サイコパスの真実 (ちくま新書) [Kindle]

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  • 筑摩書房 (2018年4月10日発売)
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みんなの感想まとめ

サイコパスの実態について深く掘り下げた本書は、サイコパスが周囲に与える印象やその危険性を鋭く描写しています。本書では、サイコパスが外見上は魅力的で社交的であることが強調され、そのために見抜くのが難しい...

感想・レビュー・書評

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  • サイコパスの真実。カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校大学院修士課程修了で筑波大学教授、保険学博士の原田隆之先生の著書。サイコパスの怖いところは本当のサイコパスほど周りにはサイコパスであるとは少しも思わせないこと。サイコパスであればサイコパスであるほど社交的で話し上手で自信に満ちあふれた魅力的な人に見える。サイコパスを正しく理解してサイコパスから自分の身を守るためにはサイコパスの真実とサイコパスの正体を知らないと。

  • 安易にサイコパスというラベリングをしてしまう危険性は念頭に置いておくとして、サイコパス的な人に出会ったら距離を取りこちらの情報は与えないように気をつけたい…。読みながらすごく怖くなった。特にサイコパスには"不安"という感情が無いという事。不安が無いから大胆な行動に出るし犯罪行動も起こす。脳の障害であって、治療するのが難しい。本書の最後にも書かれていたように、サイコパスは無くならないのでうまく付き合っていくしか無い。怖い。

  • この著者の本を読むと医療関係者のいう「エビデンス」とやらがどういうものか、分かるんだよね。
    それが良いとか悪いじゃなくて、まぁそんなもんだわなてな感じ。

  • 論文等エビデンスをベースにして論じてくれているので納得感がある。
    人類の歴史のなかでサイコパスのパーソナリティ形質が生き残ってきた理由、というのを考えると面白かった。
    サイコパスの判定にはちゃんとした診断が必要。
    たしかに、サイコパスのパーソナリティを持つ人の他者への加害性には注意が必要だと思うが、安易に「あの人はサイコパスだ」というようなレッテル貼りのようになることは避けなければならない、というのが気になったところ。

  • サイコパスに関する本を読むのは2冊目で、
    新しい情報はあまり得られなかったが
    サイコパスを重要なポストに就かせるべきではないことが、はっきりと書いてあった。
    巧妙に人を操っているので
    職場にまぎれていても見つかりづらい。

  • Amazonレビュー数は少ないけど、中野信子さんの方よりもこちらの本のほうが分かりやすかった。

    サイコパス傾向が高い人への対処法
    ・むやみに近寄らない
    ・表面的な言葉を鵜呑みにしない
    ・一人ではなく複数で会うようにする
    ・自分の個人的なことを話さない
    ・本人の経歴等は客観的証拠を元に判断する
    ・組織では重要な意思決定ポジションや個人情報を扱うポジションにはつかせない

  • 【書誌情報】
    『サイコパスの真実』
    著者:原田 隆之(1964-)
    シリーズ:ちくま新書
    946円(税込)
    Cコード:0236
    整理番号:1324
    刊行日: 2018/04/05
    判型:新書判
    ページ数:256
    ISBN:978-4-480-07137-8
    JANコード:9784480071378

    人当たりがよく、優しい言葉をかけ、魅力的な人柄。だけど、よくよく付き合うと、言葉だけが上滑りしていて、感情自体は薄っぺらい…。このような人格の持ち主を「サイコパス」と心理学では呼ぶ。近年、犯罪者の脳の機能や構造などが明らかになり、サイコパスの正体が明らかにされつつある。本書では、最先端の犯罪心理学の知見にもとづいてサイコパスの特徴をえがき、ヴェールに包まれた素顔に迫る。
    https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480071378/

    【簡易目次】
    はじめに 隣りのサイコパス
    第1章 私が出会ったサイコパス
    第2章 サイコパスとはどのような人々か―サイコパスの特徴
    第3章 マイルド・サイコパス―サイコパスのスペクトラム
    第4章 人はなぜサイコパスになるのか―サイコパスの原因
    第5章 サイコパスは治るのか―サイコパスの予防、治療、対処
    第6章 サイコパスとわれわれの社会―解決されないいくつかの問題
    おわりに サイコパスはなぜ存在するのか

  • サイコパスに関する本は2冊目だったので衝撃は少なかったけれど、2冊読んでなんとなくサイコパスのイメージができてきた。
    人口の1%〜数%、管理職の4%程度にいるとされているサイコパス。
    残虐な犯罪者のイメージがあるけれど、全員がそうなるわけではないことは留意しておきたい。
    とはいえ、扁桃体の機能の低下によって、恐怖を感じにくかったり、他者のネガティヴ感情への共感が著しく低かったりする。
    その影響で、残虐な行為をしてしまったりする一方、集団が生き残るためにある意味残酷な仲間を切り捨てる行為ができるのもサイコパスの特性なのだ。人類が生き残ってきた過程で必要だったから存在するサイコパス。
    現代では浮いた存在になっているけれど、かつてコロッセオや公開処刑を楽しんでいた時代を考えると、昔はもっと主流でもっと人口比率も高かったのではないかと言われている。
    そう考えると、今の時代でよかったなぁって思う一方で、サイコパスに会った時にそれを察知できるように注意しないといけないなぁと思った。

  • 読んでいて、何度もゾワっとした。サイコパスは症候群であり、グラデーションがあるというのは、なんとなく分かっていたことだが、その裾野の広さに驚いた。

    本書では「マイルドサイコパス」というパワーワードが挙げられている。今後流行るかも。

    「優しい嘘」をつく人は、サイコパスだろうか?
    本書によれば、答えは否だろう。優しい嘘は、相手に予想される感情の揺れ動きに対して、先回りして打たれる対処法であり、サイコパスにはその予想ができないはずだ。

    功利主義は、ミクロ(個人)の利益に対立するとよく批判されるが、一概にそうとは言えないのではないか。
    例えば、てんかんと診断された患者には、運転免許が発行されない。運転中に発作を起こし、交通事故を起こす懸念があるからだ。これは、非常に合理的な予防策であり、「てんかん患者の運転する権利を侵害している」と非難する者はいないだろう。バスの割引(障害者手帳)など、別の方面からのアプローチで不平等を幾分回避できる。

    では、サイコパスや虐待する可能性が非常に高い(と予測される)者への親免許の導入はどうであるか。
    これは優生思想にも直結しかねない、危険な制度だと私は感じる。
    虐待する確率が100%でない以上、個人の子どもを産んで育てる権利を侵害していると言わざるを得ない。虐待を未然に防ぐ努力、啓発活動は必須だが、子育てを禁止してしまえというのは行き過ぎている。
    同様に、精神鑑定によってサイコパスと診断されたものに対する予防的な無期懲役は、やりすぎに思える。
    あくまで、「犯した罪とその刑事的責任」にフォーカスすべきだろう。

    誤解を恐れずに言えば、「未来の被害者予備軍」よりも「現存する犯罪者」の権利を優先すべきだと考える。「予防的拘留」には、慎重になるべきだろう。
    未来の被害者は確率論の空想上の存在だが、犯罪者は、今そこに確実にいるのだから。その権利を奪ってはいけない。

    だからこそ、殺人などは、犯した罪の重さから、無期懲役といった重い刑罰がくだることには納得がいく。

    仕組みづくりやセーフティネット、教育や互助のネットワークの整備が肝要だと感じた。

  • 犯罪心理学の専門家が臨床現場で出会った事例・研究結果などをもとにサイコパスについての誤解を解いていく。中にはニュースで知っている名前や、記憶に新しい事件も取り上げられ、暗澹とした気持ちに。
    脳の機能障害という点にまず驚いたし、書かれていることは知らないことだらけで、サイコパスに対してのざっくりとした認識を改めることになった。公的支援の大事さも感じる。
    冒頭と結びの一文に、旧約聖書における神について触れており、ここで本書の方向性が分かる。科学的知見に基づきつつ、読みやすくまとめられていた。

  • マイルド・サイコパス,サイコパスの類似概念,サソリとキツネの物語,ヒトという種全体にとってのサイコパス

  • サイコパスは人類の1%は存在する。それが淘汰されてこなかったからには、ある条件下ではそれが種の保存のために必要な要素であったからだ。多くは犯罪者として知られているけれども、中には反社会性が低い、「良いサイコパス」もいて、その人たちは人類に革新をもたらすこともある。
    またサイコパスの人権についての議論。サイコパスには先天的な特徴があるからと言って、『まだ』何も犯していないその特徴を持つ人を危険人物としてラベリングして拘束することは正当か?トロッコ問題。

  • 各章分かりやすくまとまっていると感じた。
    サイコパスの診断基準はあるが、実際に運用するのは難しい。
    サイコパスをいくつかの要素で分けたとき、その要素の濃淡によって発揮される人格は変化する。遺伝と成育環境から発現することが多い。
    罪を犯したサイコパスの治療はかなり難しい。共感能力が低いにも関わらず、他者の感情は理解でき、治療に従っているように振る舞えるからだ。
    サイコパスという人格は人類の歴史尺度でみれば英雄にもなり、遺伝的要素は進化の過程でみれば生存戦略ともいえる。

    新しい視点が増えた。

  • 3

  • 最新のサイコパスについて詳しく記載してありとても勉強になりました。今まで抱いていた「連続殺人を犯す=サイコパス」ではなく、もっと身近にいる存在であり、その分注意が必要だと感じました。思い返してみれば表紙にも記載されている「他者の権利や尊厳を考慮せず、自己の利益のみに関心があり、平気で嘘をついたり、冷酷な仕打ちをしたりする。失敗を他人のせいにし、些細なことで怒りを爆発させ、攻撃的な言動を取る。彼らの行動は予測不能でときに理解し難い衝動的な行動に出る」に該当する人が何名か思い当たる・・・。
    サイコパスについての理解や対処法など書籍の内容を参考に実践してみたいと思います。

  • 非常に面白かったし、選挙の前に読んでよかった…と思った。


  • サイコパスの一番の特徴は共感能力と恐怖心がないこと。そしてそれは脳の機能障害が原因と言え、身長と同じくらい遺伝の影響。

    刑務所にいる人のうちサイコパスは4人にひとりくらい。犯罪を犯さないサイコパス(マイルドサイコパス)もいて、人口の1%くらいという。
    殺人者の脳画像調べて脳画像でのサイコパスの特徴を発見した学者が、一般人の脳画像のなかにサイコパス特徴のある画像を見つけたら自分のだったり。

    双生児研究などで遺伝が全てではない(でも反社会性の遺伝影響96%)とわかってはいても、環境因子が「母親が妊娠中に喫煙、飲酒などすると子が素行障害を持ちやすい」というのはいかがなものか。

    因果としては、母親も反社会的気質を持つから妊娠中に胎児のこと気にしないとかはないの?(『子育ての大誤解』的に)
    あと、妊婦の喫煙はNGだけど飲酒はゆっくりワイングラス1杯くらいは大丈夫なんですよ?

    モノアミン酸化酵素の遺伝子の形で、攻撃的な気質に差があり、この遺伝子がなければ虐待経験があっても攻撃的にならず、また、遺伝子があっても虐待経験がなければ攻撃的にならない。というのもなるほど。

    そしてロンブーゾプログラム、完全にWeatworldシーズン3の「システム」ですな。

  • サイコパスというものの"定義"と実態がよくわかった。
    凶悪犯罪者ばかりがサイコパスではなく、パワハラ上司もそうかも知れないとの話。そして、サイコパスになる要因が遺伝、脳の障害によるものであるという話。これはとても深刻な問題だ。「優生学」という負の歴史が再度、掘り起こされ、それを議論しないといけないのだから。

  • 第六章に問題提起あり。知るだけでなく、考えてみましょう。

  • これは面白いなぁ。

    第六章での問題提起で「民主主義って何だろね?」って思考が膨らんじゃうヨ。

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著者プロフィール

筑波大学人間系教授

「2023年 『現代の臨床心理学1 臨床心理学 専門職の基盤』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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