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Amazon.co.jp ・電子書籍 (1221ページ)
感想・レビュー・書評
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二転三転する状況の中で、右往左往する登場人物たちの姿がリアリティがあった。
田中芳樹先生の作品だと「銀河英雄伝説」が有名だが、銀英伝はヤン・ウェンリーとラインハルトによるダブル主役がそれぞれの陣営で織り成す物語。
一方タイタニアには主役がいないのかもしれない。短編集のように同じ世界でそれぞれの人物がそれぞれの思惑で行動する、目まぐるしさがあった。
登場人物の多さ、活躍の華やかさは銀英伝が勝るかもしれないが、タイタニアは「タイタニアが如何に滅びを迎えるのか」最後まで手に汗握る作品で面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
全5巻、一気に読んだ。そういう意味では、この作者の他の作品同様、とてもおもしろくぐいぐい引っ張る物語の力がある。
前半は「銀河英雄伝説」の不自由な変奏曲という感じがした。全体として小粒というか、濁った色をしている印象。まあ、その分猥雑でわるくはなかったが、「銀英伝」のようなすかっとしたものは感じられなかった。
後半になると、あれよあれよという間にものすごい展開になっていき、追いかけていくのが精一杯になってしまった。「ああ、そういうことか」という最後の展開ではあるのだけど、「いったい何だったんだ」という後味の悪さが残る。こんなことのために随分殺したな、と。
読み終わるとそんな印象を持たざると得ないんだけど、読んでいる間は、まるでレールの壊れたコースターに乗っているようで夢中になってしまった。よしとしよう。
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