闘争領域の拡大 (河出文庫) [Kindle]

  • 河出書房新社 (2018年2月6日発売)
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AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

人間関係や性的ヒエラルキーの厳しさを描いた作品は、現代のフランス文学を代表する作家によるもので、物語は女性に相手にされない醜男とその観察者の視点から展開されます。主人公の複雑な心理や、終盤のリアリティ...

感想・レビュー・書評

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  • フランス発の大ベストセラー作家ウエルベックの小説デビュー作。ウエルベックの小説のタイトルは、いつも難解なイメージがあって敬遠していたが、河出文庫電子書籍の半額フェア+Amazonポイント特典で実質半額以下の大幅値引きの機会に一気に揃えた。読んでみると難解どころか結構よみやすい。
    フランスに赴任して思ったことは、自由人がやたら多いということ。完全個人主義が行きわたってるというか、自身の自由を強く訴求する人ばかりで、ある意味羨ましいが、いわゆる日本人的感覚でビジネスするのはとてもやりにくかったり、インフラが未整備の中では住みにくいことこのうえなかった。闘争領域というのはそういった自由な競争社会ということで、その領域の拡大とは、自由思想がセックスや生活の多方面に拡大し、その結果甚だしい格差を生むことを指している。たとえば性の自由化が突き詰められた結果、愛がどこからも得られずマスターベーションしかしていない若者が多数いることになる。今で言うルッキズムとか親ガチャ思想の先取りとも言える。この小説ではそういった性的自由の底辺に位置するIT企業に勤める主人公とその友人2名が、自社プログラム採用企業への社員研修サポート出張(海外ではよくある業務)でのロードノベル的に語られていく。主人公の相棒は冴えない風貌や性格でナンパに奔走するもことごとく敗北、それをシニカルに論評していく主人公の身にもある種の問題が生じ。2人のドツボ状態は激しく悪化していくという、鬱々内容となっている。全く楽しい読書でなかったが、見過ごせない内容でもあった。次作は話題作となった「素粒子」であるが、引続き読んでいきたい。

  • 読み進めていくうちにタイトルに納得。
    ウェルベックは女性蔑視が激しいし性格がめちゃくちゃ悪そうなのに、こねくり回したようなことを言っている時さえ明確なあたりがすごく頭が良さそうなのと、文章の読み心地がとんでもなく良いから読んでしまう。

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著者プロフィール

1958年フランス生まれ。ヨーロッパを代表する作家。98年『素粒子』がベストセラー。2010年『地図と領土』でゴンクール賞。15年には『服従』が世界中で大きな話題を呼んだ。他に『ある島の可能性』など。

「2023年 『滅ぼす 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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