60年代末から70年代くらいは音楽のビッグバンが起こった時期です。
ビートルズを筆頭にロック、ポップス、カントリー、ソウル、フォーク、ジャズ、歌謡曲など全ジャンルで音楽の大衆化が広がった時代です。その背景には、ラジオ、テレビ、レコード、コンサート、大規模の野外音楽フェス、映画サントラ、音楽雑誌などの音楽を取り巻く多様な環境が寄与したためですが、明らかにこの時期に良質な楽曲が量産されました。
そして、1968年米国はベトナム戦争の泥沼化、キング牧師とケネディ大統領の暗殺などの暗い事件があり、ロックは若者の政治や社会変革へのメッセージとしての機能も果たし始めました。
メッセージ性の高いプロテスタントソングや逆に心を鎮めるフォークソング、映画「イージーライダー」「2001年宇宙の旅」「猿の惑星」のサントラの他、ブラス・ロックやプログレッシブロックの登場もこの頃です。
本誌には、英米のロック、ヨーロッパのロック、R&B、ソウル、ブルース、ジャズ、サウンドトラック、ラテン、ブラジル、レゲエ、アフリカ、日本のロック(ジャガーズ、モップス、テンプターズ、フォーク・クルセダーズ、ゴールデン・カップス、ジャックス、スパイダース、タイガース、オックスなどのグループサウンズ)、歌謡曲(伊東ゆかり、ピーナッツ、佐良直美、荒木一郎、黒沢明とロス・プリモス、園まり、島倉千代子、森進一、小川知子、加山雄三、青江三奈、奥村チヨ、ピンキーとキラーズ、いしだあゆみなど)のジャンル別に1968年に発表されたアルバムを紹介した労作です。
個人的には、ハーパーズ・ビザール「シークレット・ライフ」、ウォルター・カルロス「スウィッチド・オン・バッハ」が発見できたのが収穫でした。