- 白泉社 (2018年5月18日発売)
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感想・レビュー・書評
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このお話、シンデレラストーリーと惹句がつくから、非現実的で都合のいい話ばかりかというと、そうでもない。エスターとレオンの抱える、結婚から二人の生活に至る問題が、一つずつきちんと努力や、納得の行く理由を以て解決されていく。私はただ甘々なだけのお話よりも、そこが好きだった。
まず、二人がありえない身分で結ばれる理由として、人間と共存できない凶暴な吸血鬼を狩るための契約結婚。
そこからお互いを知って、本当の両思いになって。でもスタートがそういう理由だから、その思いを信じるまでに時間もかかり、エスターが伯爵家に馴染んで、よき女主人になっていくのにも時間がかかる。その上でレオンの身内からも認められなければならない。
吸血鬼との共存を目指すなら、恐ろしがってばかりいないで、吸血鬼の社会に対しても心の橋をかけ、互いに理解して行かなくてはならない。敵味方入り乱れる中で実父が吸血鬼の王、ギルモア侯爵であることを知るエスター。両親の恋と自分たち兄妹の始まりを知り…レオンの過去の女性関係に対してもちゃんと自信をもって臨む。
さて、ようやく結婚式を挙げてめでたしと思ったら、行方の知れなかったアルジャーノンの情報が飛び込んでくる…。彼はどうも、ダンピールと人間、そして吸血鬼について研究していたらしい。その上心臓を悪くしていたというのだ。さて、アルの行方は…という今回。
ざっと流れを辿ったが、シンデレラストーリーと言うには、あまりご都合主義はない。そりゃあレオンは男前で身分も高い。エスターが想像もしなかった贅沢で安穏な生活を与えてはくれる。熱愛してもくれる。だけれど、何の苦労も努力もなく、ただイチャイチャ、キスやメイク・ラブで蕩けている話では、全然ない。二人が肉体的に夫婦になるのは、ちゃんと式を挙げた後だし。
そこが好き。一つの問題があっさりキリがつくんじゃなく、ちゃんと段階を追って納得の行く結果になる。それがハッピーな形に…というのは、読んでて非常にスッキリ。アルがエスターから離れた理由も、この次で具体的に解る。なんにしろ、主人公二人が、色々ある中でも幸せそうなのは本当に読んでいて嬉しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
モニカ…サイコパスすぎ(^ω^)
いつもデコ出てるキャラが前髪おりるの大好物ですうううううううう(♡´ω`♡)ゲイリー!
音久無の作品
