RAW 少女のめざめ ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

監督 : ジュリア・デュクルノー 
出演 : ギャランス・マリリエ  エラ・ルンプフ  ラバ・ナイト・ウフェラ  ローラン・リュカ 
  • NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
2.95
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感想 : 9
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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4988102669782

感想・レビュー・書評

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  • 素晴らしかった!

    序盤は本当に厭ーな感じ。
    獣医大学に入寮するや先輩たちから新入生たちへのイジメスレスレのイニシエーション。
    そりゃ獣医を目指すに際して、血をぶっかけたり肉食を強要したりセックスの渦に巻き込もうとしたり、理屈はわからないでもないが心底反吐が出そうになる。
    個人的に厭なのは、新歓コンパとかで、あれやれこれ飲めと囃され、じゃあ言われた通りはっちゃけちゃえと思い切ってやってみたら、うわ引くわ空気読めや、みたいに扱われるあたり、つらい……そのコンテクストや引き際が読めない陰キャだから、パリピ野郎は心底! 厭なんだよ!! 放っておいてくれ!!!
    とつい自分の思いを書き殴ってしまったが。

    中盤でジュスティーヌが※の※を※※る場面で、ジャジャジャ、ジャジャジャ、と三連符の強烈な音楽が……ダリオ・アルジェント「サスペリア」のゴブリン・サウンドを思い出して嬉しくなってしまったよ。
    その後は怒濤。
    「汚れた血」のジュリー・デルピーっぽくてカワイイなと思っていたジュスティーヌが、いきなり「ポゼッション」のイザベル・アジャーニになってしまったような。

    もともとこの映画を知ったのはリサ・ブリュールマン「ブルー・マインド」で並べて語られていたからだが、
    そもそも「人が成長する」って、汚いし、薄気味悪いし、ある意味ホラーなのだな。
    セックスに直面しなければ乗り越えられないような壁があるというのも、もう壁乗り越えたオッサンからすると、ほんとに厭だったなと懐古する気持ちもあるのだが、年代も性も越えて切実さを「思い出させてくれる」のは、、やはり映画の力。
    しかしこの映画、厭な感じを提示するにとどまらず、本物の愛おしさを描くまでに達しているので、素晴らしい。
    姉妹百合最高。
    姉アレックスを演じたエラ・ルンプフ、まじイケメン。リヴァー・フェニックスを思い出す風貌。

    人食いって、
    イーライ・ロス「グリーン・インフェルノ」のグチャグチャ路線と、
    ジム・ミックル「肉」のアーティスティックな路線と、
    どっちもあるけど、本作は後者。
    どっちも好き。

    町山智浩映画ムダ話にいわく、
    ロマン・ポランスキー「反撥」→男女転倒させて、デヴィッド・リンチ「イレイザーヘッド」や、ジョージ・A・ロメロ「死霊のえじき」の壁から手がブワーッや、ウィリアム・フリードキン「エクソシスト」と、フリードキンのローラ・ブラニガンMV「セルフコントロール」の手がブワーッ。
    ジュリア・デュクルノーのデビュー短編「Junior」(坊や)の主人公も同じガランス・マリリエールが演じる、ジュスティーヌという同じ名前。
    これはそもそもがマルキ・ド・サド「悪徳の栄え」。
    で、「反撥」のカトリーヌ・ドヌーヴが「悪徳の栄え」で主演した役名がジュスティーヌ。
    連想するのは大島渚「愛のコリーダ」。すべて肯定する愛。
    井口昇「恋する幼虫」。
    本作の原題「Grave」は gravity と同じ語源で、「重大事」とか、あるいは「墓」とか。

    この監督、デヴィッド・クローネンバーグからの影響を公言しているらしい。然り。
    そして2021「TITANE/チタン」も見たい。

    Julia Ducournau's "Junior" (2011) | Famous First Films
    https://www.youtube.com/watch?v=XmZ8XEW7bfM
    『RAW 少女のめざめ』感想(ネタバレ)…フェミニズムを語るなら人肉を食べろ シネマンドレイク
    https://cinemandrake.com/raw#toc5

  • GRAVE
    2016年 フランス+ベルギー 98分
    監督:ジュリア・デュクルノー
    出演:ギャランス・マリリエ/エラ・ルンプフ/ラバ・ナイト・ウフェラ/ローラン・リュカ
    http://raw-movie.jp/

    「少女のめざめ」というサブタイトルだけ見れば、思春期の少女の性へのめざめ系の話かと思ってしまうけれど、本作の主人公ジュスティーヌがめざめるのは、そんな生易しいものではない。なんと、彼女がめざめてしまったのはRAW=生肉、しかも「人肉への嗜好」だったのです・・・!キャー!

    ジュスティーヌの母親は厳格なベジタリアン。家族3人で入ったレストランで娘のお皿にちょっとでもお肉が入っていようものなら猛烈なクレームを入れる。しかしそれは宗教上の理由ではないらしく、なぜならそれ以外の部分で母親はおよそ品行方正とは言い難い。父が運転する車、助手席の母は車の前方に行儀悪く足を投げ出して座っている。しかし父親はそんな妻に逆らえず従順なだけ。

    そんな歪な両親の娘だけれどジュスティーヌは「神童」と呼ばれた秀才で優等生、すでに姉アレックスが入学している獣医科大学の寮に彼女も入ることに。しかしこの学生寮、というか獣医学生たちが皆ちょっと異常。新入生を大掛かりで暴力的なサプライズで手荒に歓迎し、動物の血を新入生の頭からぶちまけ、兎の腎臓を生で食べることを強要する。ベジタリアンであるジュスティーヌはもちろん拒否するが、すっかりその校風に染まっている姉アレックスは彼女を庇うどころか無理やり食べさせる。

    体中にできた蕁麻疹をかきむしるジュスティーヌ、ルームメイトは何故か男性のアドリアンで、いい奴だけれど部屋に男を連れ込んだりするし、先輩たちは全員エキセントリックで真面目なジュスティーヌのほうが異分子扱い、なんと教授までが彼女が優等生であることを批判する(この教授ほんと胸糞悪かった!)ストレスから自分の髪を食べたり奇行にはしるジュスティーヌは、この段階では単純に痛ましい。思春期の女の子がこんな劣悪な環境に置かれたらそら過食でも拒食でも発症するわっていう。

    そんなある日、アレックスの部屋で脱毛していたジュスティーヌはうっかりハサミを持った姉を蹴飛ばしてしまい、アレックスの中指は切断されてしまう。ショックで気絶している姉を後目に、ジュスティーヌはその切断された指を口に含み・・・。

    とんだホラーではあるのだけれど、ただの悪趣味ではなく、きちんと(?)それが少女の性的なめざめと連動して思春期の苦悩としても描かれているので変な説得力がある。彼女の食欲を、単純に性欲に置き換えることも可能だし、あるいは逆にそういう部分はばっさり無視して、ゾンビや吸血鬼の仲間だと割り切れば、グロテスクさも少しは薄れるかもしれない。

    少なくともジュスティーヌは、自分の嗜好に抵抗しようとするし、本能の赴くまま食べ放題しようとは思っていない。性的なほうの初体験の場面で、彼女は相手の男ではなく自身の腕に噛みつく。このくらいなら(?)そういう性癖は男女問わず皆無とは言えないだろうし、少なくとも好きな男は喰わないという理性が彼女にはちゃんとある。

    ゆえに終盤のあるショッキングな場面で大変びっくりするのですが、まあ結果的にはジュスティーヌの理性は証明されたともいえる。最後の最後で、さらにビックリな告白が待ち受けているのだけれど、これは、なるほどそうきたかと思う反面、だったら娘を二人とも獣医の大学に入れなきゃいいのでは?と思ってしまった。とはいえ、単なる奇抜設定のグロ系ホラーだけでは割り切れない繊細さもあり、好き嫌い分かれそうだけどそれなりに私は面白かったです。

    • 淳水堂さん
      こんばんは。
      レビューが面白いです!
      …でもこの内容は私には観られなさそう(苦笑)
      こんばんは。
      レビューが面白いです!
      …でもこの内容は私には観られなさそう(苦笑)
      2018/08/08
    • yamaitsuさん
      淳水堂さん こんにちは(^^)/
      これは胸をはって人様におすすめできないのが辛いところですが、感想内ではネタバレしてないあれやこれやがま...
      淳水堂さん こんにちは(^^)/
      これは胸をはって人様におすすめできないのが辛いところですが、感想内ではネタバレしてないあれやこれやがまだまだあるので、誰かとこの衝撃をわかちあいたい!という気持ちもあって複雑です(笑)

      グロいのですけど、そういう場面はわりと潔くホラー的にドヤッ!と来るので、あまり陰湿さがなかったのが救いかな。ギャスパー・ノエとかの、じめっとした生理的不快感よりはマシかも(苦笑)
      2018/08/09
  • 音楽が本当に素晴らしい
    指のところはとても、なんかFF9でパンデモニウム行った日のこと思い出した 関係ないけど

    戻すシーンは、神経移入してしまってるのでわたしも口開けたまんま涙目でした
    布団の上からズコバコやられてるシーンは、執拗に少女であることを固執し繭の胎内に籠っているところを、堕胎の器具にもにた暴力でこじ開けられるように見えた
    っていうかお姉ちゃんかわいいよね…愛憎と、一言で括れないのが姉妹の関係なのだろうか、それでもお互いの肉を食い合わないところは、まるで獣みたいでとても悲しい

  • 怪作でした。少女の目覚めとは、性の目覚めと持っていた血の目覚めですか。指を食うシーンや恋人を食い殺したのかと動転する演技は迫真でした。神童という設定はあまり活かされていません。お父さんの様子を見ていると、理性で獣性を封じることもできるようなので、解決策としては、まずは禁欲と節制ですね。

  • アメリカの中北部のような全く山なんてない見渡す限り水平線で何処だろうなって考えてたらフランス語だったので意外だった(笑)
    手荒い歓迎会なんだろうけど、男子女子問わず下着姿なのに恥じらう様子が全く感じられないのは自由と個性を重んじるお国柄の所為なのかな?その日初めて会った未成年の男女がいきなりルームメイトで一緒の部屋なんて有り得ないって思うけど男女が同等で分け隔てがないんだね。それは素晴らしいとも思えるし、おいおい…って感じもする。馬鹿やってるのに割と従順に付き合うところや食事中のちょっとした会話が哲学的に思えたりする。米国人とは違うんだな…って(笑)でも他者に対する乱暴さ加減はフランスの方がヒドイ(笑)
    立ちションしたり、脱毛したり、なんだか面白い作品だな

  • ふとしたきっかけで人肉食に目覚めてしまう少女の物語。
    一部のヴァンパイア映画のような耽美的内容を期待したのだが、ただのキワモノだった。

    エロみもグロみもあるが、そのどちらも汚らしく、不快きわまりない。

  • 姉の指をチキンのようにかぶりつく少女の覚醒シーン!もはや美味しそう!
    人の肉食べるシーンはそんなにグロくないけど、大学の新入生の洗礼式が1番きつい
    フランスでは普通なの?

  • なんか久々な気がするフレンチホラーです。

    いや流石「屋敷女」を製作した国ですね。
    冒頭から最後まで嫌な雰囲気(超誉め言葉)が見事に継続されていきます。
    それでいて最後は(少々投げっぱなしではありますが)中々の着地をみせる。

    いや話題になる訳ですねこれは。

    というわけでモチロンお薦めなんですが、フレンチホラーに耐えられる人に限ります。
    (ハリウッドホラーでぎゃぎゃあ言ってる人にはちょっと敷居が高いと思います)

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