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感想・レビュー・書評
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バフチンの入門書として書かれたらしい。ぼくはバフチンのドストエフスキー本を読んだくらいの初学者なので、ところどころ立ち止まりながら読んだ。著者曰く、バフチンの著作で最初に読むべきは「フランソワ・ラブレーの作品と中世・ルネサンスの民衆文化」とのことで、浩瀚だが他の著作と比べて読みやすいそうだ。ぼくはラブレーさえ読んでいないのでたいへんである。
本書はバフチンの思想(といっていいのかどうかわからないが)と人生をコンパクトながらしっかりまとめられているもので、あまり知られていないバフチンのちょっとしたエピソードも書かれている。バフチンは愛煙家だったため、たばこを巻くための紙として原稿を使っただとか。変人ではあったようである。
バフチンの射程範囲は広範にわたるが、一貫したテーマがあるとすれば、他者だろうか。漠然としているし、だいたい20世紀の思想家たちはみんな他者について考えているものではあるけれども。
ただ、その思想家たちの大半はWW II以降であり、必要に駆られて考えざるを得なかった感があるが、バフチンはそれ以前からの話である。そして、それは当時のソ連における状況も関係している。
バフチンの入門書でわかりやすくまとまっているとはいえ、さすがになにも知らない状態で読むのは厳しいと思うので、ある程度は知識を蓄えてから読むのが良いかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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