WE ARE LONELY,BUT NOT ALONE. ~現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ~ (NewsPicks Book) [Kindle]
- 幻冬舎 (2018年5月8日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (254ページ)
感想・レビュー・書評
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核家族化によって失われた安心できるコミュニティの代わりに、孤独と自由を手に入れた。「自由と安心、両方を同時に得ることは不可能なのか?」インターネットの中で「好き」を中心にしてできたコミュニティに可能性がある。
「なにを手に入れているか」より、「何をやっている人か」「なぜやっているか」の方が重要になってきた。SNSでフォロワーが多いのは、どんな価値観で生きているかがわかりやすく、ブレない人。
「SNSは他人の人生の記録ではなく、絶好調のときだけを切り取った記録でしかない。」というのは忘れないようにしたい。
コミュニティの作り方、運営・維持の仕方などが詳しく書かれている。紹介されている本も興味深い。何冊か読んでみよう。 -
佐渡島さんの考えに触れてみたくて、オーディブルで聴きました
コミュニティについてこんなに真剣に考えてる人だったとは知らなかった。
フラットになったからこそ主体が自分になった。
情報が溢れてるからこそ、信頼できる人の情報は鵜呑みにしてもいいんじゃない!?
完璧を求めず(納品主義)、アップデート思考で臆せず出していきます
いやー、やっぱ勇気いるよな
オンラインの関係の捉え方の違いは面白かった。
私もリアルの延長のオンラインが多い
インターネット的は読みます! -
薄れゆく地縁型コミュニティ。
ただ人間は言葉の通り、人の間 コミュニティを欲している。
インターネットが普及し、より人と人が繋がりやすい土壌が出来てきているけども、
逆に孤独を感じてしまう人もいる。
地縁型コミュニティではないコミュニティをどう作っていくか、維持し盛り上げていくか、
そういうところに沢山のヒントを与えてくれる本でした。 -
案外と精神論が書かれていて、具体的手法についてはあまり記載がなかったが、それでも高評価が多いということは、そういう「心の声」「本音」を世間が欲していたからと思ってしまった。
これだけSNSでつながった社会でも、人とのコミュニケーションについては未だにコレと言った正解がない。
こんな現代でも、人付き合いで悩むのが人間の本性なのだ。
(「こんな現代だからこそ」と思う人も多いだろう)
そもそも人類は「課題」があればそれに向き合って、その都度解決してきたはずなのだ。
それは飢えないために食料を効率的に育成する方法から始まり、快適な住居を整えたりすることも含まれる。
安全な暮らしをするために、水道を整備し、下水も整備した。
衣服を効率よく生産するための工業設備だって、人類の課題解決の成果だ。
さらに移動の欲求があれば、鉄道や車を開発した。
遠く離れた人と効率的に情報交換するために電話を開発し、ネットワーク環境も整えた。
計算も膨大な量を間違えずに行うためにPCを開発し、今ではクラウドやAIまで発展させた。
エネルギーを生み出すために核開発まで行ってしまった。
人類の歴史を考えると、すべて自分たちの課題を解決することに奔走していたと思う。
一つの課題を解決すれば、新たな課題が生まれるものであるが、それについても人類は着実に課題をその都度解決してきたと思う。
工業化による公害もその一つだったりする。
確かに公害は未だにゼロにはなっていないが、大幅に改善をしている。
さらに今は地球温暖化が喫緊の課題であるが、それも人類は確実に乗り越えていくのだろう。
不老不死が近未来には実現するというのも、まさに人類の課題解決の究極系だ。
しかしなかなか本質的に解決されない人類の課題が「人間同士のコミュニケーションによるストレス」だと思う。
確かにネットワークは完備され、地球の裏側の人とでも簡単にオンライン会議などでつながれるようになった。
その割にストレスについては一向に解決されないと感じるのは何故なのだろうか。
そういう部分について本書では語っている。
「WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.」
この言葉が全てだ。
「人は社会的な生き物である」はアリストテレスの言葉だったか。
古代での集団生活は、それは自由はなく、窮屈な部分も多かっただろう。
現代は核家族化が進み、更にそれらすら越えて生涯独身、独居老人が普通になってしまった。
それでも本当の意味で一人では生きていけず、何らかのコミュニティに属しながら暮らしている。
他人と接するのは疲れるが、誰とも全く接点がないのも心が寂しい。
人が集まれば、老人ホームですら諍いが絶えないという。
しかも、いい歳をした老人たちが、ホーム内で痴情のもつれを繰り広げているという。
それも人間の本能と思うと、理解できなくもない。
結局、他人と適度な距離感で、適度な頻度で関われればよいのだが、それが本当に難しいということだ。
人によって距離感の居心地の良さは異なる。
これらを「マッチング」と考えれば、今でこそAIで解析して適度な頻度と距離感を導け出せそうだが、今現在でも完璧には実現できていない。
(果たして解決に向かっているのかさえも分からない)
そういう意味でコミュニティをどうやって運営していくのか。
そのノウハウを持っている人は非常に貴重な人材だ。(人類の宝と言ってもいい)
コミュニティの健全な運用が出来れば、きっとその組織は居心地がよく、イノベーションも起きやすくなるだろう。
これからを生きていく上で、非常に重要なのが「居心地のよいコミュニティ」あることは確かだ。
このことを、もっと真剣に考えた方がいいと思った。
(2021/8/9) -
■著者が扱っているメインテーマ
SNSでつながっているいるのに孤独が増している要因とその対策とは?
■学んだことは何か
ネット社会以前までは、
リアルな世界ではどうしても学校、会社、世間体、肩書など、用意されたシステム
に従って暮らしているマジョリティ派とそれについていけない
マイノリティ派が存在した。
しかし、インターネットの時代になって立場が逆転した。
ネット上では世間体の目など気にせず、フラットに外部に発信できるので
マイノリティ派は自分の居場所を見つけやすくなった。
一方、大多数のマジョリティ派はそういったフラットさについてけず、
用意されたシステムから抜け出せずに居場所が見つけられないでいる。 -
「なめらかさ」というキーワードが残った。
"地域、学校、会社。どれも、参加するという意識を持たずに、生活していく上で所属せねばならないコミュニティだ。そして、そのコミュニティに合わせて、自分の心をちょっとだけコントロールしなくてはならず、そのちょっとが、大きな心理的負担になっている"
そういえば、私は、仕事における初対面との人との出会いが、オンラインになったことで、なめらかになった感がある。
コミュニティにおいても、安心感から熱狂までの「なめらかさ」を意識したい。 -
今更ながら初めてのサディ本。孤独とコミュニティってサブタイトルには書いてあるけど、印象に残ったのはどうやって自分の価値を出していくか(ファンを獲得するか)。そういう意味ではとてもサディ目線の本だと思った。ただ、サディが新人にやっていることは、自分が今からやった方が良いことでもあると思うから、まずはアウトプットから初めてみることにする。
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教員として、学級とコミュニティで通ずるところはないかなと意識しながら読み進めた。
印象に残ったのは、「安全・安心感があると、コミュニティは自走する。」ということ。学級には居場所感が必要で、それは安全・安心感がないと感じられない。また、そういう学級は、子どもたちが自分達で「こういうことをしたい」「こういうことはできないか」など提案できる。 -
新メンバーに積極的に話すべし