武道館 (文春文庫) [Kindle]

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  • 文藝春秋 (2018年3月9日発売)
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感想・レビュー・書評

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  • アイドルとして日本武道館を目指す少女たちの物語
    著者の丁寧かつ繊細な言葉で彼女たちを明るく照らす脚光という名の「陽」とその下にできるともすれば周囲からはその存在さえ忘れられがちな苦悩や葛藤といった「陰」が語られる
    もはや「私」のない日常を羨望や攻撃の対象として過ごさなければならない彼女たちの心情は夢云々を別にしても察するに余りあるような
    時に一つの身体に生じてしまう矛盾する二つの「本当の自分」
    彼女たちに限らず人はそうした中で選択に選択を重ねて成長してゆくのかも

  • アイドルグループのメンバーを主人公に、駆け出しの頃から次第に人気が出てくるにつれて表れてくる年齢や恋愛などの問題をリアルに描いた作品。
    年齢的にいつまでもアイドルはできず、そうするとどこかで違う道に進まざるを得ない実情などなどアイドル・芸能人も大変だなぁと思いました。
    朝井リョウさんの作品は読みやすく、かつよく練り込まれているので最近すごい好きな作家さんです。

  • アイドルという特殊な業種に挑みながらも、自分をしっかりと持って、どうありたいのか選び取って進んでいく。ハードだ。「推しの子」読んでみようと思う。

  • 歌って踊るのが好きだっただけなのに。アイドルに課されている制約とか圧を淡々と描くとこうなるか。振付師の声かけに作者の本音が隠されているような気がした。これを、みんなよく頑張ってやってるよ~というテンションで裏方さんに言わせる朝井リョウの性格の悪さ。笑

    「いつでもかわいく、きれいでいなきゃいけないのに、恋はしちゃダメ」「売れてほしいからCDいっぱい買うけど、ブランド物は身に着けないでほしい」「忙しくなってほしいけどブログは毎日更新してほしい」
    「皆よく応えてあげてるよ、そんな勝手な要求。新人類だよ完っ全に。」

  • 好きなことをして生きていきたい。
    時に好きなこと同士が矛盾を起こしてしまう。
    みんな、ちゃんと所謂、アイドルをしている。みんなの言い分に共感できるけど、それが対立してしまう。
    何が正解かなんて分からないから、自分で正しくしていく。覚えておきたい考え方。

  • まず、登場人物が真摯だと感じた。
    勿論、物語の登場人物なので真摯であることは最低条件なのかもしれないけど、作者の人柄が出ているように感じる。

    メインは、アイドルと恋愛にあるような気がする。
    アイドルは恋愛をしてはいけないのか?してはいけないという側の意見も描きながら、いや、恋愛する部分も、アイドルである部分も人間なのだから持っていて当たり前だと思わせるような話になっている。

    よく作者は、現代の若者の感覚をうまく表していると言われるが、この小説ではコンテンツが無料になった世界で、自分の趣味嗜好がわからなくなる感覚というのを描いている。
    昔は金銭的制限があったため、購入して聞く音楽を選ぶというのは真剣な選択だった。現在では無料であったり、サブスクリプションであったりで聞く音楽を真剣に選択することが少なくなったように感じる。そうして、自分が何を好きなのかがわからなくなっていくのではないだろうか。
    これと同じことが、自分が消費するコンテンツ全般に言えると思う。
    NHKのWebページで作者の「素晴らしき“多様性”時代の影にある地獄」というインタビューが公開されていたが、これも素晴らしいフリーコンテンツの影にある地獄と言えるだろう。

  • 朝井くんの過去作品から未読のこちらを。最新刊『イン・ザ・メガチャーチ』の推し活の話のだいぶ前に、こんなアイドルのお話を書いてたんですね。本人が好きだからか、やはりこの解像度で生々しく描けるのはさすがでした。

  • 煌びやかで華やかで、ファンのみんなから可愛い可愛いと言われる反面、世の中の人から求められる姿にならなくてはいけないプレッシャーの中で活動し続け、自分が大事にしていることも否定される苦しみもあるよなあと思った。妬み嫉みは本当に怖い

  • この作家さん結構好きなんだけど、これはあんまり面白くなかったな。
    内容は「推しの子」みたいな?
    結局何が言いたかったのかわからない。

  • ストーリーはシンプルですが、心情描写の筆致の美しさ、それが浮かび上がらせる登場人物の性格とそれぞれが交錯することで躍動する物語。アイドルという役者ならではの輝きと心の悲痛な叫びを、きっと私たちが今テレビの向こう側で目にしている彼女たち、あるいは彼らたちも携えながら笑顔を向け、青春の全てを捧げてくれているのかもしれません。最早「推し活」よりもより崇高な言葉で支えてあげたいとも思ってしまいました。

  • 所々で描写の巧さが光っていたし読みやすい。
    少し前の作品だが、朝井リョウは世相の捉え方が良い。アイドルという職業・文化に切り込んだ作品

  • 武道館ライブを目指すアイドルグループの話。人気が出てきて駆けあがっていく様とか、けれど一人の人間としての葛藤や、自分で選んできたことに正解はあるのかと悩む様、外野からの批判などなど、舞台裏を覗いているような気分にもなりつつ、考えさせられることも多い作品でした。

  • さすが朝井リョウって感じの話
    2023年に読んでも違和感のない価値観だった!

  • アイドルの華やかな側面ではなく、裏側の商業的だったり、生々しいあれこれを描いた作品。

    アイドルにガチ恋・リアコ中の人は、読まないように。
    ※気分を害する恐れがあります

  • おもしろかった。アイドルとは?を朝井さんが描くとこうなるのかと思った。一世代前のアイドルと今のアイドルではいろんなことが違い過ぎて。でもあの時はあの時でよかったと思えるときが来て読了感はよかった。やっぱりハッピーエンドのほうがあと味がいい。もう一度読んでもいいと思った作品です。

  • 武道館でライブをやるのを目標にがんばっているアイドルグループのメンバーのお話。最初はアイドルが主役の軽い読み物だと思って期待せずに読み進んだが、結構共感できる部分や、若いがゆえにいろいろと考えてしまう描写など、面白く読めた。
    巻末につんくさんの解説もあり、この小説を魅力的に解説されていて、こちらも楽しかった。

  • アイドルが題材だけど、朝井さんの本はいつも読了後に一文でも二文でも心に留まることばがあるな〜て思う。
    絶対的な正しさは自分の中にしかないんだよなぁ

  • 「アイドルと恋愛」をアイドル目線で生々しく描いた一冊。

    自分語りで申し訳ないが、かつてオリジナル曲が数十曲程度はあるライブアイドルをしていた身として言うと、リアルすぎた。こんなのを世界に出していいのか…?と半ばおののきながら読了。

    最初の章から一気に引き込まれる朝井リョウワールドはまさに絶品。連絡のこと、主人公の決断とそれによる影響、プロデューサーの変化等々、、、正直、業界のことも恋愛のことも色々共感できた。ドキドキもハラハラもときめきも怒りも悲しみも愛しさも味わえて、ほんっとに好きだった。この本が好きなことはファンに言えないけれど、最高の物語。

  • 心も体も成長途中の少女にファンは何を求めているのか。
    誰しも様々な場面で選択をしていて、選択した道を正しいものにしていく生き方しかない。それまでの生き方を否定することになるのに、どうしても抗えない選択肢が突然現れることだってある。

  • 小さい頃から歌って踊ることが大好きだった女の子が夢を叶えアイドルになり、色んな経験をしながら大人になっていく物語。
    アイドル(偶像)と生身の人間を行ったり来たりは、想像以上にハードだと思う。貫ける人もいれば、揺れてしまう人がいてもしょうがない。ただ、彼ら彼女らの努力は本物だと思う。
    だからこそ、誹謗中傷はやめてほしい。誰にもプラスにならないじゃん。

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著者プロフィール

1989年岐阜県生まれ。2009年『桐島、部活やめるってよ』で、「小説すばる新人賞」を受賞し、デビュー。11年『チア男子!!』で、高校生が選ぶ「天竜文学賞」を受賞。13年『何者』で「直木賞」、14年『世界地図の下書き』で「坪田譲治文学賞」を受賞する。その他著書に、『どうしても生きてる』『死にがいを求めて生きているの』『スター』『正欲』等がある。

朝井リョウの作品

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