- Amazon.co.jp ・電子書籍 (311ページ)
感想・レビュー・書評
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20年以上前に落ちこぼれ東大生やってたけど、時間の使い方に後悔が残っているため、未だに「東大講義」とか「東大」を冠した本が気になってしまう。本書は現役東大生が自身の読書法を纏めたものだけど、対象読者層は高校生から大学生くらい?ちょっとオッサンには目新しさもなく、内容も軽くて。書かれてることはマトモだと思うけど、著者には本の内容を語り合える友人が周囲にいるっぽいことが何よりなんじゃないかと。それこそ最高の読書だ。
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学生もしくは若手社会人特有の、山頂で思い切り深呼吸する快感にアドレナリンが出まくっている時のような高揚感が微笑ましい。彼の30年後くらいが楽しみ。
肝心の中身だが、誰もが無意識にやっているものと思っていたことが、ジューシーに肉付けされて書かれており、一種のカルチャーショックとでもいおうか…。この内容で「なるほどー!」という口コミが結構な数あるのを目にして、過去に受けてきた教育に感謝した。対話型の読書なくして、一体なにを本から得ようというのか…(もちろん本に限らず、全ての情報についても同様の向き合い方が必要なのはいうまでもない)。
また、同じように読書をしたところで、皆が皆東大生的思考や知能を手に入れられるわけでもない。
東大生には、成功法と言われている「当たり前の事」を1から100まで地道にこなし続ける才能がある人が多い。例えば、
・天声人語を毎日要約し続けたら東大にだって行けるよ
・塾に行かなくても教科書を端から端まで理解すれば東大に行けるよ
・毎日英字新聞を読んで、知らない単語が出てくるたびに英英辞典でひいて覚えていけば東大にいけるくらいの英語力が身につくよ
凡人は「またまたぁ」とか、「そりゃそーだろうけど、ムリ」と言ってやらない。もしくは興味を惹かれて一瞬だけやってみてすぐ飽きる。たが東大に行く才能がある人は大抵、驚くほどの実直さ・素直さを持って東大合格を手にするその日までやり続けるのだ。
つまり、この「100%にできるだけ近いレベルで1冊を自分のものにするためには、なりふり構わず時間もかけまくる」読書術を、本作を読み終えた瞬間から永遠に実践できる人には、東大に行く素質があると言えそうだ。
だが、この本を読むであろう多くの社会人は、別に今から東大を目指そうとしているのではない。東大生的思考や地頭力を「いっきに」身につけたいのである。
皮肉にも筆者が推奨する(いつも自然に行なっている)装丁読みをした結果、見事に期待を裏切られるかたちとなった。いかに必要な情報を短時間で効率的に自分のものにするかが重要になることが多い社会人の読書法としては、適していない。
そして残念ながら、やはり東大生には一夜にしてなれないことをあらためて思い知らされる結果となった。
読書法は1章程度で紹介して、実際にその読書法で読んだ本への見解をいくつかまとめてくれた方が、東大生の読む力と地頭力をいっきにのぞけた気分になれた気がしてならない。
30年後の彼に期待したい。
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この本は「そんなことあたりまえ」「知ってる」と言ったレビューが多いです。本をレビューするほどの人たち(おそらく読書習慣があるでしょう)にとっては学びは少ないかもしれませんが、ただ漠然と読書をしている人や、読書習慣のない人にはおすすめできます。
僕は読書習慣がありますが、読書の仕方を言語化して確認する意味で役立ちました。 -
本から得た「情報」を己の「知識」にしていくための熟読法を紹介している。
というか、本を熟読するための訓練法、といえる。
正直、手順自体はかなり愚直で煩瑣だ。
本を読み始める前に、表紙や帯等の情報から内容に対する仮説を立て読書目標を立てる。
本の中で質問がつくれる文章が出てきたらチェックし、回答を探す。
読み終わったら、今度は批判的な目で読み疑問が生じる箇所がないかを精査する。同時に疑問の答えも探す。本の中で解消されなかった疑問点は別の方法で解を探す。
各章ごとに要約を作りながら読み、最後に一冊分の要約を作る。
同一分野の本を2冊並行して読み、共通点と相違点をピックアップしていく。
同一分野の本で議論が分かれる論点があれば、それぞれの本の主張をまとめていく。
最後に、読んだ本の感想を残す。
ざっと書き出しても一冊読むのに相当な手間をかけることが分かる。
敢えて手間暇かけて本と向かい合う経験を積むことを本書は推奨しているのだ。これは読解力を身につけるための基礎トレーニングという位置づけだと理解した。
未来永劫この読み方を続けねばならないというものではなく、何十冊とこの手法を続けていけば、どんどん手順を省略できるようになり、最終的には一読して本から多くの知識を得られるようになる・・・という塩梅だろう。
この読書法の難点は、時間がかかるのももちろんだが、常に付箋やノートを開いてメモを取れる体勢を前提にしているというところであろうか。
電車の中などが数少ない読書タイムな社畜にはなかなか厳しい。
とは言え、お手軽さを謳う(そして実践の観点からはかなり怪しい)速読本が巷に溢れるなか、こういう愚直な手法を提唱する姿勢は結構好きである。
初心に帰ってちょっとやってみますかね。 -
流石東大生と言えるくらいわかりやすく書かれていました。これのおかげで本を読むのが楽しくなりました
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本を血肉にするための方法が書かれてる。
装丁からしっかりヒントを得、どのようなことが書かれているか仮説を立て、その本から何を学ぶのか目的をはっきりさせてから読む。
面倒くさがりの私は本を読むのが嫌になってしまうかも。と最初は思っていたが、本書を読むうちに、せっかく読むならそうしないと勿体ないと思うようになった。
本を読み慣れてない人でもこの本のアドバイスを実践すれば、かなり読解力がつくと思う。
「クロス読み」はかなり深い知識が手に入るけど、時間がかかりそう。
本書を読んで、速読では「知識」は得られないと思った。 -
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