四十九日のレシピ (ポプラ文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • これも良かった!じんわりと心が温まるお話でした!

  • 小泉今日子さんの書評で気になって読んだ。関わった人の心に残る乙美さんみたいになりたいなと思った。

  • 遅ればせながら・・・。

    なんというか、切なくほろ苦く、そして暖かく美しい。

    3.11の日に読んでいたので、感慨もひとしおです。

  • 置いていく側、置いていかれる側の気持ち。そして、「ボロクソワーゲン」て呼んでた人が、自分以外にも居たっていう、安心感が味わえた一冊。

  • 妻を亡くし気力を失う良平。前妻との娘・百合子は夫の不倫に傷つき出戻ってくる。そこへ妻の乙美が生前に描いていたレシピ集を持って教え子だという井本が現れる。レシピ集をきっかけに、一味違う四十九日を企画する。失って気づく大切な人。テーマ的には悲しい感じだけど、人の温かさを感じて、心温まる素敵な作品でした。

  • 悲しむだけでなく、思い出す、近くに感じられる、そんな時間が過ごせたらいいなぁ。

  • 妻の乙美を亡くして、気力をなくしていた良平と、夫の浮気で離婚を決意して実家に戻ってきた百合子のもとに、乙美の教え子だという井本が、乙美が書き溜めた"暮らしのレシピ"というカード集を携えてやってくる。
    そして、四十九日は大宴会を開いてほしいという、乙美の最後の望みを叶えようと準備を進める過程で、次第に良平も百合子も元気を取り戻していく。

    乙美は、百合子の継母だったが、カードには子どもの頃の百合子と、良平を模したイラストがたくさん描かれていた。こんなカードを見たら、残された者はたまらないなぁ。

    大宴会の日に、乙美の生涯を"足あと帳"に書いて壁に貼ろうとするも、なかなか白紙が埋まらないと焦る良平と百合子だったが、宴会当日には乙美が女性支援施設で教えていた当時の子供たちが集まって、写真やメッセージを残し、空白は埋まってしまった。
    乙美はなんて素敵な人生を送ったんだろう。

    亡くなった人を送るとき、足あと帳を作ることで、楽しみながらその人としっかり向き合うというのは良い作業だと思った。

    ただ、子どものいない女性に対する偏見というか古い考え方が何度も出てきてうんざりしたが、世間一般ではやはりそういう目で見られるということか。
    自分の人生は寂しいものなのか・・と少しモヤモヤした。

  • 後妻として迎えられた熱田家の乙美が71歳で、なんの前触れもなく心臓発作で急逝した。
    その日、出かける際に持たせてくれたお弁当が汁もれしていたことで、声を荒げて責め、持っていかなかったことを悔やむ夫、良平。
    新しい優しいお母さんのことが好きだったのに、愛情をうまく伝えられないまま大人になり、結婚して家を出ていった娘、百合子。
    百合子は夫に浮気され、子どもができたと知らされ、家を出て熱田家に戻ってきた。

    そんな熱田家に、乙美が残していったことを伝えるために、乙美が生前、絵手紙や生活の術を教えてていたという施設からやってきた井本。

    乙美は死ぬ前に、二人の為にレシピ集を作っていたのだ。
    このレシピが熱田家の人々をこれほどまでに変えていくのを生前の乙美はわかっていたのだろうか。
    乙美の愛を伝えるたった1冊のレシピの大きな力。

    さりげなく二人をサポートするかのように二人を四十九日に向けて巻き込んでいく井本と謎の青年ハルミの存在も良い味出してるなぁ。

  • ファンタジックで切ない。
    最後の展開には驚いてしまう。
    金髪の井本は黄色いワンピースで最初に会った乙美さんで間違いないと思う。
    名前のなかったハルミも熱田さんに名前を付けてもらえてよかった。
    お騒がせの亜由美もハワイの人と結婚してくれて子供も違う人の子供で気持ちよく読み終わることができてよかった。

  • 妻を亡くした父と継母を亡くした娘。
    この親子が不思議な黄色い髪の女子と外国から来た日系人と力を合わせ、亡くした妻・母の人生の足跡を辿っていく。
    遺言の四十九日に大宴会を開くため。
    遺されたレシピが親子の人生を変えていく。
    最初は親子に感情移入できなかったが、そのうち心に沁みてきた。

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著者プロフィール

1969年三重県生まれ。中央大学法学部卒。出版社勤務を経て、2008年「風待ちのひと」(「夏の終わりのトラヴィアータ」改題)でポプラ社小説大賞・特別賞を受賞してデビュー。第二作『四十九日のレシピ』が大きな話題となり、テレビドラマ・映画化。『ミッドナイト・バス』が第27回山本周五郎賞、第151回直木三十五賞候補になる。このほかの作品に『なでし子物語』『Bar追分』『今はちょっと、ついてないだけ』『カンパニー』など。あたたかな眼差しと、映像がありありと浮かぶような描写力で多くのファンを持つ。

「2020年 『文庫 彼方の友へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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