異邦人 (PHP文芸文庫) [Kindle]

  • PHP研究所 (2018年3月8日発売)
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感想・レビュー・書評

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  • 初めて読む作家さん。

    原田マハが、昔読んでいた原田宗典の妹だと
    つい最近知って驚いた。

    美術系、アートが題材の小説が多い印象で
    興味はあったのだけれど、
    それほど詳しくないので避けていた。
    読み始めたら止まらなくなり一気読み。

    京都を舞台にした絢爛なメロドラマ。
    芸術に貪欲な女性とその家族、
    心に熱を秘めた女性とその師匠。
    彼女達の出会い、出生の秘密等が
    京都を舞台に鮮烈に描かれていて
    映像を見ている感覚で読んだ。
    菜穂がお世話になった書道家、
    鷹野せんの言葉が染みた。

    ひとつ、使われていた京都の言葉?
    に違和感。。

  • 「カフーを待ちわびて」「本日は、お日柄もよく」「奇跡の人」以来、久しぶりに原田マハさんの本を読ませて頂きました。

    美術の世界、京都の街、夫婦・母娘の表面と深部が鮮やかに描かれています。
    また、主人公の才能、強さに惚れ惚れしました。。

    途中から加速度的に物語が進行していき、あっという間に読み終えてしまいました。

    とても面白かったです。美術の勉強したくなります。
    ありがとうございます。

  • 設定は、どこか斜陽を感じさせる。本当にその絵が眼前にあるかのような描写は、流石である。

  • マハさんの絵画小説がAmazonリーディングで無料だったので思わず読み始めた。最初はそんなに面白いとは思えなかったのに、鷹野せん邸に移ったあたりから俄然面白くなって、ガンガン読んでしまいました。志村照山は鬼ですね。

  • 東日本大震災の福島の原発事故後から、放射能汚染を危惧して京都での避難生活を送る妻。彼女は美術品への審美眼が優れていて、祖父の代からの私設美術館の職員でもある。
    そして東京の画廊の経営者を父に持つ夫。
    この夫婦2人が主人公の物語。

    京都という土地柄から一見さんには門戸を開かないはずなのに、逗留先の書家の伝手なのか、彼女にはするすると京都の伝統に触れることができていく。
    京都で生活することが心地よくなっていく。

    なぜか?

    美術品への並々ならぬ思い。それをあっさりと手放すように強いてくる夫や父母。

    最後の最後に、逆襲というよりも、復讐劇が展開していく。
    京都という舞台で繰り広げられる物語。どこかよそ者を拒絶するような、伝統と芸術を守り抜く意地のようなものを感じる。

  • 最初はちょっと期待外れな気がしたけど、読み進めていくうちに続きが気になりあっという間に読んでしまった。ただ、菜穂に肩入れしすぎて一輝がちょっとかわいそうに思えた。義母との関係はいただけないにせよ、菜穂を大切に想っているようだったし。。

  • 画商の男と美術館副館長の女が結婚。そもそも画商と美術館が持ちつ持たれつだった。
    女は身籠ったが、3.11の放射能を恐れ京都に。
    京都で名も無き画家と出会う。画家の師匠から隠されていた。

    女は実は祖父の子で、母親は京都の芸妓だった。
    画家も師匠にライバルの子で、母親は京都の芸妓。つまり父親違いの兄弟だったという話。

    結局女は京都に魅せられ、帰らない。
    というお話。

  • 京都の日本画壇を背景に二人の才能のある若い女性が交差する。
    表面だけでも京都は素敵な街ではあるけど、歴史を背負った登場人物たちの日常を知るとやはりどこにもない深い日本の背景を感じる。
    主人公が赤坂の瀟洒なマンションが京都の趣のある町屋に住んだらどれほど魅力が薄れてしまったか。それだけ京都には日本人を惹きつける何かがあるのだろう。
    そして出会った才能のある画家。読み進めるうちに、何かあるだろうと少し想像を働かせるが、なるほど出会うべくして出会う運命だった二人だったのだ。
    震災でビジネスに行き詰まった画廊の苦悩も織り交ぜながら人間関係の難しさを第三者として楽しませていただいた。

  • 夕暮れの京都の美術館で見かけた白磁のような女性。
    まるで伏流水のように山紫水明の画の下を流れる金と欲。
    美術にはとんと学も知もないのでどこまで読めるかと心配してたのが気づけば一気読みしてしまってた。
    そして最後の最後の告白に驚嘆と安堵。

  • 近頃の京都は、コロナ禍を経て観光客が爆発的に増え、オーバーツーリズムの状態であるとよくニュースで耳にする。誰もが訪れてみたいと思う街、京都。私自身は修学旅行に個人の旅行など、数回程しか訪れたことがない。京都といえば閉鎖的なイメージがあるが、独特の風情や歴史を感じる土地は京都に住んだことのない部外者の興味を大いにそそる。この小説を読んだら久しぶりに京都に行ってみたくなった。
    ストーリーは意外にサスペンスなドラマ的要素があって面白かった。と思ったら高畑充希主演でドラマ化されているらしいので観てみたいな。

  • 京都生活の描写が本当に素敵でした。
    自身の審美眼を信じて、周りに振り回されず、自分の思うように強く生きていく菜穂に心を打たれました。美術や芸術作品を見る目というのは、物事の本質に通じると感じました。

  • 画壇が舞台の話で、私にとっては非現実的だったこともあっていい勉強になりました。のこり10%ぐらいから怒涛の展開。ちょっと男性がかわいそうでもありましたが。初めてこの著者の本を読みましたが、もう何冊か読んでみようと思います。

  • この本を頂いてからゆっくり読み進めていったが、あっという間に終えた。
    美術を見る目がある主人公の菜穂と画廊に勤めている旦那さんの一輝が交互に話を進めて行く。3.11の震災後に菜穂の妊娠が発覚し、放射線などが気になるということでしばらく京都に移り住むことになる。京都でたまたま絵を見て新人の樹と出会うことになり、必ず彼女を世に出すことを決意する。一方東京で働く一輝は京都に対して執着している菜穂を説得して東京へ戻そうとするが、なかなか戻ってこない。
    後半から様々な新事実が出てきてこことここがつながっているんだという発見する展開が多かった。
    今までは実在する絵を題材にすることが多かったが、今回は架空の絵を表現していても頭の中で想像しながら読み進めることが出来た。
    原田マハさんの作品はハズレがない

  • 先が気になり、一気に読んでしまった。美術や京都という、近寄りがたく感じていたテーマに触れることができた。たまに入るドラマの「前回までのあらすじ」的なものは何なのだろうとちょっと気になった。。

  • 京都の町特有の空気感…ドロドロ展開なれど、文体は美しく、ミステリー要素もあり面白い。これこれこういうの!

  • 芸術という馴染みのないジャンルの小説。京都の描写か秀逸で、こんな雰囲気の中に身を投じてみたいと思った。無名の新人画家とその才能に一早く気づいた資産家のお嬢様。この2人を軸に、色々な人の思惑が交差する。サスペンスではないか、最後までいっき読みするほど面白い作品でした。

  • 「京都」「アート」「画廊経営」というキーワードが気になった方は手にしてみてください。さらりと読める小説ですが、内容はコッテリです!笑

  • 3.11の影響で京都に一時滞在する妻・菜穂と夫・一樹。絵画に携わる一樹と菜穂、それぞれの思いが段々とすれ違っていく様はすごく寂しくて心が痛みました。彗星の如く現れた画家・白根樹が絡み、最後の最後に過去の秘密が明かされるところはさすが原田マハさんだなと思わされました。一樹が可哀想だと感じる一方、菜穂がかっこいいと思ってしまう自分がいました。

  • 京都人(洛中)の血統への頑強なまでの思いを、感じ少し寒くなった。初めてのマハさんの作品とても素敵でした。

  • 絵も下手だし、美術とは縁遠い自分が、
    美術の世界を垣間見ることができて面白いなぁ。

    お義母さんが京都の人なので、
    作中のことば遣いがすごくリアルだなぁ。と分かる。

    そんな感想を持ちつつ、それなりに面白く読み進めていたら...

    だんだんと様相が変わってきて、
    最終的にどえらい作品でした。

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

原田マハの作品

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