そして、バトンは渡された (文春e-book) [Kindle]

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  • 文藝春秋 (2018年2月22日発売)
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感想・レビュー・書評

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  • 父親が3人で母親が2人。
    いろいろな親の元を転々としながらも、明るく楽しく過ごす女の子の物語。

    親になることはとても覚悟が要ることだと思うし、大変な事も多いと思うが、どの父親も母親も、優子を1番に考えて大切にしてくれる。それぞれの親の愛情がよく伝わってきた。 

    森宮さんが、親になるって未来が2倍以上になって、明日が二つにできる!って嬉しそうに言った言葉がとても印象的で、森宮さんの人の良さが出ていて素敵だなと思った。

    私も、この人やこの子の未来を幸せにしたいと思って、自分の事のように喜びや悲しみを共有できる人生にしたい。


  • ある一族をめぐる物語としては、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』、ガルシア=マルケスの『百年の孤独』に肩を並べる大作だった。

  • 電子書籍として購入し、少しずつ少しずつ読んで、インストール後2年経ってやっと読了。
    優子がいい子、出てくる人がみんなお互いを思いやれる人ばかり。自由奔放な梨花さんもそんなことを抱えて優子のことを思っていたし、音沙汰がないと思ってた実の父も、、、。
    最後の章が森宮さんで、反則(; ;)ホロホロ

  • これも読むのに約2か月半かかった。

    最初からプロットはわかっていたはずなのに(だから最初のうちは展開作りすぎだろうと思ってなかなか読み進められなかった)。でも、途中から目が離せられなくなった。

    節々に出てくる言葉も適度な重さでちょうど良い。

  • 心温まる良いお話!
    特にラストに向けては、なかなか感動する。
    家庭環境は複雑だけど、
    優子ちゃんの成長の過程には、たくさんの人の愛情がある。
    森宮さんの独特なキャラもホント素敵!
    皆がこんなに優しければ、世界は平和だと思う。
    まずは自分が身近な人に優しくなることから!

  • 家族の形が色々と変わって、結果的にお父さんが3人、お母さんが2人いる優子の物語。血が繋がっていてもいなくても、優子がそれぞれの親に大切に育てられた。だからこんないい子に育ったのかな。最後の父親である森宮さんのキャラクターが独特で、でも優子のことをなによりも大事に思っていることがわかります。
    血の繋がった両親にずっと愛されて育つのはもちろん良い。両親と暮らすことが叶わなかった優子は少し違った価値観で育つけれど、でも多くの人に育てられ大切に思われてきたのならそれもまた幸せなこと。
    そして親にとっても、親になるって未来が二つになるってこと。自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日がやってくるってこと。すごく納得。
    文章が読みやすく、読後感の良いお話でした。

  • いろいろな家族の形があるけど、優子ちゃんの家族は特異すぎる。それでも温かく、愛を感じる本でした。

  • 読みながらふっと肩の力が抜け、優しい気持ちになれた。
    複雑な家庭事情から、「本当の家族とは何か」をずっと考えてきた主人公。
    しかし、血の繋がりはなくても、心優しい親達のバトンリレーにより、普通の家族に勝るとも劣らない愛情を一身に受け、彼女は真っ直ぐに育っていく。家族の形に正解はない。お互いを思い遣る気持ちがあれば、どんな家族だって上手くいくはずだ。
    今身近にいる人を大切にしたいと思える本。そして、我が子に対する親の愛情について、理解を深められる本。

  • 本屋大賞受賞作。淡々と進んでいく話になかなか読み進められなかったけれど、途中から目が離せなくなった。
    3人の父親と2人の母親を持つ主人公・優子ちゃんだが、波乱万丈なハラハラ物語ではなく、皆に大事にされてのびやかに育ったというストーリー。なかなか珍しいし興味深い。別れは辛くてもどの親も優子ちゃんへの愛情が感じられて幸せな気持ちになる。読後感も爽快。
    独特なキャラクターの森宮さんとの日常のやりとりも、微笑ましい気持ちで読んだ。

    子どもを持つと言うことについて、以下のように描かれていて、今後の子育てがますます楽しみになった。
    「自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日が、やってくるんだって。親になるって、未来が二倍以上になることだよって。明日が二つにできるなんて、すごいと思わない?」 

  • うむ面白い。
    まずとにかく読みやすい。
    楽に読める。
    コレは本屋大賞としては重要なような気がする。
    そしてストーリーもよい。
    明るい。
    複雑な家庭環境の主人公の話だが非常に明るい。
    コレもかなり良い点。
    だがただ明るいだけじゃないんだなあ。
    彼女は明るさを装っている。
    明るくあるべきだと思って生きているんだろうなあと。
    本人にその自覚はないかもだけど。
    最終的に幸せを手に入れた彼女。
    それは無意識であるにせよ無理をして我慢して頑張ったからなのだろうなあと。
    周りの大人がそれに応えたのだろうなあと。
    良作。

  • 様々なレビューどおり、本当に良い人たちに囲まれて穏やかに成長していく過程が、読後に心地よさを残してくれるよい作品でした。
    他人(血のつながりがない)と親子として生きる中で、これだけのやり取りが繰り返されてもなお大きな障壁に会わなかった幸運をわがことのように感じました。

    結婚生活を描く続編があればいいなと思います。

  • 本屋大賞に選ばれただけあって面白かったです。

    父親3人、母親2人なんて現実的ではないけど、こんな家族もいいかも。家族が変わることを淡々と書いているので展開を楽しむというよりは、各キャラクターと主人公の掛け合いが面白かったです。
    子供がいることで自分の明日と可能性を秘めた明日の今までより2倍明日が楽しみになる、というのはいいなぁと思った。

  • タイトルと表紙の通り、女の子がバトンとして渡されていく物語。主人公の女の子は親が何度も変わっているのにそれが不幸だと感じていない強メンタルの持ち主。周囲が不幸だと決めつけて困り事を聞いてくる描写がリアルだが全て打ち返す主人公がまぶしい。最後は結婚という形で苗字が変わるわけだけど、歴代の親から許可が出ても、一番長く一緒にいる最新の親の許可が出なければ結婚はできないと婚約者が言うシーンはじんわりくる。いくら強メンタルとは言え人間だから脆さもある、そんな主人公の理解者があらわれたんだねという気持ちになった。

  • 家族の形が何度も変わりながら17歳となった森宮優子の話。

    森宮優子と書いたが、それは17歳の今の話。彼女には母親が2人と父親が3人いる。家族ノカタチは7回変わった。彼女は幼いときは水戸優子だった、そして田中優子となり、泉ヶ原優子を経て、森宮優子となった。今は森宮さんと呼ぶ30代後半の男性が父親であり二人暮らしをしている。


    彼女は困ったことがないという。やれ物語に出てくる継母や義父などは血の繋がっていない子供に対してつらく当たる。でも優子の場合は違う。誰もが優しく、親切に接してくれた。テンプレにあるような物語とはここが異なる。

    大きな悩みもなく、血の繋がらない親たちの庇護のもと不自由なく暮らしてきたという。しかし、果たしてそれが本当なのだろうか。彼女はどこか達観している。達観しているというと聞こえは良いかもしれないが、要は深い人間関係のあり方がわかっていないようである。

    みんなの言う「当たり前」を知らずに育ったために現状の把握というか人間関係のあり方がジャッジできていない。その結果が「大きな悩みがない」という結論に至るのだろう。

    彼女の人生の多くは梨花という2人目の母親に大きく振り回されて(?)来た。父親が変わるきっかけは彼女だった。そのたびに彼女は幼いながら新しい親との関係づくりに必死だったのだ。その経験こそが彼女の心を開かない、一歩引いた表面上の関係で人と接することに繋がったのかもしれない。


    だけど、この本に出てくる人の中に悪人はひとりも存在しない。その場その状況での判断には憤ることもあるけれど、それはそれぞれが自分のこと第一だとしても、少しは「優子」のことを考え、優子は周りの人のことを考え判断し、行動した結果なのだ(その結果が良い方向に転がったかは別の話だけれども)。

    みんながみんな優しすぎる。胸がいっぱいになる。特に森宮さんとの生活の中で彼女は大切なものを築き上げていく。幸せのカタチはひとつじゃない、なんてことは誰しもがわかっている。実の親に虐待され、殺される子どもたちもいる。血は繋がらなくても大切な絆を結び決して切れない関係に至る人達もいる。

    家族とは何か、絆とは何か、幸せとは何か・・・

    タイトルの『そして、バトンは渡された』、彼女の最後に行き着く先を読んでからもう一度タイトルを読み返すと前を向いて頑張ろうという気持ちに自然となってくる。

  • 強くたくましく育つことができて、優子はすごい。
    梨花さんに振り回されっぱなしだったけど、梨花さんなりに優子を大事に思っていたからこその色々な行動だった。
    全てを覚悟し、優子を受け入れる森宮さんも森宮さんだ。優子がしっかりしすぎて、森宮さんの方が子どもみたいで面白かった。
    早瀬君との結婚を簡単に了承することのできない森宮さんは、血は繋がっていなくともまさしく父親。最初と最後が繋がっていて感動した。

  • 〝親になるって、未来が二倍以上になることだよって。明日が二つにできるなんて、〟 親が子を見守る様々な、そして幸せなカタチを、この作品は見せてくれました。

  • うーん、なんか淡々と進んでいって山場も何もなかったかな。これが本屋大賞をとる理由がわからん。

  • 心がほっこり温まる素敵な話。
    出逢いは本当に素晴らしいのだと改めて思えた。
    もし自分に子どもが出来たら、思春期に読ませたい本。

  • とても読後感がいい。なんて幸せな気持ちになれる物語。親が何人も変わっても、本人はいたって幸せで何の悩みもない(と思っている)。これは血のつながりのない親子だからこそ築ける関係なんだろうか。5人の親全員からたくさんの愛情を注がれているんだものな。血のつながりがあっても相性の悪い親子もいるし、親子とは生活していく中でどう関わっていくかがなんだ。

  • 父母何人いるんだ?って環境でも
    真っ直ぐ育った女子高生のお話。
    「家族」って考えるのにも良いお話。
    どうすると親子になるのかなって。

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著者プロフィール

1974年大阪府生まれ。大谷女子大学文学部国文学科卒業。2001年『卵の緒』で「坊っちゃん文学賞大賞」を受賞。翌年、単行本『卵の緒』で作家デビューする。05年『幸福な食卓』で「吉川英治文学新人賞」、08年『戸村飯店 青春100連発』で「坪田譲治文学賞」、19年『そして、バトンは渡された』で「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『あと少し、もう少し』『春、戻る』『傑作はまだ』『夜明けのすべて』『その扉をたたく音』『夏の体温』等がある。

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