- 講談社 (2018年4月27日発売)
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感想・レビュー・書評
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「本職意外に社会貢献的な副業がしたい」ということで、求人を探していたら著者の塾を見つけ、そこから本書を知った。
「何度でもやり直せる社会をつくる」をスローガンに掲げ、不登校やひきこもり、学校中退者など挫折してしまった人たちのための個別指導塾「キズキ共育塾」を経営する著者の半生が綴られている。
複雑な家庭環境や、本人の生まれ持った生きづらさにより、多くの挫折を味わうも、努力と信念で未来を掴み、社会起業家として奮闘する様子が記されている。
とにかく著者のバイタリティに感服した。ハンディを背負っているみたいに自分を評価していたが、いやいや、かなり凄いですよ。著者の努力の才能は人一倍、いや、人百倍。これは発達障害の人のもつ「過集中」なのかもしれないけれど、そうだとすれば自分の特性を武器にしているということ。
社会のあり方や働き方など、その価値観は1つではない。その社会の構造が自分に合わないなら、自分に合うようなものをみつけてくか生み出していけばいいのだと思った。
著者は組織の1人として、上から言われたことを淡々とこなすようなことが苦手で、自分の信念に基づき自分のやり方で自由に働きたいというタイプだった。だから一生安泰で高収入を約束されたような大企業でも肌に合わず、4ヶ月でうつを発症してしまう。
この本からは、努力の方法や働き方などを学ぶことができた。私は過去に通信制高校の教員をしていたので、不登校や発達障害、中退者の子ども達と接していたが、「自分の人生は真っ暗」みたいに非常に低い自己肯定感をもっていた。
本書を読んであの時の子ども達のことを思い出した。
「こんな著者のつくった塾でぜひ働いてみたい!!」
と、思っていたのだが、先日、不採用通知を頂いた。まぁ、「講師の採用率は2〜3割」と本書に書いてあったから、その採用率なら致し方なしか…覆りませんかね?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
暗闇でも走る 発達障害・うつ・ひきこもりだった僕が不登校・中退者の進学塾をつくった理由。安田祐輔先生の著書。発達障害や家庭内トラブル、人間関係トラブルなどで不登校やひきこもりをご経験され、その後一流大学に進学され、不登校や中退の若者のための進学塾であるキズキ共育塾を運営されている安田祐輔先生。不登校、引きこもり問題の自称専門家の学者や研究者が上から目線で偉そうに指導する内容とは違って、安田祐輔先生のお話には実体験に基づく信頼感と子どもたちへの愛情が感じられます。
著者プロフィール
安田祐輔の作品
