デトロイト [DVD]

監督 : キャスリン・ビグロー 
出演 : ジョン・ボイエガ 
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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4988021147118

感想・レビュー・書評

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  • 1967年アメリカ、ミシガン州デトロイト。
    捜査中の白人警官が黒人少年を殴ったことをきっかけに起こった黒人暴動(デトロイト暴動)の最中、アルジェ・モーテルで黒人男性三人が死亡するという痛ましい事件が起こる。
    それは、ささいな‘いたずら’から始まったのだった...。

    人間というのは緊張状態が続くとそれにも慣れるのだな、と思った。だって外では暴動が続いているのに、モーテル備え付けのプールではパーティーにナンパですよ。日本人のわたしの感覚で言うと暴動が済むまで、おうちに鍵かけて閉じ籠ってるって感じなのですが、彼らデトロイトに住む黒人たちは働き、遊び、ライブハウスのオーディションに歌いにいく。‘日常’をこなさないとやっていけなくなるんだなー。事件の発端となった‘いたずら’だって、‘日常’気分が戻っていたからだと思うし。そういう点怖いな~と思った。

    こういうのんびりとした感想しか出てこない自分なのですが、この映画の監督はアカデミー賞監督、硬派番長なキャスリーン・ピグロー。ドキュメンタリー風の手振れカメラ演出をメインに当時の映像や写真を使いながらの緊張感溢れる演出で‘悲劇’を描いていく。
    ウィル・ポールターがいけすかない、ずるい白人警官を好演。
    彼目当てに観たのですが、思わぬ拾い物でした。

    この事件、この暴動に限らず、白人、黒人の間の複雑な感情というのは、のほほん、ゆるゆると育った日本人の私には本当のところはきっと永遠にわかんないんだろうな。

    ちなみに、この事件は今まで公的な検証が行われていない。
    独自に関係者からの証言を得て、再構成したのが今回の映画だそうだ。

  • 黒人差別を描いた映画はこれまでも何作か見てきましたが、この作品の緊迫感、出口の見えない恐怖は、ドラマというよりもスリラーやホラーに近いものを感じます。そしてそれは、人種差別と簡単に一線を越えてしまう人の恐ろしさを、描いたもののように思います。

    舞台は1967年のデトロイト。警官たちによる多数の黒人逮捕がきっかけで、住民たちが暴徒化。街には軍隊が派遣され、外出禁止令が出されるなど、緊張状態となります。

     そんな中、警官たちの中に生まれた一つの噂。それは黒人のスナイパーが警官たちを狙っているというものでした。

     そして、ある日。不満のたまった黒人の若者がイタズラでおもちゃの銃を発射。警官隊はすぐさま音のしたモーテルに踏み込み、黒人たちを確保すると尋問を開始するのですが……。

     興奮、恐慌、恐怖、そして差別感情……、警官たちは自制心を失い、取り調べには暴力を辞さなくなり……

     延々と続く尋問シーンは、見ているこちらも精神的に参ってくる……。それだけ白人警官たちの狂気の演技がすさまじく、真に迫っていました。

     そして差別というのは、単に暴力を振るったデトロイト市警だけの話ではありません。中で異常な尋問が続いているのに、責任逃れのため知らない顔を決め込んだ、軍や応援に来ていた違う街の警官隊。

     行動を起こさないという差別もまたあるのだな、ということをなんとなく考えた場面でした。

     物語のラスト近くで、裁判のシーンがあります。その判決の理由で、裁判長は自白や取り調べの正当性を語ります。それがあまりにも皮肉で、呆然としました。

     公的には検証されておらず、当事者の話から再構成されたというこの映画。これがどこまで真実か、安易に語ることはできません。

     しかし、これまでの人の歴史を考えると、この映画と事件からのメッセージは決して見過ごしてはならないものだと思います。

  • ここ数年観てきた映画が、この『デトロイト』で全部つながった感じがしてびっくり。いつものように事前情報なしで観たので、デトロイト暴動の際に起きたアルジェモーテル事件って知らずに鑑賞しました。

    直接的に関係してるもので、この映画を観た方にもお薦めなのが『ドゥザライトシング』と『LA92』。
    特にお薦めはしないけど最近たまたま観たのが『永遠のモータウン』。それぞれの拙レビューもよろしければ読んでみて下さい。

    そこで私は、「モータウンは白人向けにチューニングされた音楽」と書きましたが(良い意味で)、このへんを理解しておくと主人公のひとり、ラリーの気持ちもよりわかると思う。
    『永遠のモータウン』によると、ファンクブラザーズのメンバーたちは、暴動中にスタジオから安全な場所までなんとか脱出したと言っていたんだけど、この映画のラリーはというと……。

    ストーリー仕立てをされた映画として考えるとありがちな内容なので☆4ぐらい。やはりドキュメンタリー映画の『LA92』の方が良かったのだけど、67年だしドキュメンタリーとして作れない内容。キャスリンビグローはドキュメンタリータッチの再現映像として作ってます。作るのはかなり大変だったのではないかと。
    ドキュメンタリーのよさと、ストーリー仕立ての映画のよさはまた別で、より伝わりやすくなるんじゃないかなと思います。とにかくこの映画は、全編にわたって張り詰めた緊張感がハンパなかった。

    キャスリンビグローの映画は、普通に『ハートロッカー』『ゼロダークサーティ』ぐらいしか観ていない。(あ、『K-19』も観てるか)
    その流れでいくと、この映画のもうひとりの主人公ディスミュークス(ジョンボイエガ)は『ハートロッカー』のジェレミーレナーと重なって見える。暴動という内戦状態、板挟みの中で、職責を果たそうとする。
    『ゼロダークサーティ』との関連性で言うと、大量破壊兵器があるとしてイラク戦争を始めたのに結局はなかったことなんかが、この映画の内容と完全に重なっている。
    そう考えていくと、キャスリンビグローがなぜこういう映画を作ったのかとか、彼女の作家性が見えてくるような気がします。1967年の話ではあるけれども、完全に「現在の話」としても考えられるような内容。

    あとは音楽が良かったです。
    デトロイトだと、私が知ってるのはモータウン〜(Pファンク〜)デトロイトテクノっていう流れと、他はエミネムぐらいしか知らないのだけど。
    歳をとってくると、10代20代の頃みたいにビビッとくる音楽って少なくなってくるなあ……と思ってた矢先に、ザルーツのエンディング曲を聴いて、すごく良かったです。クエストラヴってディアンジェロのドラムやってるような人なのね、と。そこからJディラやクリスデイヴ……宇多田ヒカルの『初恋』、そういや聴いてないわ。

    と、色んな音楽を聴く理由ができたのも嬉しかったです。

  • The Great Migration(アフリカ系アメリカンの南から北への移住。差別社会から逃れて、北部の工業地帯でよりよい生活を得ることを求めて)について、それが必ずしもすぐ結果に結び付かず、アフリカ系住民の不満が溜まり内戦状態になったこと、それにまつわる差別的な経験、そんなことを全部教えてくれた映画だった。見ていて辛かったけど、知れてよかった。

    Becoming by Michelle Obamaを読んでいて、The Great Migrationについて触れられていて、数年前に観たことを思い出した。

  • ザ・社会派。
    社会から目を背けている自分にしては、興味を持った。
    なぜなら、デトロイトだからだ。
    「グラン・トリノ」では、黒人撤退、白人撤退、挙句モン族が住むようになった、とか、「ドント・ブリーズ」や「イット・フォローズ」の寂れた廃墟感覚、未見だが「8マイル」とかもあるらしい、独特のエモーションが生まれる街だが、
    その荒廃するきっかけが、1967年デトロイト暴動なのだとか。
    ひとつの街の現在、少し前の現状を見て、興味を持って、その50年前を描いた映画があると聞けば、興味を持たざるを得ない。

    ザ・社会派といったが、そこまで事前勉強が必要なわけでもないし、突き放した視線、というわけでもない。
    むしろ、よく知らなかった観客が、歴史的事件を知らないまま没入するよう促すこと、がこの映画製作の目的なのだと思う。

    黒人差別云々と漏れ聞こえていたが、表面的に見れば、黒人を差別するクソ白人が憎々しい、という構図だろう。
    が、さすがに最低限のリテラシーを備えた人なら、これは過去の他人の出来事ではなく、現在の自分と地続きだと感じるはずだ。
    ミルグラム実験=アイヒマンテストやスタンフォード監獄実験で暴かれた集団心理(上から暴力を容認されれば、暴力をエスカレートする役割に染まり切ってしまう)が根底にあり、そこに黒人差別や女性差別が上乗せされて倍加しているだけであって、どの時代のどんな場所にも通底するのだ、と。
    自分だったら、と。
    学校のクラスという単位にも当てはまる。

    そして、没入体験。あの場面にいて、近くの人の鼻息や泣き声や、汗の臭いや、ドアの向こうの銃声や、それでも振り向くなという怒号を背中に受けたり。このへんは「プライベート・ライアン」以後の映画という感じがある。

    以上、鑑賞する自分に当てはめて考えたが、少し離して考え直すと。
    なんでも当時のデトロイト、町の中心部の住人は黒人ばかりにも関わらず、その地域の警官は白人ばかり(州兵とは別部隊)。
    つまり郊外の白人警官が、たいして思い入れのない町の中心部へ出張で来ていたのだ。
    このあたり、さらに敷衍できそう。
    旅の恥は掻き捨てとのたまって東南アジアへ売春ツアーへ行く日本人企業戦士とか、そもそも関係ない地域へ赴任を命じられたアメリカ兵士の暴行事件とか。
    ウィル・ポールター演じるクラウスが、尋問を、銃殺したふりをして、音に怯えさせて自白を促すという方法を取るが、それを「ゲームだ」と言っていたのが印象的。
    人はゲームを行うつもりで、容易にゲームに呑み込まれる、と。

    従来の映画なら、裁判の場面で、ジョン・ボイエガ演じる警備員ディスミュークスが、ヒーローになるだろう。今まで観察してきたすべてを告発することで。
    が、黙す。傍観者になるのだ。
    それまで間に立っていたのに。「この夜を生き抜け」などと予告編に引用されるような台詞を吐いていたくせに。
    傍観者を演じた直後、裁判所の外の植え込みに、いきなり嘔吐する。
    このへん、すごいリアルというか、リアルかどうかわからないまでも、すごい印象不快。

    また、延々続く尋問=拷問に、なんで早く狙撃なんかじゃなくスターターピストル=オモチャだって言わないの! とやきもきする。
    が、後に思うに、言えなかった……のだ、何を言っても藪蛇で殺されるかもしれない心理的状況に追い込まれていたのだ。
    喉に詰まって、言いたいことが言えなくなる、身体を支配しているのは恐怖だ……。

    という感じに、意図せざる自分の心理的作用に引き付けて考えた。
    ところで最近は映画を見たあとにPodcastを検索して映画感想音声を聞くことが増えたのだが、その中でも「カエサルの休日」第61回における乃木さんの熱弁が素晴らしかった。
    以上書いた、町山「わらの犬」式、自分に引き付けて……という感想はもちろん語られていたが、そこから先に踏み込んで、

    歌手ラリー・リードは、
    ・当初、成功するために歌う→ショービズを回す白人のため。
    ・暴動の影響で客が消える→無人の舞台で少し歌うが、何のために歌うかわからなくなる。
    ・事件を経て、白人のためには歌えない→聖歌隊に自分の居場所を見出す。
    登場人物の背景や来歴への言及が薄いという批判に対して、
    事前背景は極力排することで、視聴者が他人事とは思えない(あえて個別の文脈がない)状況を作り出した上で、
    視点人物のその後をエピローグに示すことで、映画の時間は終わるが、それを受け止めた視聴者に映画のその後が住み着く、わかりやすくいえばラリー・リードくんのその後が気になる、という。
    素晴らしい感想だから、見返す前に聞くといいぞ>未来の自分へ。

    喉越しのいいお菓子を食べたりジュース飲んだりして、時間を待てば出してすっきりする、そんな映画も面白いけれど、
    かたや重くて切り分けづらい肉片のような映画もあって、それをぐちゃぐちゃ咀嚼して、果たして呑み込んだところで自分の血肉となるかわからないけれど、この飲み下す動作は無駄ではなかろうと、信じている。

    キャスリン・ビグローは「ハート・ロッカー」も「ゼロ・ダーク・サーティ」も未見。ジェームズ・キャメロンと数年結婚していたのだとか。
    ジョン・ボイエガは「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」でフィンに大抜擢された人。
    ウィル・ポールターは「ナルニア国物語」「メイズ・ランナー」「レヴェナント:蘇りし者」そして「ミッドサマー」。本作白眉、素晴らしい「厭な顔」!

  • レイシストは悪であるという常識が根付きつつあるデトロイトで起きた、レイシスト白人警官たちの心理の揺らぎが妙にリアルだった。本心では差別しているのに、表面上は平等に扱わなければならない。あるいはその逆。
    ところが程度は違えど日本におけるイジメの構造と酷似していてゾッとさせられた。

  • ウィルポールターの演技というか、存在に釘付けになって見続けていた。
    あの常にへの字に曲がった眉は、誰の目にも彼の人格を刷り込ませてこの先のストーリーに影を落とし、こやつを成敗して欲しいという期待を掻き立てる。知性を欠き、利己的な行動をとる人間の典型的な表情を見事に演出し、振る舞い続けた。
    でもこの映画を観るまで知らなかったが彼の他の作品ではまったく違うキャラを演じている。

    こういう“役者”になれたら、映画も楽しかろうに。

  • 日本人は人種差別を永遠に理解できない(理解する権利がない)と思い知らされた作品
    彼ら/彼女らが受けた屈辱は、平和な日本に住んでる以上意見できるほど理解することはできないと思いました
    日本人が考えている差別と、実際アメリカで昔行われた差別とのレベルが違いすぎる。

  • 1967年のアメリカ・デトロイト、黒人差別の暴動から起きた悲劇「アルジェ・モーテル事件」を、「ハート・ロッカー」や「ゼロ・ダーク・サーティ」を手がけた女性監督・キャスリン・ビグローが描いた。

    終始、硝煙や火薬の消えない臭いがこびりつくような、汗臭い、ざらついた緊張感がつきまとう。

    白人であり暴走した正義の象徴である警官を演じたウィル・ポールターと、黒人であり常に理知的で善意の第三者である警備員を演じたジョン・ボイエガの見事な対照が、酸欠になりそうな現場を再現する。

    アメリカの黒人差別問題は非常に複雑で根深く、それ故に単純な勧善懲悪といかない側面がある。ほんの些細な、あそこであんなことしなきゃ、言わなきゃ良かったな、という場面が双方にほこりのように薄っすら積み重なっていき、取るに足らないきっかけで、ブワッーと巻き散る、そんな遣る瀬無さを感じる。

    ドラえもんに出てくる「どっちも自分が正しいと思ってるよ。戦争なんてそんなもんだよ」ということばを、鑑賞後の後味の悪さを感じながら思い出した。

  • 人種差別ものは、その差別ぶりを描いて「こんなことがあっていいんですか、みなさん」と言われてる気がするのだが、善悪がハッキリしているのでいいわけないじゃんというだけのことで、辟易とする。デトロイトの暴動を描いたこの作品もその路線から外れてるわけではないが、差別ぶりが尋常ではない。映画館で見ると半ば戦争状態のデトロイトの街に放り込まれたような緊迫感を感じたのではないだろうか。ニュースフィルムも交えているが、ディテイルまで描ききってるのはもちろん、その空気までもカメラは捉えている。警官を見上げる黒人の恐怖におののく目なんて演技を超えたものが現場にあったからとらえられたものだろう。

    事件の諸相を描くことで、キチンとしたドラマはないのかと思ったら、おもちゃの拳銃を発射したため軍隊、警察がかけつけることになるモーテルでの事件になっていく。最初の違法発射から犯人を追求するための人権無視の尋問で、さらに二人が亡くなる。眉毛を細くしたウィル・ポールターの悪役ぶりがずこい。吐き気がするような尋問が延々と続くので、ドラマとしてうんざりしてくる。そして、裁判では、警官たちは無罪となるので、悪人が勝つドラマになって救いがない。最後なんとか賛美歌で救われるのだが。

  • 別途

  • とにかく息が詰まる瞬間が続き、苦しくなってくる。
    怖い。

    人種差別も、
    隠蔽工作も、
    人間の心理の裏にある迫害不安が横たわっており、
    人類はいつまでもこの精神病理から抜け出せないのかと、
    現在を思っても考えさせられてしまう。

  •  67年のデトロイト暴動のアルジェ・モーテル事件を映画化。

     人種差別の色濃かった頃に起きた事件を映画にしたものだが、密室における狂気と恐怖の実話でもある。
     劇中でこんなことが許されるはずがないという意味で「今は67年よ!」という言葉を発するのが強く印象に残った。
     話が重すぎてやや見づらくなってしまったか。とにかく重い。

  • 日本ではあまり知られていない、デトロイト暴動の際に起こった、白人警官による黒人虐殺を描いた映画。

    どうも、社会派映画とかノンフィクション系映画を観てると、本当の所はどうだったんだろうとか、この映画の演出をどの程度割り引いて事実を捉えないといけないんだろうという、気持ちになって素直に楽しめない。

    説教臭さも、最近は受け付けなくなってきた。
    しばらくは、こういったタイプの映画を観るのは止めておこう

  • 実際にデトロイトで起きた暴動の中起こった白人警官による黒人3人の殺人について、裁判までを追ったドラマ。
    警官の職務、について、やり過ぎていることに現場で気づいたものがいても、そこに介入するのに人種問題が面倒だと関わりたがらない姿勢がなかなか興味深い視点でした。
    証言者が警官側の弁護士に犯罪歴を質問され、俺の裁判じゃなくて殴ったのは警官たちで、お前も同じことをしてる、というシーンが印象的だった。なんかアメリカの法廷って証言者に対しセカンドレイプみたいな質問平気でするけどそういうもんなのかな…。
    ラリーが人気や金を捨てて二度と警官を信用せず、親友フレッドを弔うように教会で歌い続けている、という事実は心に残りました。一度深く損なわれてしまった信頼は復活しない。人種問題深く根ざす事件のことを知れて良かった。
    シングストリートのお兄ちゃん、ジャック・レイナーがアホだが自白すると決めた警官役で、一応救いがある役でよかった…

  • 時は未だ有色人種への差別が根強い1967年のデトロイト。デトロイト市警は酒類販売の許可が取れていないとの言い掛りを付け酒場にいた多数の黒人客を逮捕。これをきっかけにデトロイトの街は混沌を迎える事となる。地元デトロイトの黒人青年5人によって結成されたバンド、ザ・ドラマティックスはレコード会社との契約を目指し地元の音楽堂でのライブにてその歌声を披露する直前、暴動の影響により公演中止に追い込まれてしまう。ボーカルのラリー( アルジー・スミスさん)は友人とアルジェ・モーテルに宿泊する事になるのだがこれが彼のその後の人生を決めてしまう事となる。人種間の憎悪と対立で黒人社会に広まる厭世的気分とそれでもアメリカンドリームを求めて明日に向かおうとする黒人青年達。色々と考えさせられる映画です。

  • ありがち。

    もう一声。

  • 1967年のデトロイト暴動のさなかに起きた、白人警官による黒人射殺事件を描いた映画。

    乾いたドキュメンタリー・タッチで描かれたデトロイト暴動の様子が、まず凄まじい。暴動というより、白人対黒人の「内戦」に近かったのだ。

    同じ60年代の黒人差別を描きながら、『ドリーム』がポップで軽快な映画だったのに対し、『デトロイト』は暗く重い。そして、最初から最後まで緊張感が続く。

    とくに、事件の舞台アルジェ・モーテルで、レイシストの警官たちが居合わせた人々を追いつめていく40分間のシークェンスの重苦しさはすごい。

    結果的に3人の無実の黒人を射殺しながら、犯人の白人警官3人がいずれも無罪になるあたりも、なんともやりきれない。
    しかし、そのようにヘビーで、およそ「娯楽的」ではない映画でありながら、まぎれもない傑作である。最初から最後まで目が釘付けになる。監督のキャスリン・ビグローはすごい。

  • デトロイト暴動の後のアルジェモーテル事件を題材にした映画。
    途中、40分ほど警官による黒人への暴行及び殺害の場面があり、はっきり言って正視できません。あまりに酷いです。
    しかも、警官は全員無罪という、正義が実行されないもどかしさもあります。
    ノンフィクションだから仕方ないですが、これがフィクションだったらいたたまれなくて絶対嫌です。

    最後の聖歌には救われました。

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