天駆せよ法勝寺-Sogen SF Short Story Prize Edition- 創元SF短編賞受賞作 [Kindle]

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  • 佛理学が発達したある世界。世界30億人の佛徒たちの読経に込められた祈念をエネルギーにして、佛塔型星寺(宇宙船、中には寺の伽藍が全て入っているらしい)法勝寺は、持双星180年ぶりとなる大佛開帳に向けて出発する。49日に渡るの旅の40日目、主人公・昭海は師僧から「忌まわしき持双星大佛を滅せよ」とのメッセージを受け取り、それと同時に寺は不可解な偽佛たちの攻撃にあう。管長・巖真の指示に従い、金剛力士を装佛したり、論理佛を勧請したりしながら応戦し、なんとか持双星にたどり着く。しかし、大佛開帳で開いた扉の中は空っぽで…

    ストーリーが安っぽい感じが、無駄にカッコいい佛理学の世界観にピッタリで、とにかく素晴らしい。細かいところまで単語を作り込み、どこかで見たことあるアイテムも全て佛理学仕様に変換してて、隙がない。

    法壁という、寺を囲むバリアがあるのだけど(ミノフスキー粒子とかATフィールドみたいなの)、梵字と漢字とキリル文字の三重螺旋構造によって編まれているらしく、それが突如現れた巨大佛によって壊されてしまいそうになってる様子を見た主人公が
    「還元した経文を上書きしているのか…」
    って呟いたときには流石に吹き出した。
    いやいや、カッコよすぎるから!!合掌!

  • 2018/7/14読了。
    佛教スペースオペラなんて初めて見る道具立てだ(笑)。仏教の概念やガジェットが実にそれらしく扱われていて笑う。久々に「ラノベっぽいな」って思わずに、想像したことのなかったイメージを喚起されながら、センスオブワンダーを楽しむことができた。

  • 極彩色の仏教SF。
    のっけからずるいくらい面白い。
    文字から映像が匂い立つような作品でした。
    理屈っぽいのに理屈が通ってるのかどうかさっぱり分からない、でも疾走感半端ない文字の威力。
    もう少し長くても良かったな、そうすればもう少し長くこの世界に耽溺していられたのにな。

  • 1ページ目からこの世界ならではの用語が気持ち良く定義されて、痛快だった。九重塔 法勝寺は最新鋭航行機能を備えた飛塔。この寺の祈念炉が「四百六十日の祈禱の果てに臨界に達し、第一宇宙速度に必要な推力が得られた」。

    「現代佛理学」による原理や法則が散りばめられていて「へー」と新しい科学書を読むような楽しさがある。最後まで破綻しない。アクシデントやミッションの解決には仏教のいろんな力やツールが活躍するので、知識があると理屈をもっと楽しめたかも。でも知識がなければ差し出された世界観にどっぷりはまれるので、それもいいかもしれない。

  • 合掌!!

  • にやにやする。なんかよく分からんけど漢字に圧倒される。

  • これはなんかもう、アイデアの勝利というか。
    もともとSF要素満載の仏教世界を本気で大真面目に徹底的にSFのストーリーに仕立てあげたという、そのやりこみかたの勝利。

    物語としてはオーソドックスな話だと思うので、こういう一種奇抜な(奇抜な話も普通に読めるのがSFのよさではあるけど)設定によらない、「設定はありがちな」と評されてしまうような舞台設定の中で、どこまで面白いものが書けるのか、次回作に期待したい。

  • 合掌という言葉が妙に心地よいなあ。

  • 仏教とSFの融合にただただ感動。合掌。

  • なんともすごい世界観。

    ここの世の生活をもっと知りたい。
    ぜひ長編希望。

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