少女終末旅行 6巻(完): バンチコミックス [Kindle]

  • 新潮社 (2018年3月9日発売)
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みんなの感想まとめ

終末の世界を旅する少女たちの物語が描かれています。文明崩壊後の廃墟を探索するチトとユーリは、時折危険に遭遇しながらも、のほほんとした日常を楽しむ姿が印象的です。ストーリーはシンプルで、彼女たちの旅その...

感想・レビュー・書評

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  • だあれもいない廃墟のような場所で、ポンコツ車両に乗りながら歩兵みたいな格好をした少女ふたりが巨大構造物の中をうろうろ散策する。ただそのシチュエーションを描きたいがために描かれたようなお話。
    人物の描き方は4コマ漫画で使われそうなゆるく気の抜けたもので、たまに危険な目に遭うこともあるけれど、それがストーリーの起伏として大きな効果を持つわけではない。というか、ストーリーはあって無いようなもので、もうホントにタイトル通り「少女」が「終末」を「旅行」している絵。ただそれのみで進行していく。
    なので人によっては何が面白いのかわからん、ということになりかねないと思う。
    かつてどのような文化が築かれ、どのような出来事の末にこのような建物が出来、なぜ少女たちは取り残されたのか。そういった「世界の謎」みたいな部分は読んでいると何となく見えてくる。見えてくるけれど、だからといって謎が解かれることにより今の状況が変わるわけではなく、であるならば、すぐ隣にいる人と終末世界におけるこの旅行をのほほんと楽しもうかな。みたいな「前向きな諦念」。作中の言葉で言えば「絶望と仲良く」することを少女たちは選ぶ。
    巨大構造物、廃墟、ミリタリー、百合、ロードムービー。ここら辺が好きな方にとっては間違いない作品ですね。あと登山もかな。

  • 文明崩壊後の世界でチトとユーリが織りなす厳しくも柔らかな旅物語の漫画第6巻、完結です。
    最上層へ到達し、ロケットや大図書館を発見するチトとユーリ。
    幾つか発射されたロケットには飛び続けている機体があり、もしかしたら古代人はどこかで生きているのかもしれませんね。
    それに加えてチトの好きな本で溢れる図書館での夢のようなひと時も終わり、厳しい現実が待っています。
    文明の残骸を後にして残るのは、日々を食い繋ぐ生活です。
    地球の文明はもう終わりですが、人間そして彼女たちが生きたことは無意味ではありません。
    力強く輝き、そして終わるものに美しさがあります。
    素晴らしい漫画でした。

  • ポストアポカリプスの世界観の解釈は当然作者ごとに違うし、
    なんで滅んだの?とか、
    滅んでこの世界はどうなるの?
    みたいな問に明確な答えがないのが良い
    節々から考察する余地はあるんだけど、
    でもわからないのがいい

    最後に救われないのもいい

    いや、もしかしたら救われたのかも知れないけど、
    救いの形は人それぞれなので
    こんなエンディングこそが救いなのかも知れない

    分からない分からないが楽しくて、
    2人の掛け合いが面白くて
    気がついたら雪合戦していた

    アニメしか見た事なかったけど
    原作で振り返れて良かったな

  • 終末世界を旅するチトとユーリの結末
    アニメではそう描かれていなかったラストが物悲しくも美しい世界だった

  • やっぱりこの最終回は堪らない気持ちになる。いつ見ても心が動かされる……。
    ケッテンクラートが故障し、それをお風呂に。もう直らないことを察したチトの顔のカット、そして涙を溢し、嗚咽するカット。本当に……。
    歩いて上を目指す。ユーリは銃を、チトは本を捨て、どんどん身軽になっていく。生きることだけをする。ただ目的地へ向かう。一つの生き物になって。
    そしてついに最上層へ。そこにはなにもない。雪合戦のシーンから「生きるのは最高だったよね」で感極まる。当時アニメを観た後漫画で最終回を迎えて、アニメエンディングに隠されたこの仕掛けに気づいた時、本当に衝撃で震えたのを思い出す。個人的にはNo1のエンディング。
    本当に最後のレーションを食べ、眠りにつく。
    あまりにも切なくて、美しいエンディング。

    この後、彼女たちがどうなったのかについては、諸説あるが、やっぱりあの意味深な石と追加カット、そしてロケット3号の存在あたりがSF要素を孕んでいて面白いところ。

  • 悲しいけどキレイな終わり方でした……。

  • 二人の旅もついに終了。どんでん返しはないけど、やり切った感はある。あと図書館がいい。作りかけの建物はいい。できあがって、朽ちていくのも悪くはないけど、期待とか未来とかが詰まっている。ケッテンクラートで風呂はチトの精一杯の供養なのかもしれない。珍しくやけくそでやけ酒なチト。ユーリがチトの性格把握して振る舞っていたんじゃないかと思われる節々が見受けられる。決してあほの子ではないし、チトもそれをわかっている。一瞬だけ、実は夢オチでした的な展開がよぎったけれど、うん、いい終わりだった。

  • 2018.4.1

    BLAME!に終わりがないように、この作品にも明確な結末はない。
    なぜならこれらの作品にとって旅そのものがテーマであり、道半ばという過程の状態にこそもっとも魅力があるからだと思う。

    あらゆる人の人生が明確に始まりがなく、完成せずに終わるのと同じように、廃虚のもつある種の倦怠や虚無的な雰囲気に漂う2人の行く末はたよりなく、その寂しさに自己を投射する装置として
    素晴らしく機能しているんじゃないだろうか。

    常に未完の旅路を進まねばならない我々に、この種の作品は甘いお菓子のような娯楽を与えてくれる。

  • 最上階を目指すチトとユーリ。終末の世界はやはり厳しい終末で,そこで生まれ育った彼女たちは,しかし厳しさの中で生きる希望や生きる理由をしっかり持って生きている。
    良い終わり方だった。

  • 意志と表象としての世界2

    コーヒーを「美味しい」と言って飲む。成長の表れ。ビールも気持ちよく飲んでるし、今更だが。

    「もう寿命だよ」旅の足にしていたケッテンクラートがついに壊れ、旅が終わることを意味している。所詮徒歩ではたかが知れている。

    「今の私達に必要なのは本の内容より、それを燃やして温めた水」絶望的な顔をして心の中で言うセリフだが、まさに状況を説明している。本は文明や知性の象徴。

    最後のカロリーメイトを食べ、真っ白な床の引きの絵。世界にもう何も消費できるものが残っていないことを暗示する。

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著者プロフィール

漫画家。2014年、『少女終末旅行』(新潮社)で商業デビュー。他の作品に『シメジ シミュレーション』(KADOKAWA)などがある。twitter: @tkmiz

「2021年 『終わりつづけるぼくらのための』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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