ラストチャンス 再生請負人 (講談社文庫) [Kindle]

  • 講談社 (2018年4月13日発売)
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みんなの感想まとめ

経済小説としての魅力が詰まった作品で、主人公が銀行業界から新たな舞台に挑む姿が描かれています。リーマンショックを背景に、財閥系銀行に吸収される運命を背負った主人公は、ファンド経由で飲食事業のCFOとし...

感想・レビュー・書評

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  • 『ラストチャンス再生請負人』江上剛著
    1;ドラマ性 ★★★★★
    2;主人公  ★★★★★
    3;エンド  ★★★★★

    【購読動機】
    経済小説を読みたくなりました。自身の実務を軽めの視点で省みる機会がほしかったからです。財務そして非財務の視点で物語が進行する展開は、読み手として勉強の機会となります。
    ――――――――
    【ドラマ性】
    読み終えて、ドラマ化されたら見ごたえあるだろうな・・・という印象を抱きました。なぜなら、脚本・物語の展開がまぶたに映像としてよみがえってくるからです。この感覚は、最初から最後まで続きました。
    読みえて、案の定、ドラマ化されていることを知り、納得でした。
    ――――――――
    【主人公】
    非財閥系銀行に勤める主人公。東大出身でエリート畑を歩いてきました。そんな彼に転機が訪れます。リーマンショックで弱体化したため、財閥系銀行に吸収合併されることになりました。
    吸収する側が上に、される側は下に。その組織の論理で子会社に転籍となります。
    ――――――――
    【物語】
    主人公は、銀行を退職し、ファンド経由で上場企業の飲食事業会社にCFO(財務責任者)として勤めることになりました。彼が目にしたのは、簿外債務です。具体的には、フランチャイズ経営の裏側で、多くの出資者からの返還要求が存在することでした。その金額は、自己資本を大きく上回っているため、債務超過、最悪は倒産です。
    さて、彼はどのように再建を目指すのでしょうか?
    ――――――――
    【学び】
    1;簿外債務の原因。
    2;契約書・法的拘束力の重要性。
    3;資金繰り・キャッシュフロー経営の基本。
    4;フリーキャッシュフロー(営業キャッシュフローと投資キャッシュフロー)のバランス。
    5;組織・人材の新陳代謝。
    6;経営ステージ。第三者資本を入れることによる変革速度のアップ。
    経済小説として、上記のような要素がつまっています。

    新しい舞台を選んだ主人公、修羅場続きでまいってしまう主人公。
    そんな彼をずっと見守り、支えている身近な存在・家族の描かれ方に、気持ちが和むのでした。
    ――――――――
    【さいごに】
    経済小説が好きな方、重くなく軽めな内容を読みたい方にお薦めです。
    ラストシーンは、うるっとします。

  • 企業再生系の業務に関わることが増えてきたため、勉強がてら手に取った。

    軽めのタッチでサクサクと読める、銀行員ならではの「不良在庫になってしまった友人関係」的な比喩も多く、銀行事情を知らない人が読んでも勉強になりそうだった。

    今回取引銀行の行員が悪役として書かれている、銀行員側から読むと当たり前だろう、むしろ若手なのに骨があるな、と考えて読んでいたが、これってお客様の立場からしたらこういう風に生意気に見えているんだろうな、、と反省。

    著者の他の企業再生小説も読んでみたい。

  • 2020/05/19 029

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著者プロフィール

1954年、兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。77年、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。人事、広報等を経て、築地支店長時代の2002年に『非情銀行』(新潮社)で作家デビュー。03年、49歳で同行を退職し、執筆生活に入る。その後、日本振興銀行の社長就任、破綻処理など波瀾万丈な50代を過ごす。現在は作家、コメンテーターとしても活躍。著書に『失格社員』(新潮文庫)、『ラストチャンス 再生請負人』(講談社文庫)、『我、弁明せず』『成り上がり』『怪物商人』『翼、ふたたび』(以上、PHP文芸文庫)、『50代の壁』(PHP文庫)など多数。

「2023年 『使える!貞観政要』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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