネルギーや商社、機械・プラントなどの業界や経済産業省、外務省などを取材。イラン、エジプト、アラブ首長国連邦(UAE)の3カ国に駐在した。エネルギー・環境問題、中東・アフリカ情勢などを担当。
著書:『「石油」の終わり エネルギー大転換』(日本経済新聞出版)

「2022年 『【ビジュアル解説】みんなで考える脱炭素社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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